多様な挑戦機会がある「放課後の新しい当たり前」をつくる仕事
●日本の子どもの7人に1人が貧困
今日の日本には、「家庭の経済的困窮」という自分自身の力ではどうすることもできない事情で、健やかな成長発達に必要な生活環境や教育、体験の機会が確保できない子どもたちがたくさんいます。厚生労働省の調査によると、日本における子どもの貧困率は 13.5%、ひとり親家庭では 48.1% にも上り、先進国の中でも最悪の水準とされている現状があります。
貧困の連鎖を区内の大きな課題の一つとして以前から捉えていた足立区では、2015年度を「子どもの貧困対策元年」と位置付け、全国に先駆けて「未来へつなぐあだちプロジェクト(足立区子どもの貧困対策実施計画)」を策定。生活困窮世帯を対象にした居場所事業をカタリバが受託することとなり、2016年にアダチベースは誕生しました。
●貧困の連鎖から救い出し、意欲と創造性を困窮世帯の子どもたちへ
アダチベースは、足立区において目の前の子どもたち一人ひとりと向き合う事業であると同時に、日本全国でまだ支援が届かず孤立している何万人もの子どもたちのための事業でもあります。つまり、アダチベースの活動を通じて代表性のある課題や問いを見出し、仮説検証を繰り返すことで、困難を抱える子どもたちが通う居場所としての「モデルケース」となることを目指しています。
今回の採用は、アダチベースの日々の居場所運営/更なる事業開発、いずれも強化するための新メンバー募集です。現場に浸かるからこそ得られる事業開発の発想があり、それをすぐに現場に実装することができる、そんな環境がアダチベースにはあります。一緒に、青少年支援の先進事例をつくりあげていきましょう!
【業務内容】
(1)居場所運営・各種プログラム企画設計・運営
アダチベースの居場所づくり、各種プログラム企画・運営、中高生への伴走、インターン・ボランティアマネジメントに携わります。平均すると、1日に20〜30名ほどの中高生がやってきます。
〈具体的な業務内容〉
― 中高生とのコミュニケーション
― 学習プログラムの企画/運営(学習クラス、自習室など)
― 地域の方々と連携した子どもたちへの食事支援
― 中高生向け文化・スポーツのイベントや体験プログラムの企画/運営
― ボランティアスタッフ、インターンの採用・育成・マネジメント
― 施設運営事務全般 など
(2)事業開発・プロジェクトマネジメント
アダチベースの運営にかかわる広報、人材・組織開発、地域・行政連携などの企画・推進や、アダチベースに新たに実装する支援メニューの開発、新規事業の種になる案件・課題発掘などに携わります。
〈具体的な業務の一例〉
― 広報チームと連携し、社会課題を訴求していく広報ミッション
― 地域や協賛企業の方々と連携した、広域的な子ども支援の体制構築や新規プログラムの企画・実装
― 研究・開発のロードマップに沿った成果指標の分析やその現場への反映
― 子どもたちが希望の進路を実現するための奨学金制度の企画・運営
― 10代だからこそのリスク低減、知識の獲得、非認知能力の向上を目指したリテラシープログラムの企画・実装
〈アダチベースから生まれた新規事業〉
― 公立中学校の空き教室を活用した「リビングルームプロジェクト」
※こちらの求人情報は、NPO法人ETIC.の人材紹介サービスによって募集している案件です。書類選考や面接などはETIC.コーディネーターも担当いたします。あらかじめご了承ください。
募集要項
テーマ | 子ども・教育 |
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職種 | プログラムコーディネート企画・商品開発・クリエイティブ |
雇用形態 | 正社員 |
組織形態 | NPO・NGO |
その他のキーワード | 初心者OK社員・職員数50名以上 |
対象人材像 | ・「子どもの貧困」「サードプレイス/ユースセンター」「教育・機会格差」「社会的インパクト」「福祉と教育の横断」などのキーワードに関心がある方 ・子どもと直接的に関わる仕事と、事業開発・推進と、どちらにも携わりたい方 ・これからの「ユースソーシャルワーク」のキーパーソンとして成長したい方 ・すでにある仕事をこなすだけではなく、自分の仕事をつくっていくことを楽しめる方 |
