DRIVEインターン大学1・2年生からはじめる本気のインターンシップ

本気でやったことの中で経験した悔しさや嬉しさが、入社後の原動力になると思います。

齊藤祐輔さん

大学・学年(インターン当時):立教大学4年

インターン先:NPO法人かものはしプロジェクト

インターン期間:2013年

仕事内容:コミュニティファクトリーの生産性向上及び女性たちへのトレーニングの実施

Q.インターンをする以前で学生時代、特に力を入れた活動や将来のビジョンに繋がるきっかけとなった経験を教えてください。

日本にいる難民を支援する学生団体での活動が、私の将来に繋がるきっかけをくれました。当時大学1年生だった私は、「国際機関」と「社会貢献」というキーワードで学生団体を探していました。その時出会ったのが、「J-FUNユース(旧:UNHCRユース)だったのです。 日本にいる難民の方が少しでも暮らしやすくなってもらう為に、まずは自分たちで勉強会を開催し、最終的には学んだことをカフェでの展示会やファッションイベントなどを通して、難民に興味のない方に発信していきました。 活動の中で、日本で暮らす難民の方々と話す機会がありました。 「私たちはアメリカに行きたい。日本は友達が少ないし、日本人は難民のことを理解してくれていないから住みにくい。」彼らが、そんな言葉を私にくれたのを今でも鮮明に覚えています。その時私は、悲しさと自分のやりたい事を感じました。まず一つは、命さながら国から逃れてきて、やっと日本という国で安心して暮らせると思っていたら、暮らしにくい現実が待っていたという理不尽さ。そして二つ目が、難民の方々のように、生まれた境遇でこんなにも人生に差ができてしまう問題に自分自身が人生をかけて取り組みたい!という意識でした。 「生まれた境遇で生ずる機会の格差をなくす」というのが、私が人生を通じて成し遂げたいことです。このテーマが明確になったのは就職活動の時でしたが、それでもこのテーマが形成された根幹の経験は、大学1年生に始めた学生団体から来ていると思います。

Q.どういう問題意識や将来ビジョンを持ち、どのような就職活動をしましたか?

「生まれた境遇で生ずる機会の格差をなくす」というのが私の人生のテーマなのですが、これが決まったのは就職活動の時でした。それまでは、日本という国で偶然生まれた自分が、なぜこんなにも裕福なのだろうか。なぜ偶然発展途上国で生まれた人間が、教育が十分に受けられず人生の選択肢を狭められなければいけないのか。そんな問題意識を常に胸の中に持っていました。 就職活動前は、難民を支援する学生団体を通じて、難民に興味のない方への啓発活動に力を注ぎました。東京のカフェを数日間借りて難民の写真展示会を実施したり、メンバーの高校と協力してタイとミャンマーとの国境沿いにある地域で現地の高校生と手紙のやりとりをしたり、大学の文化祭を利用して国連の職員の方やNGOの方お呼びして講演会を行ったりしました。 大学3年時にアメリカに留学行った際には、アメリカにおける難民の状況を自分で調査したり、難民の方々やホームレスを支援しているNGOの活動を視察しに行ったりしました。 就職活動中は、自分のテーマを実現できる企業という軸で企業を選定しようと心に決めていました。また内定後は、長期間で自分のテーマにそった活動をしている組織に加わり、何かを成し遂げたいと思い、インターンの門を叩きました。

Q.結果、なぜ今の内定先に決めましたか?

