2015年9月12日、ビッグサイトTFTホールにて、『地域仕掛け人市』が開催されます。この地域仕掛け人市について、『日本全国!地域仕掛け人市実行委員会』の林 春野、石山紗希(ETIC.スタッフ)に話をうかがいました。
右から『日本全国!地域仕掛け人市実行委員会』林 春野・石山紗希(ETIC.スタッフ)
「地域を元気にする仕事」をつくるマッチングフェア
地域仕掛け人市は、都会で培ったビジネススキルを活かし「地域に新しいイノベーションや仕事を生み出そう」というビジョンを持った方向けの転職・マッチングイベントです。いますぐ地域に飛び込みたいという方も、いずれ地域で挑戦してみたいという方へも、地域と関わるための様々なプログラムを全国の仕掛け人たちが紹介します。
今回で8回目となる地域仕掛け人市では、前回の仕掛け人25名、定員500名から、仕掛け人50名、定員1,000名となり、地域も求められている専門性も大きく広がっています。 地域での仕事・暮らしを考えることはあっても、自身の専門性や興味・関心に合致した地域・状況と出会うことは難しくもあります。そのため、仕掛け人50名と同じ志を持った1,000名が一堂に会するこの機会に、ぜひ足をお運びください。 日本各地の地域の現状や活動について知る機会、そこで働く人と話をする機会が、ここにはあります。
会場に集まった人々
東京にいながら、顔を見て話ができる
就職活動中に、興味を持った企業が参加すると知り、前回の地域仕掛け人市へ参加した石山。
「会場ではまず人数に圧倒されました。こんなに人が集まるのだなと。友達同士で来るというよりも、ひとりで来ている人が多くいて会場の熱気がすごかったです。どんどんブースを訪ねて仕掛け人の方と話をしていて、人と話をすることが当たり前な空気がありました」(石山)
ブース交流の様子
自身も興味を持っていたブースを訪ね、仕掛け人としっかり話をしたとのこと。受け身で話を聞くだけの場所ではなく、自分の気になる地域・仕事・テーマについて話を訊くことができる場所になっていたようです。 その後は、興味を持っていた企業の個別説明会へ参加し、就職。いずれは帰りたい地元青森の仕掛け人との関わりも生まれたそうです。普段は各地でそれぞれに動いている仕掛け人が集結し、顔を見て、話ができる一日です。
仕掛け人との会話
仕事や暮らしについてのテーマ別セッション・各地域を訪ねる仕掛け人ツアー
「今回は仕掛け人50名によるブース設置だけでなく、テーマ別セッション、地域仕掛け人市後に現地を巡る仕掛け人ツアーを用意しています。テーマ別セッションは、地域の仕事、地域との仕事、二拠点居住や暮らしについてなどテーマを設定し、20〜30のセッションを開催予定です。 仕掛け人ツアーでは、地域仕掛け人市で話を聞いた地域を訪ねることができます。仕掛け人自慢の地域を、普段の観光とは違うかたちで巡ることができます」(林)
テーマ別セッションが20〜30という規模で開催できるほど地域で活躍する者が集まっているということも、大きな魅力です。気になる地域のブースに足を運びつつ、地域に入るうえで気になるテーマのセッションに参加することもできます。
「これまでの地域仕掛け人市では、一日の間だけではマッチングまでつながらない人、地域のおもしろい話を色々聞けるが、地域に足を運ぶまでには至っていない人もいました。そのため、どうしても地域に入りたいという人だけが参加意義を感じるイベントにするのではなく、まず行ってみたいなという人も地域を訪ねやすくなるようなイベントになるように、仕掛け人ツアーを企画しました」(石山)
この背景には、仕掛け人の「地域に一度来てもらえば、きっと好きになる」という自信も感じるそうです。この仕掛け人ツアーは仕掛け人コーディネートにより行われ、地域での暮らしをイメージする助けとなります。その地域を訪ねた際に、「言葉を交わすことのできる人」がいるというのは、検討を進めるうえでも、実際に地域に入るうえでも大きな違いとなります。 東京で会った人に、会いに行く、そこからはじまることもあります。