応募資格 | <必須要件> ・中高生の状況・個性に応じて意図を持って関われるコミュニケーション能力 ※教育に関するバックグラウンドは不問です! ・自律的に課題発見・仮説検証のサイクルをまわしていける主体性 <歓迎要件> ※必須ではないがあると活かせる経験 ・教育現場(学校、学習塾、NPOなど)での活動経験 ・ピープルマネジメント経験(アルバイトやボランティアも含む) ・成果に向かって計画的にプロジェクトを管理・推進した経験(規模は不問) ・多様なバックグラウンドを持つメンバーと協働した経験 |
活動場所 | 東京都足立区 スカイツリーライン沿線 ※事業特性上、住所は非公開としております |
勤務時間 | 開館時間(9:00〜21:00)に合わせてのシフト制です。 子どもたちが多く来館する放課後 17:00 以降の時間がコアタイムのため、 *13:00~22:00(平日・土曜) *12:00~21:00(日曜) でのシフトがメインとなります。 |
就業期間 | 有期雇用(3年) ※3年後の面談で双方問題なければ無期雇用に転換または延長いたします |
給与 | 想定年収 350~500万円(手当込み) ※ただし、当社規定により経験・能力を考慮し、面接・面談後に決定 月給 25万円~ (45時間分の時間外手当として6.4万円~を含む/超過分は別途追加支給) |
福利厚生 | ・賞与は業績に応じ年1回支給 (過去3年、給与の2ヶ月分以上を支給/初年度は勤務月数により変動) ・昇給は半年に1回、人事考課により決定 ・社会保険完備(雇用、労災、健康、厚生年金) ・産育休制度 ・通勤手当(上限3万円) ・帰省にかかる費用の一部補助(地方拠点のみ対象) ・セミナー、研修参加サポート ・先進事例視察研修 ・健康診断、インフルエンザの予防接種 ・専門家によるオンラインカウンセリング ・屋内禁煙 ・副業も可能です(内容に応じて要相談) |
休日・休暇 | 週休2日(休館日の月曜+1日の休み) *夏期休暇(3日)、年末年始休暇(5日) *慶弔休暇、産休・育休、看護・介護休暇 *有給休暇、新規入職者に対する特別休暇 |
職場の雰囲気 | ・服装は自由です ・役職は付けずお互いにあだ名で呼び合うなどフラットな社風です |
選考プロセス | 応募フォームから必要事項を送信 ▼ 履歴書、職務履歴書のご提出 ▼ ETIC.担当コーディネーターによる面談(オンライン) ▼ 認定NPO法人カタリバ採用担当者による書類選考 ▼ 認定NPO法人カタリバ職員による面接選考(複数回) ※こちらの求人情報は、NPO法人ETIC.の人材紹介サービスによって募集している案件です。書類選考や面接などは、認定NPO法人カタリバの採用担当者のほかETIC.コーディネーターも担当いたします。あらかじめご了承ください。 |
その他 | 受動喫煙対策:【屋内完全禁煙】です。 |
この仕事のやりがい
学校でも塾でも家庭でもない、サードプレイスだからこそ見ることができる中高生の姿があります。居場所づくり、学習支援、体験プログラム提供、食事支援の4つを主軸の活動として、中高生が自主性を育み成長していく。そのサポートをしながら変化を間近で感じられることに大きな喜びがあります。
また、そうした現場に身を置きながら、事業の開発・推進に携われることもやりがいです。ミッションに応じた決裁権を持って、メンバー/プロジェクトマネジメントや予算管理の経験を積めるチャンスが多くあります。更に、前述の「リビングルームプロジェクト」のように、新規事業としてのスピンアウトを行う場合もあります。
アダチベースは、日本ではまだ例の少ない中高生に特化した放課後居場所施設です。カタリバは今年、全国で子どもたちの居場所施設の設立を目指す起業家への助成事業をスタートしました(詳細はこちら)。アダチベースでの事業開発を青少年支援のモデルケースとし、数十、数百の居場所を日本中に生み出していきましょう!