2つあります。まず1つ目は、大前提の「生まれた境遇で生ずる機会の格差をなくす」ということが実現できると考えたからです。一つ例を挙げるとすれば、ユニクロは衣類を販売する会社ですが、店長を育てる会社でもあります。店長を育てるとは、すなわち人材育成に非常に力を入れている会社であると言えます。これは正社員のみならずアルバイトなどの非正社員の方々にも求めていることです。ユニクロがこれから世界に羽ばたき、様々なところ(私の場合には特に発展途上国)に出店すれば、その地域の人材が育ちます。教育制度が不十分な国で、残念ながら思うように教育が受けられなかった人材が、店舗で働くことを通じてその人自身が成長して行ったらどんなに素晴らしいかを感じました。もっと言えば、その人材が最終的に国の運営に携わったり、自分で事業を起こすなどしたりしたならば、その国にも良い影響を与えられると考えています。ユニクロ、スタッフ自身、その国という3者が成長できる、三方良しが実現できるのだと信じています。 2つ目は、単純に面白い!と感じたからです。この面白さには二つの意味があります。それは会社が面白いという意味と社員が面白いという意味です。会社が面白いというのは、ユニクロが何事もスピーディに物事を決定し、且つ他の会社がやらないことをやっていくという姿勢が面白いということです。また社員が面白いというのは、社員の方の夢・やりたい事が、会社を利用して「自分が」成長するのでなく、会社と「一緒に自分が」成長したいという姿勢が面白いということです。他の会社で感じたのは、会社を利用して自分が強く成長したいという願望でした。そこでの会社の成長は二の次でした。一方のユニクロは、自己の成長と会社の成長が両立していました。そこに会社としての強みを感じましたし、面白さを感じました。

Q.内定後の過ごし方として、数あるチャンス・選択肢の中からなぜインターンをしようと思ったのですか?

「生まれた境遇で生ずる機会の格差をなくす」。これが私の人生のテーマです。このテーマに対して、入社するまでの期間(約5ヶ月)を本気で向き合いたいと感じた結果、本気な人たちが集まっている組織で一緒に働くことのできるインターンを選択しようと決めました。 海外のインターンを選んだ理由はとてもシンプルです。ただ単に日本という国を飛び出したい!と感じたからです。私はアメリカに1年間留学していた時がありましたが、日本という国にいると平和で何も考えなくても生きていけてしまうことに気がつきました。同じ言語、食べ慣れた食事、生活しなれた文化・・・。そんな所にいては刺激が足りないと感じて、海外インターンを選びました。

Q.インターン先を選んだ決め手、インターン先の事業内容、インターン先でどのような仕事を行ったかを教えてください。

かものはしプロジェクトは、「子どもが売られる問題をなくす」をテーマに活動している団体です。子どもが売られる問題とは、すなわち人身売買のことです。人身売買の主な原因は貧困です。貧困でお金がなく、生活をしていくために人身売買を行なってしまうのです。かものはしプロジェクトでは、3つの活動の柱があるのですが、その中でもコミュニティファクトリー経営は、ファクトリー(工場)近辺に住む女性たちを雇用して、安定的な収入を提供するという事業です。 安定的な収入は、人生の選択肢を広げます。そこにやりがいを感じました。コミュニティファクトリーからの給料がなければ、農業や出稼ぎといった不安定な収入で生活しなければいけません。その結果、最悪のケースで、子ども達が売られることになります。それを阻止できる仕組みがコミュニティファクトリーですし、その仕組みを知りたいと思いました。そして何よりも、私自身が自分手で「生まれた境遇で生ずる機会の格差をなくす」ということを現地で実践したい!という気持ちがありました。 仕事内容につきましては、カンボジアでかものはしプロジェクトが運営している、コミュニティファクトリーで、主に生産に関する業務を担当していました。ファクトリーではい草を原料にした製品を製造しているのですが、各工程でどれくらいの時間がかかっているのか不明確でした。そこで、どのような手順で各工程が行われているのか、各業務にどれくらいの時間がかかっているのかをフィールド調査を基に明確にしました。また、ファクトリーで働く約100名の女性たちの業務評価を3ヶ月に1度実施するのですが、評価する際に使用するシートをエクセルで作成し、短時間で評価ができるようにしました。生産以外では、ファクトリーで働く女性たちに対してトレーニングを実施したり、ファクトリーに訪問されるお客様への対応担当も兼任したりしていました。

