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#経営・組織論

実は採用に強い!?NPOの強みを活かした採用活動の工夫 ―特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクール代表理事・平岩国泰さん

2014.06.22 917view 

「子ども、親、地域を元気にしていく」というビジョンのもと、小学生の放課後を活用した『アフタースクール』を開校し、子どもの『自己肯定感』を育む様々な放課後プログラムを提供している、特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクール(以下、放課後NPO)。

今回、DRIVEを通じて、新たに2名の仲間を迎え入れた同NPO代表の平岩さんに、採用プロセスについての率直な感想をおうかがいしました。

潜在的応募者へのアピール不足や、採用経験の浅さ等、多くのNPOが直面する採用活動の壁。今回のインタビューでは、同NPOの成功例を基に、採用に繋がるヒントを探ってみました。 放課後NPOアフタースクール平岩さん

特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクール代表・平岩国泰さん

欲しい人材のポイントは、「志」?それとも「スキル」?

井上:まず、DRIVEを活用しようと思われたきっかけについて教えて下さい。

平岩:知人の紹介です。僕らにとっては今回が初めての本格的な採用活動でしたので、大手転職サイトも併用しました。

井上:何か違いはありましたか?

平岩:それぞれのサイトの個性そのままに、「志」重視のDRIVEと、「スキル」重視の大手転職サイト、といった感じで、応募してくる方のタイプが全く異なりました。

井上:そこまでカラーが分かれるのは、興味深いですね。

平岩:はい。ただし、当初は『「志」は、既存のメンバーで十分に満たされているので、今回は「スキル」を重視しよう。』と考えていました。しかし、選考を進める中で、やはり「志」や「思い」を持っている方に強く惹かれた結果、最終的にはDRIVEの応募者の中から、2名の方の採用を決めました。スキルは勿論必要なのですが、やはりNPOの在り方としては、同じ思いを共有出来ることが重要だと感じました。

応募者集めの工夫について

井上:放課後NPOの記事は、DRIVEのアクセスランキングで常にトップでした。何か特別な工夫をされたのでしょうか?

平岩:分かり易く、端的な表現を心がけました。写真は、一枚で活動の様子や魅力が十分に伝わるものを選びました。また、文章は、特に見出しを大切にし、興味を持って下さった方の背中を少し押せるような工夫もしてみました。

井上:背中を押すとは?

平岩:具体的には、応募期限の締め切りを2回設けてみました。僕は、放課後NPOを始める前、デパートで15年働いていましたが、夏のバーゲンに通じる考え方かなと思います。夏のバーゲン第1弾・第2弾みたいな。ただ来てくれるのを待つのではなく、2回の山場を設けることで、ちょっと背中を押してみる。そうすると、相手も行動を起こしやすくなりますよね。

井上:なるほど、そういった工夫もあるのですね。他にも、記事の掲載期間中、平岩さん自ら、積極的に周囲へ告知をして頂いたとうかがいましたが?

平岩:募集記事を出したら、そこがゴールではなく、スタートだと思っています。NPO事業にとって、何よりも大切な「人」に来てもらうわけですから、情報発信は貪欲にしていくことが大切だと思います。

井上:どのように情報を発信されましたか?

平岩:放課後NPOのメールマガジン(2回)、Facebook(3回)、毎月行うボランティアの方々への説明会でも「新規採用を考えています。興味のある方はDRIVEの記事を見て下さい。」と告知しました。

井上:多くの方の目に触れるよう、複数のツールで、時期を分けて告知されたのですね。

平岩:そうですね。特に、Facebook等のソーシャルメディアは、興味のある人同士でシェアされるので、非常に効果的だと思います。 アフタースクールの様子

募集記事で実際に使用された、活動の様子を伝えるトップ写真

採用面接で気を付けたことは?

井上:選考審査方法と、判断基準を教えて下さい。

平岩:選考は、一次(書類)と二次(面接)の流れで行いました。一次も二次も、出身大学やどんなスキルを持っているか、ということ以上に、その人の「志」と「思い」を丁寧に読み取るよう心掛けました。

井上:「志」や「思い」は、目に見えない分、見極めるのが難しいのではないですか?

平岩:確かに、通り一遍の質問では、見極めが難しいかもしれませんが、相手に対して本気で関心を持ち、色々な角度から質問をすると、見えてくる部分がありました。僕は面接の時、「この人は、どんな仕事が一番幸せかな?」と心のどこかで常に考えているのです。面接の際、相手にも「今日は、貴方にとって、どんな仕事をしたら幸せなのか、一緒に考える時間にしたい。だから、色々な質問をするけれど、変に思わないで下さいね。」とお伝えするようにしました。

井上:具体的な質問例を教えて下さい。

平岩:例えば、今回採用した1名は、企業からの転職でしたが、元々教員免許をお持ちの方でした。面接中に、「貴方は、学校の先生になる方が幸せになるのではないですか?」と聞きました。すると相手は、なぜ先生ではなく、放課後NPOで働きたいのか、率直な思いを話してくれます。僕が本気で関心を持って話せば、相手にも伝わりますし、相手も本音の言葉で答えてくれます。面接の短い時間であっても、相手との信頼関係を築くことが大切だと思います。

NPOの採用の強み

井上:今回採用されたのは、どのような方ですか?

平岩:DRIVEを通じた応募者の中から、2名を新しい仲間として迎えました。一人は、先ほどお話をした、教員免許をお持ちの男性です。一旦はビジネスの道に進みながら、やはり教育に携わりたいと考え、応募してくれました。もう一人は、石川県から来てくれた女性です。学生時代に子ども達と関わるアルバイトをされ、この方も卒業後は一般の企業にお勤めされましたが、子ども達の力になりたいと転職されました。二人ともすでに大活躍しています。

井上:NPOは、新しい方が馴染みにくいという声も聞きますが、いかがですか?

平岩:幸い、既存メンバーも新しいお二人も、お互い馴染みが早く、苦労はそれ程感じませんでした。放課後NPOは、元々が多くのボランティアさんを巻き込んで活動してきましたので、新しい方を受け入れる体制が自然と整っていたのだと思います。もちろんいつも恒例の歓迎会などもしました。男性スタッフの方は、奥様とお子さんを連れて来て下さいました。また、働く上での「大前提が同じ」ということも関係していると思います。

井上:大前提が同じとは?

平岩:「子ども達のために、何かをしたい」という思いが一致しているので、時間をかけず仲間になれるのだと思います。この大前提があれば、大概の事は一緒に乗り越えていけます。事業を展開する上でとても大切な点です。

井上:確かに、それはNPOの強みですね。

平岩:今回の採用活動を通して、NPOの採用面での強みを感じました。単なる営利目的の企業では採用できないレベルの、高い志とスキルを併せ持つ人材が集まってくれる。今後は、そういった優秀な人材がやりがいを持って働き続けられる環境を整えていくことが、NPO側の責務としてより重要になってくると思います。

井上:NPO全体の発展にとっても、大切なことですね。今回は、NPOの採用活動において参考になる、大変貴重なお話をありがとうございました。

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この記事を書いたユーザー

井上 陽子

井上 陽子

1981年生まれ。早稲田大学商学部卒業。学生時代にNPO法人ETIC.にてインターシップを経験し、人生を変えるような出会いに恵まれる。2005年から約5年間、日本テレビにてアナウンサーとして活動。スポーツ、情報番組などを担当する。その後、配偶者の転勤により、香港にて生活。帰国後、2014年1月よりDRIVEに参画。一児の母。

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