DRIVEインターン大学1・2年生からはじめる本気のインターンシップ

幸せに働く女性をもっと増やしていきたい

甫守美沙さん

現在の所属:株式会社ビー・スタイル 首都圏第二支社 支社長

インターン先:教育系ベンチャー企業、ETIC.

【プロフィール】
1984年、福岡県生まれ。早稲田大学教育学部卒。大学在学中から、教育系ベンチャー企業やETIC.でのインターンシップ、「女性×キャリア」の軸で、「女子大生のためのキャリア予備校」の新規立ち上げ・企画・運営や、東京都主催の「ワークライフバランス」に関するシンポジウムの企画立案に携わる。2007年、眠れる優秀な人材「主婦層」に特化した「パートタイム型派遣/紹介事業」を行う株式会社ビー・スタイルへ入社。コーディネーターを半年ほど経験後、営業へ異動。若干26歳にして最年少支社長(プレイングマネージャー)となり、今に至る。
学生時代、新聞に書かれる「働く女性は仕事と家庭の両立が難しい」という記事を見るたびに、「本当に?」みたいな憤りを感じていました。
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インターンをする前は、どんな学生生活を送っていましたか?また、どんなきっかけでETIC.と出会ったのですか?

テニスサークルに入って活動したり、カフェでアルバイトしたり、塾講師をしたり、普通の女子大生でした。ただインターンシップという仕組みがあることを大学1年生の頃から知っていて、いつか参加してみたいと思っていました。2年生の時にインターンシップが単位になるということを知り、大学主催のインターンシップフェアに参加しました。その時のインターンシップのコーディネートをしていたのがETIC.で、それがETIC.との出会いになります。

インターン先は社長を含めスタッフが3人の教育系ベンチャーで、新規事業の企画立案に関わらせてもらいました。そこでのインターンの経験は大きな転機になっていますね。私、何もできなかったんです。何もできないことが悔しくて、社員さんの前で悔し涙を流すこともありました。でもその反面、社会って面白いなって思いましたね。後は、インターン先で出会う方々が、みんな腹据えて、本気で仕事に取り組んでいる姿を見て、学生と社会人との圧倒的な違いを感じたんです。私もそこにチャレンジしていきたい、社会を知りたい、そう思う気持ちが自然と高ぶっていました。そういう刺激、気づきを与えてくれたのが、インターンだったと思います。

そこからETIC.のイベント・講座によく参加するようになって、自分で名刺作ってどんどん名刺交換して、色んな人の話を聞いたり、自分の思っていることをぶつけたりしていました。

ビー・スタイルに入社したきっかけは何だったのでしょうか?

大学のゼミも女性のキャリア、男女共同参画社会をテーマとしたようなゼミで勉強していました。学生の頃から新聞をよく読んでいたのですが、その当時の新聞に「働く女性は仕事と家庭の両立が難しい」という記事をよく見ていて、その度に憤りというか、「本当に?」みたいな。なんで組織から両立できないと言われちゃうのかなと思って読んでいました。学生だったので、まだ社会を知らなかったんですけど、その問題を解明したい、現状を変えていきたいと思うようになりました。

そんなことを考えていた時に株式会社ビー・スタイル(以下ビー・スタイル)の代表の三原の講演を聞く機会がありまして、とても三原の考えに共感したことを覚えています。「女性の権利を高めよう」とか、「女性が働きやすい社会に」と声を挙げるのではなく、社会に変革を起こせるようなインパクトのある方法がないのか。そんなことを思っていた時にビー・スタイルと出会い、目から鱗な出会いとなりました。女性が働きつづけることの支援を、ビジネスを通じて具現化し、新しい未来を創り出すことを理念・ビジョンとしていることに感動したことを今でも覚えています。その講演でビー・スタイルのインターンを募集していたのでエントリーし、インターンとしてビー・スタイルに参加することになりました。

その後ビー・スタイルのインターンが終了し、就職活動をして、ビー・スタイルも含め数社内定をいただき、最終的には、代表の考える想い、自分の努力次第で成長のチャンスをつかみとることが出来る環境があると思い、ビー・スタイルへの入社を決意しました。

