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#経営・組織論

社会起業家へ寄付すると、その金額分Uberが使える!?社会貢献×マーケティングの新しいあり方

2014.07.03 

企業が一方的にNPOを支援する社会貢献から、お互いにメリットを享受する社会貢献へ。ベンチャーとソーシャルベンチャーの境界が曖昧になっていく中で、社会貢献とマーケティングの境界もまた、曖昧になりつつあります。

今回は、新しい社会貢献のあり方の事例のひとつ、世界の「配車サービス」を根底から変えつつある"Uber(ウーバー)"と、NPO法人ETIC.が仕掛ける起業家支援プログラム"SUSANOO(スサノヲ)"のコラボレーションを紹介します。 uber  

Uber x SUSANOO by ETIC.のキャンペーンWEBサイト

世界が注目するスタートアップ"Uber"とは?

そもそも、Uberとはどんなサービスなのでしょうか?ここでは、SUSANOOのコーファウンダー・孫泰蔵さんによる説明がわかりやすいので引用してみます。

次に紹介するのは、Uber(ウーバー)。これは、ヒッチハイクの有料仲介サービスです。例えば僕が今、ここから渋谷に行きたいとしましょう。このモバイルアプリを使うと、今この周辺にいて、渋谷の方に向かっている車のドライバーから、「俺は1,000円でいくよ」とか、「じゃあ僕は800円で」といった連絡が来ます。 それで僕が誰かを選ぶと、google mapに車のマークが現れて、こちらに向かってくるのがリアルタイムで確認できます。それで顔を見合わせながら「お前か?」「そうそう、乗りなよ」みたいな感じで合流して、渋谷まで乗せて行ってもらう。着いたら降車して「じゃあね」で終わり。決済はWEBで事前に行われているので、その場での現金のやりとりは発生しません。

既存の車移動のあり方を根底から変えようとしているUber。既に配車サービスとしては既に世界最大とも言われ、投資家からの評価も高く現時点で12億ドルの資金調達に成功し、急激に拡大。2014年3月からは、日本でも本格稼働を開始しています。 Uberは、優れたソーシャルベンチャーでもあります。再び、孫泰蔵さんのお話を引用します。

Uberは、安く移動したい人のニーズと「スペースは空いているし、ついでだから乗せて行ってあげるよ」という善意をモバイルネットワークでつなぎました。個人としては便利で楽しいし、社会としては渋滞や、二酸化炭素排出量が減る。僕はもう最近では、どこに行くにしてもタクシーは使わずに人の車ばかり乗っています。

革新的なビジネスモデルを創り上げ、全世界で議論を巻き起こしながらも社会にインパクトを生み出していく。これは、SUSANOOが目指しているソーシャルスタートアップのひとつの理想形です。

企業の社会貢献とマーケティングのコラボレーション

Uber の配車サービスが生まれたことで、世界中で何万人というハイヤー運転手が起業しています。今回のキャンペーンでは、日本でもイノベーションを起こしていく起業家を応援していきたいと、難民の起業を支援する「難民起業サポートファンド」と、ソーシャル・スタートアップの輩出を目指すSUSANOOの起業家を応援いただくことになりました! ubertokyo  

Uber TokyoのWEBサイト

キャンペーンの仕組みはとてもシンプルです。Uberが新規ユーザーを獲得するために予定しているマーケティング費用は、一人当たり50ドル。そこで、「ETIC.に寄付していただいた方に、最大50ドルまでUberの利用ポイントを提供する」という仕組みになりました。 この仕組みによって、ETIC.はいただいた寄付に対して、同額のUberサービスという具体的でわかりやすいメリットを提示することができるようになります。

一方Uberは、起業家育成という社会貢献活動を通じて、ターゲットである「新しいサービスに敏感な人たち」にアプローチすることができるのです。 さらには、Uber潜在ユーザーからは「前々から使ってみたい!」と思っていたUberの利用を通じて、社会貢献もできてしまいます。まさに一石三鳥のキャンペーンとなっています。

「起業家支援に寄付を集めるのは難しい」とよく言われますが、SUSANOOはこの壁を乗り越え、新たな寄付文化を創る取り組みを進めていきたいと思っています。これからも、企業や支援者が関わりやすい仕組みを構築しながら、世界を変える「ソーシャル・スタートアップ」が生まれやすい生態系づくりを進めていきます。「この機会にUberを試してみたい!」という方は、以下のキャンペーンサイトをご覧ください。

キャンペーン Uber Japanは、社会課題に対して革新的な解決方法を実現すことで、 世界を変えることに挑戦しているSUSANOOメンバーを応援しています。 7/7(月)23:59締め切り

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この記事を書いたユーザー
渡邉 賢太郎

渡邉 賢太郎

1982年生まれ、大分県別府市出身。中2で『人間失格』を読んだ結果、周囲に対して心を閉ざす。その後APUにて多様な価値観に出逢うことで復活。ETIC.宮城の「休学しちゃえば?」の一言にのせられ、一年間休学。ETIC.を通じ長期インターンシップ参加。復学後、地域コミュニティ醸成装置としての祭として「泉都大祭」創りに没頭。4年半の金融機関勤務を経て2011年より2年間に渡る世界八十八湯温泉巡りの旅へ。帰国後2013年8月よりETIC.に参画。SUSANOOプロジェクトリーダー。山登りとコロッケ、チョコレートと音楽が好き。

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