Q.インターンをしていて面白かったことや、やりがいを感じたことを教えてください。

2つあります。1つが目標に向かって皆が同じ方向に本気で取り組む楽しさ。2つ目が、カンボジア人スタッフの成長です。 かものはしプロジェクトは、本気で子どもが売られる問題をなくそうとしていました。その姿勢は、日々の仕事の中で非常に感じられました。組織のリーダーが明確な目標やビジョンを持っていたこともあり、日本オフィスでの日本人スタッフはもちろんのこと、カンボジアオフィスでのカンボジア人スタッフも、とてもイキイキと働いていたのを覚えています。とはいえ、個々の考え方の違いはあり、今後のかものはしプロジェクトがどこへ向かうべきかということや、プロジェクトの方向性や期間などで強く議論があったことは確かです。しかし、議論が終わり、仕事が終了すればスイッチが切れたように笑顔になって食事をみんなでしに行く。そんな空間が楽しくて仕方がありませんでした。5ヶ月という期間でしたが、その中でも着実に子供が売られる問題をなくすために前進していましたし、スタッフ全員で向かっているのを感じられ、いつもワクワクしていました。 2つ目のスタッフの成長に関しては、一緒にプロジェクトを進めたり、アドバンスをしたりしていく中で、明らかにスタッフの成長が見られたとき、非常に喜び・やりがいを感じました。私自身が一緒に働いている意味・意義を、スタッフの成長を通じて感じることができたからなのではないかと思います。

Q.インターンで辛かったこと、悔しかったことを教えてください。

カンボジア人とのコミュニケーションです。現地では英語を使用して仕事をしていくわけですが、お互いネイティヴではないので、自分が伝えたいことが100%正確に相手に伝わっていないことが多々ありました。それによって、プロジェクトの進行に遅れが出たり、求めていたのと違うアウトプットが出てきたりということがあったのです。 もちろんそれではダメだと思い、ミーティングの時間を日本人とのものよりも長く設定したり、説明を口頭だけでなく図や資料を作成して伝えることで分かりやすくしたりしました。そのおかげで、多少の遅れやアウトプットのズレがあったものの、ほぼ問題なく進められるようになりました。

Q.インターンを通して得たものは何ですか。

「人を信じる大切さ」を学びました。 あるスタッフがいて、彼は仕事が遅いとかタスクをすぐに忘れるなどと言われていました。自分自身、最初はそのイメージが付いてしまい彼を信頼することをしていませんでした。しかしある日、1冊の本を読みました。その本には、 「人を変えたければ、相手を感動させ、一緒に感動する」 と書いてあったのです。「相手を感動させ、一緒に感動する」ってどうやればできるんだとうと随分悩みましたが、私は「人を信じる」ということをやろうと決めました。感動するには、お互い信じあい、一緒になって何かを成し遂げることが大事だと考えたからです。もちろん、信じる=タスクを丸投げする、ではありません。一緒にタスクの方向性ややり方を議論しつつも、最終的には相手に責任を任せる(=信じる)ということをしました。 結果どうなったか。彼は、期限通りにタスクをこなし、成果物を私のところへ持ってきてくれました。当初は色々と批判されていた彼が、しっかりとした成果物を持ってきてくれたことに、私は非常に嬉しかったのを覚えています。以来、他人を信じるということを常に実行しています。もちろん、常に期限通りに期待通りの成果物が出てくる訳ではありません。そのような時は、一緒になって「なぜできなかったのか」を追求し、「何を次にすべきか」を考えるようにしました。そして再度信じることをするのです。そうすることで、お互い気持ちよく仕事ができますし、できたときの達成感を一緒になって感じることができるようになりました。

Q.これから内定後のインターンを考えている人にメッセージをお願いします。

最近大切にしている言葉があります。それは、「他人と競争するな」ということです。私は、世の中はお金持ちが偉いとか、社会起業家が偉いとか、国連職員が偉いとか、そういうのは無いと思っています。自分の持てる力を最大限に発揮して、一生懸命に生きている人は、みんな偉いし、そこに差はない。したがって、私は決して内定後にインターンをすることが偉いとか、海外に行くことが偉いと思っていません。人は人、自分は自分です。海外ではなく国内だっていいですし、インターンじゃなくて部活だっていい、学生団体だっていい、勉強だって、旅行だって構いません。一生懸命に生きれば何でもいいと、そう考えます。 ただひとつだけ言えるのは、内定後に本気で何かに取り組むことは、必ず働いてから役に立ちます。本気でやったことの中で経験した悔しさや嬉しさが、入社後の原動力になり得ます。インターンは、選択肢の一つです。でも、もし興味が少しでもあれば応募をしてみて下さい。きっとどんな期間で、どんな関わり方であっても、本気で取り組めば、非常に良い経験ができるのではないかと考えます。

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