私たちのビジョンとミッション
■ビジョン(実現したい社会)
どんな環境に生まれ育っても、未来をつくりだす力を育める社会
■ミッション(私たちの使命)
意欲と創造性をすべての10代へ
予測不能な変化が起きる時代を100歳まで生きるかもしれない、今の子どもたち。自ら人生を切り拓き、豊かに生きていくためには、生涯学び続ける「意欲」と変化の激しい時代を楽しみチャンスに変える「創造性」が、すべての子に必要です。
しかし、教育機会が平等に行き届いているはずの日本で、目には見えない、意欲と創造性を育む「きっかけ格差」が広がっていると感じています。NPOカタリバは、すべての10代が意欲と創造性を育める未来を目指して、様々な活動に挑戦していきます。
代表者メッセージ
代表理事/今村 久美
田舎で育った今村久美の、都会で感じた都市と地方の分断や、表現しにくい分断社会に対する憤り。
都会の進学校で優等生だった三箇山優花が出会った、わがままで面白い生き方を自分で選び取る人たちの生き方。
2001年の夏、私達は江ノ島の朝日が昇るまで、海辺でそんな他愛もない話を繰り広げながら、教育を学校の外側から新しくする仕事をしたいと決めたのが、NPOカタリバのはじまりでした。
どんな環境に生まれ育っても、10代の、まだこれからなんにでもなれるあの時間に、未来はつくれると信じられる意欲と、わくわくしながら知りたいことが広がり続ける創造性を、誰しもが手にできる当たり前をつくりたい。
当時は、NPO法人という法人格の認知度も低く、周りの家族や友人たちを心配させましたし、世間知らずの大学生だった私たちに、思い描いたことを仕事にできる実力もありません。
形にならない日々に悩みながらも、「一緒にやろう」と言っていただける学校の先生方、
たくさんの支援者の方々に支えられながら、ここまで走り続けて、まもなく20年。100名以上の仲間とともに、今日も走り続けています。
経済的に厳しい環境で生きる子どもたち。ある日突然の災害で日常の環境を奪われる子どもたち。一見すると遜色ない生活をしているように見えていても、思春期ならではの葛藤で悩む子どもたち。
さまざまな環境で生きる10代と出会ってきましたが、ひとつ自信を持って言えることは、
すべての子どもたちが変化できる可能性を持っているということ。その可能性を引き出す場所は、学校だけでも、家庭だけでもないし、親や先生だけの責任ではない。
大切なのは、いまその瞬間、そこで生きているという現実を一緒に受け入れながら、
誰しもが持つポジティブな気持ちに光を当てて、一歩踏み出す出会いと機会を周りにたくさん散らすこと。
それが私たちの仕事です。
みんなが、互いの可能性を引き出せる存在になれる。10代は、社会をつくる近い未来の担い手です。学校に教育を丸投げしない新しい当たり前を、みんなでつくっていきたい。
これからもNPOカタリバは、日本中の10代の意欲と創造性を引き出せる社会を目指して取り組んでいきます。
想いをともにするみなさんの参画をお待ちしています。
[プロフィール]
1979年生まれ。慶應義塾大学卒。2001年に共同創業者の三箇山優花とともにNPOカタリバを設立し、高校生のためのキャリア学習プログラム「カタリ場」を開始。2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組む。「ナナメの関係」と「本音の対話」を軸に、思春期世代の「学びの意欲」を引き出し、大学生など若者の参画機会の創出に力を入れる。ハタチ基金代表理事。地域・教育魅力化プラットフォーム理事。文部科学省中央教育審議会委員。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会文化・教育委員会委員。
企業・団体概要
設立:2001年11月1日(2006年9月21日に法人格取得)
代表者名:今村 久美
従業員数:129名(2022年2月現在)
売上高:16億3674万円(2021年8月期の経常収益)
事業内容:
●高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)
●被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町・熊本県益城町)
●災害緊急支援(西日本豪雨、令和元年東日本台風、熊本豪雨)
●地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市・島根県益田市)
●困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区)
WEB:https://www.katariba.or.jp/
住所:東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
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