特撮映画「シン・ゴジラ」が話題になった夏でしたが、アメリカ大統領選も各陣営が熱い夏を繰り広げました。それぞれが一体どんな主張をしているのか、日本との比較考察や世界情勢における意味など、11月8日の投開票まで、この決して遠い他人事ではない選挙に関わる理解や考察をさらに深めていきたいですね。
「シン・ゴジラ」での政府の意思決定プロセスについて書いてみた
ニュースはこちら>>http://blog.livedoor.jp/ryusys/archives/1938945.html
「新世紀エヴァンゲリオン」で有名な庵野秀明氏が総監督を務めた「シン・ゴジラ」。公開3週目で興行成績33億円超の大ヒットになっています。ネットでもさまざまな切り口からの感想や考察を読むことができますが、こちらの記事では内閣府防災担当者が語っています。 主にゴジラ出現時の初動シーンに触れつつ、実際の緊急時の政府のシステムと細かいところまで照らし合わせての考察。
ゴジラに相当するような大災害などの緊急時に際して、政府はどう動くのかという問題はネット上でも話題のテーマ。これを機に、日本の安全保障・危機管理の現状を調べてみると、「シン・ゴジラ」の登場人物の動きの意味をより深く理解できるかもしれません。 さて、次の話題はアメリカに移ります。前回記事では民主党の党大会の話題に触れましたが、今回は対するトランプ氏に関するニュース。
トランプを支持する“忘れられた人たち”
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ヒラリー氏の受諾スピーチが、アメリカは多様性によって現在抱える課題を解決できる、と希望を語るのに対して、トランプ氏の受諾スピーチは、現在の課題の責任の所在を糾弾してひたすら不安を煽りました。トランプ氏に共鳴しているのは、国際化などによってますます多様化していく社会の中で、自分の置かれた現状に不安を感じている労働者階級の人々だと言います。
解決に向けて動くのではなく、陰謀論まで唱えて現状を誰かの責任にして糾弾したいという動きは、アメリカに限らずどこにでもあるものです。今本当に必要な行動はどちらなのか、しっかり考えていきたいですね。
トランプ氏はSNS活用、選挙のテレビ宣伝費ゼロ=NBC
ニュースはこちら>>http://jp.reuters.com/article/usa-election-advertising-idJPKCN10L0MO
海を越えた日本でもたびたび話題になってきたセンセーショナルな言動ですが、トランプ氏はここまで、テレビ宣伝ではなく主にSNSでのシェアや「いいね!」を使って選挙活動をしてきたようです。中には否定的な意味での拡散、いわゆる炎上もありましたが、それをも巧みに利用して知名度と印象を浸透させる戦略なのでしょう。
日本での選挙活動においても、ネット上でのPRは大きな影響力を持ちはじめていますが、今後さらにその力が強くなっていくと思われます。煽りや炎上、デマゴーグ、感情のスイッチを押す様々な技術などを冷静に見ることができる、ひとりひとりのネットリテラシーを強くして備えたいですね。
世界で後退する民主主義 汚職に国民の不満、強権政治にノーも(フィナンシャル・タイムズ記事)
ニュースはこちら>>http://www.nikkei.com/article/DGXMZO06040500T10C16A8TZN000/
人種差別や非民主主義的な発言を繰り返すトランプ氏が支持されているアメリカの大統領選ですが、世界でも同じように民主主義的価値観の後退という現象が見られるのでは、というファイナンシャルタイムズの記事です。 冷戦体制崩壊後の1990年代は、南アのマンデラ氏やチェコのハベル氏など、民主主義の推進者たちがその時代の精神を体現していました。けれど今はそうではなく、ロシアのプーチン大統領やトルコのエルドアン大統領、強権的な政治家と独裁的な体制が今の時代の大きな声になっているのではないか、という指摘です。アラブの春によって民主化の時代を迎えたはずの中東もその自由は失われ、エジプトでは軍のトップだったシシ大統領が、倒したはずのムバラク政権よりも民衆に厳しい政治を行っているようです。タイやマレーシアも同様です。
アメリカの人権団体フリーダムハウスの評価では、2015年に政治的自由度が低下した国は72か国にものぼり、これは過去10年で最多とのこと。 しかし一方で、ミャンマーやインドネシア、ナイジェリアなどでは、長く続いた独裁体制から離れ、民主主義は定着していること、香港や台湾では、反政府デモや選挙で、確かな国民の声が社会を変えていることも確かです。 たとえどんなに厳しい時代でも、自分たちの力でよりよい社会に変えていこうという思いを持っていきたいですね。
今週はここまで!
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