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「自分のやりたいことに素直に」あいちコミュニティ財団事務局長・長谷川友紀さんインタビュー(3)

2014.04.23 209view 

(1)、(2)に続き、あいちコミュニティ財団事務局長・長谷川友紀さんへのインタビューをお送りします。今回は、大手メーカーからあいちコミュニティ財団の事務局長へと転職した経緯について、長谷川さんにうかがってみました。

(1)NPOの”寄付を集める力”を支援するあいちコミュニティ財団 (2)「白書」で地域の課題を深堀り、伝える

あいちコミュニティ財団事務局長・長谷川さん

写真:財団オフィスにて、あいちコミュニティ財団事務局長・長谷川友紀さん

大学時代までさかのぼる、代表理事・木村さんとの不思議な縁

石川:地元本拠地の大企業から、あいちコミュニティ財団への転職というのは、なかなか大胆なキャリアチェンジですよね。一般的に「いいところに就職したね」とか言われそうなところから、出来たてのコミュニティ財団という、何者ともしれない職場へ。その決断の背景には何があったのでしょうか?

長谷川:あいちコミュニティ財団に転職したのは、代表理事の木村との縁によるところが大きいですね。その縁のはじまりから話すと、大学までさかのぼる話になります。

石川:そんなに昔から、お知り合いだったんですね。

長谷川:私が一方的に知っていただけなんですけどね。私は大学で国際協力やボランティアについて学んでいたのですが、ゼミの先生が、momo(代表理事・木村さんが運営している東海地域のNPOバンク)の出資者だったんです。私がいくつかの就職先で迷っている時に、その先生が「この会社はmomoっていうNPOバンクをサポートしていたり、社会貢献活動に力をいれているんだよ」教えてくれて。それで、その会社に就職することにしたんです。

石川:その時点でまだ会ったこともないんですよね。木村さん、ものすごい影響力ですね。

長谷川:そうですね。笑 そうやって就職先を選んだわりには、就職後すぐに社会的な活動に関わるわけでもなく、社会人生活を満喫していました。

石川:まだ顔が見えない木村さんとのご縁が、どこで再び交差することになったのでしょう。

長谷川:きっかけは些細な事ですね。しばらくして、大学が出すパンフレットの卒業生紹介欄の取材がありました。その時、自分の生活を振り返ってみて、「仕事もプライベートも満喫してるけど、当初やろうとしていたことは何もしていないな・・」と思ったんです。それで、何か新しいことをしてみようと思って、会社の社会貢献活動部に問い合わせてみたら、会社が紹介するボランティア活動がたくさんあったんです。そうして色々参加するようになって、ある日イベントの打ち上げに参加したら、そこに木村さんがいたんです。

石川:はじめて認識した時から数年経って、ついに木村さん本人と出会ったと。

長谷川:ようやくですね。笑 それから時々会う機会があり、自然とmomoのボランティアにも参加するようになったんです。当初はそれほど社会的投資やNPOに関心があったわけでもないんですが、とにかくmomoに集まっている人が好きだったし、一緒に活動することが楽しくて。そのまま、会社員生活をしながらmomoの理事にもなり、融資の判断にも関わることになりました。

momoの活動を紹介

写真:ぼらチャリ2012のブースでmomoの活動を紹介している様子

「やってほしい」と言わない木村さんと、「やりたいことをやりなさい」という母に見守られて

石川:その後、会社を辞めて、あいちコミュニティ財団発足準備のためのフルタイムスタッフになっていますね。それも、自然な流れだったんでしょうか?

長谷川:少し話が前後しますが、momoに関わり始めた頃、弟を亡くして、今でも当時のことがはっきり思い出せないくらい落ち込みました。そういったこともあり、自分のやりたいことに素直になろう、と思ったことがあります。

石川:そういった転機もあり、立ち上げメンバーに。

長谷川:そこまでには少しまだ間があって、というのも、木村が「スタッフをやってほしい」と言わないんです。「フルタイムの立ち上げスタッフが必要だな、いい人いないかな・・」とかつぶやくんですけど、別に私にやってほしいとは、絶対に口にしない。緊急で人が必要な状況だったから、普通は一番近くにいる私に声をかけそうなものですけど、私が自分から言い出すまでは、何も言わないんですね。

石川:それは、自主性を尊重する木村さんらしいエピソードですね。笑 それで、長谷川さんから手を挙げることになったんですか?