ビー・スタイルの事業内容に関して簡単に教えてください。

ビー・スタイルは「次世代の人材サービスを創る」をキーワードに、主婦に特化した派遣/人材紹介や求人媒体「しゅふJOB」、在宅アウトソーシングサービス、社会人インターンという新しいサービスを展開しています。2002年の創業で今年10年目を迎え、社員が50名強、パートスタッフが20名ほどの成長中のベンチャー企業です。

創業当時からの主力事業として置いているのが、優秀な既婚女性を活用したパートタイム型の派遣事業です。創業者である代表の三原が、少子化・労働人口減少時代の今、家庭の中に眠っている優秀な女性たちをそのままにしておくのは勿体ない、日本社会にとっての機会損失であるとの問題意識があり、事業を立ち上げました。

結婚や出産で生活環境が変わり、残業や毎日定時に出社することが難しいなど、フルタイムの仕事が出来ない方でも、今までのキャリアを生かしながら、多様な働き方ができる。そして企業にとっても「社会人経験」が豊富な人材を、業務の繁忙の波に合わせて低コストで活用できる。互いにとってWINWINな状態をつくることができています。派遣就労先は、オフィスワークが多く、週3~4日とか、パートタイムで働けるような、雇用を創造するのがビー・スタイルの社会的意義・使命だと思って仕事をしています。

もちろんすべての努力がすぐの結果に結びつくわけではないのですが、決して努力が無駄になることはない、必ず目に見えない何かにつながっている、そう実感しました。
実際に入社してどのような仕事を担当されるのですか?

入社して最初に担当した仕事は、コーディネーター(ビー・スタイルを通して、派遣の仕事を探している女性に対し、就労までのサポートをする役割)、つまり内勤の仕事でした。その後1年目の冬に異動となったので、営業職としては4年目になります。

新人営業の時は仕事ができず成果も出ず、苦しい日々でした。今でこそ営業での結果が出せるようになっていますが、当初は結果が思うように出ず、先が見えない中で必死に何かに食らいつくようにやっていました。新人なので飛び込み、テレマ(電話営業)など、一つ一つ地道な営業活動の積み重ねで、新規飛び込みは多い時で1日100件、そこからご依頼を頂けるのが0~2件という具合です。企業にとっては、人材を募集するとなればフルタイムで採用することが当たり前なので、新しいサービスである「パート派遣」のコンセプトを理解して頂き、使いたいと思って頂くまでに時間と労力がかかります。お客様との関係性を築きながら、ニーズ・課題をヒアリングし、解決するための方法としてパート派遣を提案していくため、受注に至るまでに時間がかかるのです。そういうこともあって、忍耐強く取り組んでいました。

今まで取引がなかった大手通信会社との契約を甫守さんが獲得したと伺いしましたが、その時のエピソードを教えてください。

新人の時、その大手通信会社さんの一つの部署に飛び込みで営業訪問した際、担当者の方が、当社が提案するパートタイム型派遣に興味を持って頂き、話が進んだんです。でも「基本契約書」という企業と企業の取引が出来る書類がないとダメだということになり、話はなくなりました。他のチャンスがないかと思い、訪問できる他の部署にはすべて回り、計20名ぐらいの担当者の方とお話しをしました。でもやっぱり基本契約書がないと取引できないと、通り一辺倒に言われるばかり。

それなら、基本契約書を結べば良いと思うのですが、その契約を交わすには、窓口になっている企業の担当者が、決済者(上司)に契約を交わすための理由、すなわち稟議を通す必要があり、担当者にとっては非常に面倒な話なんです。担当者にとっては新たな仕事が増えるわけですから、やりたくないわけですよね。既存の基本契約を結んでいる人材派遣の企業から人を取れば良いわけですから。そうすると一つも二つも私が契約に至るまではハードルがあるわけなんです。

足繁く通ってニーズを聞いたり、情報を提供したりすることで信頼関係を築こうとあの手この手でトライし続けましたが、「本当に今やっていることが契約につながるのかな」と葛藤することもありました。ですが、考えていても仕方がないので、逃げずに前を向いてやるしかない!と日々の仕事に取り組みました。数ヶ月経ったある日、チャンスはやってきました。たまたま新規で訪問した部署の担当者の方が理解ある方で何度かお話しをしていくうちに、「ニーズが発生した際には是非ビー・スタイルのサービスを使いたい、そのためには基本契約書締結に必要な手続きも自分の方でなんとかする。」と仰って頂いたのです。その契約が決まった時は本当に跳び上がるほど嬉しく、信じて継続してやってきたことがこうやって実るんだと実感した時でもありました。