「それぞれの人にとっての出口が広がっている気がします」
「興味を持った地域を目的に来たけど、聞いているうちに別の地域で働こうかなと思うこともあると思います。地域自体に惹かれて入る人も多いのですが、人に惹かれて次の行動につながっている人も多いです。私自身は、やっぱり青森に帰りたいという一番強い気持ちがあったので地域で揺れることはなかったのですが、おもしろいな、素敵だなと思う人は今でもいます」(石山)
知ることで自身の選択肢、可能性が広がっていく感覚を味わえる場所。選ぶ理由もさまざまだからこそ、知ることで選択は大きく変わります。
「どの地域も人を求めているのですが、目の前にいるその人の求めているものに、より合致した地域や募集を紹介し合えるような関係性をつくっていけたらと思っています」(林)
人を地域へ連れて行くことを目的とせず、その人と地域のマッチングを考え続けているのだそう。マッチングの際に無理をしていると地域に入ってからも互いに無理を続けてしまいます。地域にとっても、入ってくる人にとっても望ましい姿を想像し続けることが、マッチングの一つの仕事のようです。
気になる地域・気になる人に踏み込んでみる
出展団体・企業により、プログラムはさまざまです。その一部をご紹介します。
1. 株式会社ルーツ《沖縄県》:農業生産法人勝山シークヮーサーの求人
勝山シークヮーサーは、沖縄県の特産品であるシークヮーサーの生産・加工・販売を一貫して行う団体です。若者が農業に希望を持てるよう、買い取り価格を上げるなどすることで、新しい農業の担い手も出てきました。様々なチャレンジを行い、地域をよりよくできる、よそ者・若者・馬鹿者を募集します。仕掛け人は、野中光さん(株式会社ルーツ)です。
仕掛け人・野中光さん(株式会社ルーツ)
2. にいがたイナカレッジ/公社中越防災推進機構《新潟県長岡市》:イナカレッジ長期Iターン留学(にいがたイナカレッジ)プログラム
「本気で学びたい」「自分らしいライフスタイルを実現したい」。参加者が1年間に渡ってムラで実際に生活し、地域の先生と向き合いながらじっくりと学ぶ長期滞在型プログラムです。自身を見つけ、実現に向けて一歩踏み出すことができます。自由度の高いプログラムです! 地域の皆さんや、イナカレッジと一緒に自分らしいライフスタイルを見つけましょう。仕掛け人は、日野正基さん(公益社団法人中越防災推進機構)です。
「移住女子の挑戦!ChuClu(ちゅくる)」
プログラムは、短期の農業体験、一年間に渡る滞在プログラムや、地域おこし協力隊(1〜3年)としての募集、地元企業への求人募集などさまざまです。また、地域で活動する仕掛け人だからこそ、話すことで仕事も人脈も広がります。気になるプログラム、気になる地域、気になる人に、踏み込んでみてください。
きっと、こんな一日に、なります。
「集まってくる人たちは変化を求めていて、変化することを信じている。そんな、それぞれに片想いをしているような人たちが、出会ったときに何が起きるのか。 参加者から、地域のことを考えている人がこんなにいるのか、という驚きと安堵のような声が届きます。地域にも地域を越えたところにも人はいて、ひとりでは無いということをまず感じてもらえればいいなと思っています」(林)
「みんなが集まって、それぞれの想いで動いている姿を見るのが楽しみです。参加者の表情、仕掛け人の表情を。でも一番は、これがきっかけで次につながったという話を聞くことができると嬉しいし楽しいですね」(石山)
この会場は、それぞれの立場から地域の「仕事」「働き方」について求める人たちが出会う場所です。自分の知りたいこと、知ってほしいことを伝えることに貪欲になってよい場所です。参加するすべての人のための、大切な一日に、きっとなります。
「まず、来て欲しいです。来たら何か変わるんじゃないかと思っています」(石山)
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