長谷川:私は私で、ちょっと迷っていたんですけど、ある日母親に「あなた、何かやりたいことがあるって言ってなかった?」と言われたんです。いきなり言い出すので驚いていたら、母はひとこと「やりたいことがあるなら、やりなさい」と。普段、そんなことを言わない母がそう言ったんです。

そういわれて、私は自分が本当に何をしたいのかがわかりました。自分のやりたいことに素直になる、ということをあらためて思い出して。それに、母に言われるほど、「この仕事をやりたいオーラ」が出ちゃってるんだなと。笑 それで、はっきり「財団の立ち上げをやりたいです」と木村に伝えました。

石川:それは、木村さんも嬉しかったでしょうね。内心どんな思いで長谷川さんの判断を待っていたのか、聞いてみたいです。笑

担い手に寄り添い、地域の志をつなぐ仕事

石川:準備に1年、発足からは事務局長として1年、働いてみていかがですか。

長谷川:毎日楽しいですね。大変なこともたくさんありますが、これは地域に必要だ!と心から思えるものを、支援してくださる人たちとつくり上げる過程には、すごく充実感があります。特に、助成先やボランティアスタッフの変化や成長を間近で感じる時は、この仕事をしていてよかったなぁと思います。

石川:うーん、すごく共感します。

長谷川:財団が助成先を決める最終選考では、事前にプレゼンテーション研修をするんです。そこで研修を受けた発表者が、本番で見違えるようなプレゼンテーションをして、ビックリしたことがあります。本当に人の成長って無限大だと思いますし、何より「共感」を得るために精一杯努力している姿を見ると、こちらも元気をもらいます。

石川:支援者冥利につきる瞬間ですよね。

長谷川:寄付者の皆さんから、財団や基金へのメッセージをいただいたりすることもよくあります。そのたびに、責任感を感じるとともに、「託されている」ことへの喜びを感じますね。「地域や社会の課題解決に少しでも寄付で参加したい」という気持ちをあいちコミュニティ財団に寄せてもらえることが、うれしいです。

石川:あいちコミュニティ財団は、地域の企業や行政・大学・NPO・金融機関、そして市民の期待を背負っているし、そういった人たちの「地域のために」という想いをつなぐ機能なので、それはやりがいがあるでしょうね。地域でのネットワークも相当広がるでしょうし、前向きな意志を集めていく役割というのは、責任重大ですが、幸せなポジションだと思います。

長谷川:地域からの期待に応えられるように、日々着実にやっていきたいと思います。

石川:お話ありがとうございました!

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あいちコミュニティ財団事務局長/長谷川友紀

1987年愛知県刈谷市生まれ。学生時代に国際協力を学び、ボランティア活動に興味を持つ。短大卒業後、地元の自動車部品メーカーに就職し、 社内の社会貢献活動に社員ボランティアとして参加。地域や社会の課題解決に夢中になって取り組む人の姿に共感し、2010年春よりmomoでボランティアスタッフ(momoレンジャー)として活動を開始、11年からは理事を務める。ボランティアではなく、仕事で関わっていきたい気持ちが強くなり、12年8月に会社を退職。momoの事務局スタッフを経て、13年4月より公益財団法人あいちコミュニティ財団の事務局スタッフとして勤務。

この記事を書いたユーザー

石川 孔明

石川 孔明

1983年生まれ、愛知県吉良町(現西尾市)出身。アラスカにて卓球と狩猟に励み、その後、学業の傍ら海苔網や漁網を販売する事業を立ち上げる。その後、テキサスやスペインでの丁稚奉公期間を経て、2010年よりリサーチ担当としてNPO法人ETIC.に参画。企業や社会起業家が取り組む課題の調査やインパクト評価、政策提言支援等に取り組む。2011年、世界経済フォーラムによりグローバル・シェーパーズ・コミュニティに選出。出汁とオリーブ(樹木)とお茶と自然を愛する。

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