もちろんすべての努力が契約に結びつくわけではないのですが、全力でやっていくことでその営業先が仮にダメになっても、そこから他の会社の紹介につながったり、他の会社のニーズに活かせたりと努力が活きないことはないと実感しましたね。この大手通信会社での仕事で営業の一通り(アポから契約まで)のことを経験できたこともあり、自信がつき、成果が出せるようになっていきました。最終的には、「大手の新規突破と言えば甫守」と言って頂けるほどの大手取引の実績を残すことができました。

その後営業チームのリーダーの後、支社長となるのですか?

そうです。最初はマネジメントのマの字もわからない状態でのリーダーとしてのスタートでした。時には、メンバーとぶつかり合ったり、失敗を重ねながらも、そこからの気づき学びを得ながら、リーダーを務めていきました。マネジメントの基礎、人間の本質を理解していくことの面白さも感じるようになってきて、リーダーとしてのやりがいを感じるようになっていきましたね。

お客さんや社内から、以前に増して大きな期待を寄せて貰えるようになると、おのずと目線が上がり、もっともっと顧客・社会・会社へ貢献したい、という気持ちが強くなりました。上司が少しでも楽になるよう自ら機会をとりにいき、枠を超えて仕事をしていた自分がいました。その半年後、入社4年目で支社長に抜擢していただきました。

母親となっていく女性自身が、女性らしく、自立して、幸せに生きることで、仕事でも力が発揮され、結果として、笑顔になる子供たちが増えていく。そういう循環を作っていきたいと思っています。
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仕事をする上で大切にされていることはありますか?

私が今こういう風に仕事ができている理由、私が一生懸命頑張れる理由は、仲間とお客様がいたからだと思います。多くの人に支えられ、助けられているから、今の自分がいる。今度は私が大事な人たちのために頑張る番。そして多く人が幸せだと感じられる社会にしたい、そう思っています。

今年、あるワークショップに参加して。自分を見つめ直す機会があったんが「自分が本当に生まれてきた使命」「原点が何か」と考えさせられた時、自分は「世界中の子供たちを笑顔にしたい」という原点に気づいたんです。そこが自分自身の一番響くところ、モチベーションの原点だと思ったんです。自分自身が女性を応援することにフォーカスしているのも、ここにつながっているのかな?と気づかされました。

というのは、子供が母親から受ける影響は大きく、母親となっていく女性自身が、自立し、充実感に満ちた人生を生きているかどうかによって子供の人生も変わってくるなぁと思っています。力強くイキイキとしている姿を母親が子供に見せ、教え、伝えていくことで、笑顔になる子供たちが増えていく。だからこそ、そういう生き方、幸せに働く女性をもっと増やしていきたいと改めて思っています。

仕事と家庭、両方を大切にすることが当たり前になるような社会を作りたい?

一人ひとりの価値基準があるので、色々な考え方・働き方があって当然なので、押し付けることはないのですが、望む人がいるのであれば、それが実現できるようなお手伝いをしたいですし、よりよい環境を作っていきたいと思っています。「週3日の仕事の時はビジネスモードの私、残りの週2日は自分と子供の時間を楽しむ私、とオンオフの切り替えできるので、仕事も家庭も両方欲張りたい私には嬉しい働き方です。」「仕事で稼いだお金は家庭・子どもだけでなく、美容院に行ったり、スキルアップをしたり、自分を磨くためにも使っています」と、スタッフさんが楽しそうにお話されている姿をみると、やっぱり私はそういう人たちをもっと増やしたいなって思うと同時に、やってきて良かったなあと心の底から思います。

女性だから、男性だから、ではなく、意欲活躍できる環境、チャンスが多い社会をつくっていきたいですね。

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今後、社会に対してどのような価値を提供していきたいと思っていますか?

今、大手の企業さんを担当することが多いんですけど、そこでの話はただ単に派遣スタッフを派遣するのでなく、企業の人材活用という視点で包括的に組織の課題解決について相談されることが増えてきました。

企業の課題で多く相談されるのが、「優秀な人材をどう集めるか」「既存の社員/スタッフのパフォーマンスをいかに上げていくのか」ということです。前者は新卒採用だったり、中途採用で、派遣を活用したり、紹介予定派遣の仕組みを活用して解決できたりします。後者の「既存の社員/スタッフのパフォーマンスをいかに上げるのか」というところに対しては、結婚、出産を理由とした退職を減らす方法を新しく提案しています。

経験を積み重ねてきて、仕事が楽しい働き盛りの30代前半~中盤、女性の場合は結婚や出産の時期でもあるんです。ですので、ワークライフバランスをいかに実現していくかが企業、社会の課題となっています。

今は、企業側の産休・育休・時短勤務等の制度も整ってきているのでなるべく仕事と家庭を両立させたいと思っている人が昔に比べて増えてきています。では、その人達を長期安定的にどう活かしていくかが今後の組織側の課題となっています。産休中は、産休で一時的に抜ける方のポジションの代替労働として派遣スタッフで補えるのですが、産休の方が復職したときは、その人には小さな子どもがいることもありフルタイムで働くことはできないんです。時間短縮(時短)という形で、戻ってくることが多いので、そうなると企業側としても「(職務内容によっては)小さい子供がいながら働くって大丈夫かな?」と思うし、「彼女が時短になった分、その分仕事の負担が周囲にしわ寄せがくるんじゃないか」と懸念してしまうこともあります。時短で働く社員も同様に、「みんな頑張っているのに自分だけ早く帰るのは申し訳ない。迷惑をかけるのではないか?」など意識の部分でもまだまだ課題はあって、そこの解決のために私たちは、パートタイム型派遣を提案しています。

例えば、仕事にかかっている1人分の時間工数を10とした時に6は時短社員で残りの4を派遣スタッフにお願いするという形で問題が解決できたりします。ポイントは、単に工数で分けるのでなく、業務の性質によって役割を分担します。たとえば、習熟・ナレッジが必要な「コア業務」である企画業務は時短社員、決まったオペレーションに基づいて行う「非コア業務」である定型業務は派遣スタッフ、という形で分担して1人区分以上のパフォーマンスがでるような仕組みを提案しています。

働く個人にしても企業側にしても前例・ロールモデルがないからどうしたら良いかと悩んでいるんです。そのためにも「既婚女性の人材活用」に特化して事業を行っているリーディングカンパニーとして、新しい価値を提供しつづけないといけないと思っていますし、企業・働く側の双方がWINWINであるこの仕組みによって、既婚女性の雇用を創造し続けると同時に、企業の発展に貢献することが私たちのミッションだと思っています。

インターンシップが人生の転機となっているようですが、インターンシップが今の人生にどんな影響を与えていますか?

失敗とか挫折って、すればするほど、強く、優しい人間になるなって思っているんです。そういう意味で学生時代にインターンを通じて、真剣に目の前に仕事に取り組まれている方々のそばで働きながら、失敗や挫折を経験できたことは、その後の人生に大きく影響を与えています。

「本気でやれば、どうにかなる。」みたいな、自分の限界を突き抜けて、やりきることの大切さを教わったことは大きかったです。ETIC.でインターンしていたときに、1度、これはどうしようと思うトラブルが起きて、夜中泣きながら上司に相談することがあったんですが、上司は「大丈夫、大丈夫。大丈夫だから。」と優しくフォローして下さりました。厳しくも温かく指導し、支えて下さる先輩、上司に恵まれ、そんな環境の中でインターンができたこと自体が感謝ですが、涙が出たのも、本気で考えてやっていたからこそだったと思います。

大学時代以降って、本気で自分をむき出しにして取り組まなきゃいけない経験って、自分から求めて、自分で創りださなければ、なかなかないと思うんです。自分はどんな人生を歩んでいきたいか、自分なりの軸をもったらあとはそこに向かうための機会(チャンス)を得られる場所に出向き、決断したら、行動あるのみ。全ては自分次第です。ETIC.は挑戦する人にとって、最高のチャレンジの場所です。本気の自分になれる場のひとつとしてETIC.のインターン、是非チャレンジしてみてください。

(2011年3月取材)

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