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ETIC.は2021年6月から組織体制・経営体制を変更します
一人ひとりの起業家精神がより発揮される生態系の共創を目指して
NPO法人ETIC.(エティック)は、2021年6月1日に新しい事業年度を迎えるにあたり、より大きな目的の実現に向けて、組織体制および経営体制の変更を行うこととなりました。
「スタッフ一人ひとりの起業家精神が発揮され、共創が生まれる組織づくり」を目指し、2018年から組織改革に取り組んでまいりましたが、今回、組織構造をピラミッド型から自立分散型に変更するとともに、理事会の役割の再定義・再編を行います。
また、創業期から常勤の代表理事を務めてきた宮城治男が、5月末をもって常勤での役割を退き、8月末に法的にも代表理事を退任する予定です。
この体制変更を契機に、ステークホルダーの皆様との共創をより積極的に推進していきます。特設サイトにて皆様からのメッセージを募集していますので、ぜひお寄せください。頂いたメッセージは後日公開させていただきます。また、「すでに具体的に一緒に仕掛けたいことがある」という方はスタッフや事務局宛にぜひご連絡頂ければと思います。
【8月20日追記】理事会の役割変更および新理事体制のご案内
(1)体制変更の目的と背景
エティックは、1993年の活動開始以来、実践型インターンシップや起業支援プログラムを通して、これまでに1,600人以上の起業家を輩出、9,700人の学生・社会人を支援してきました。活躍のフィールドも、ビジネスから社会課題解決、ローカルベンチャー、災害復興、国際協力など、多様に広がっています。
そして今、自らの意志で、新しい社会づくりにチャレンジしていく人を増やし続けていくことが、社会の持続可能性の観点からも、個人の充実した働き方・生き方の観点からも、ますます求められていると感じます。
活動の広がりとともに、エティックも組織として成長しました。現在、常勤スタッフ約50名、パートタイムスタッフも含めると100名を超える組織になっています。
一方で、組織の拡大とともに、スタッフ一人ひとりの起業家精神の発揮を妨げる「成長痛」に悩まされる場面が5~6年前から増えていました。
「この規模であっても、一人ひとりの起業家精神が発揮され、共創が生まれる組織をどう作るか」という問いを持って、2018年に組織改革をはじめました。当時出版された「ティール組織」の考え方も参考に、制度面・文化面の変革を進めてきました。
結果、以前よりも自由に楽しく、やりがいを持って働ける環境に変わりつつあります。スタッフ起点のプロジェクトも多数生まれています。この動きをさらに加速し、今後はステークホルダーの皆様との共創もより積極的に推進していきたいと考えています。
そこで、新しい事業年度を迎える2021年6月1日より、組織体制および経営体制の変更を行うこととなりました。
(2)事業展開の戦略および方針
「組織全体で大きな目標と戦略を定め、それに従って各部門が事業を進めていく」という、多くの組織で一般的なこのスタイルを、エティックでは既に採用していません。
一方で、事業展開にあたっては、3つの方針をスタッフ間で共有しています。
1)スタッフ一人ひとりの多様な思いや能力が最大限発揮されることを重視する
2)ステークホルダーとの共創を通して、挑戦を育むエコシステムを豊かにする
3)エコシステムの力を活かして、より大きな変化や新たな創発を生み出していく
この3つの事業方針とともに創発的に活動を進めることでインパクトを最大化する。あえて言えば、これがエティックの戦略です。今回の組織体制・経営体制の変更はこの戦略をより推進していくためのものです。
数年前からテーマごとに分かれた事業部に裁量・権限は移行しています。2021年5月現在、以下の事業部があり、多様なプロジェクトを展開しています。また、事業部に属さない新しいプロジェクトも生まれています。
- 次世代リーダー育成
- ソーシャルイノベーション
- ローカルイノベーション
- クリエイティブシティ
- aBC(and Beyond カンパニー)
- 事業本部(DRIVEキャリア/DRIVEメディア)
(3)組織体制の変更「ピラミッド型から、自律分散型の組織構造へ」
権限移譲を推進してきたものの、これまでの組織構造はピラミッド型でした。ディレクター(経営陣)がトップで経営を担い、マネージャーが事業部門を統括し、その下でスタッフがプロジェクトを担う形です。
今後は、各事業部門・プロジェクトの自律的な意思決定や運営を重視した自律分散型の組織構造に変革します。また、組織の経営についても「ベテランが担う」という一般的な慣習に囚われることなく、適材適所や多様なメンバーの参画を重視していきます。
- ディレクター職/マネージャー職が管理職の役割を担ってきましたが、最適な役割分担をチームごとに決めていく形に見直します。例えば、マネジメント適性のある若手スタッフがマネジメント機能を担い、プレイヤー適性の高いベテランスタッフ(旧マネージャーなど)がプレイヤーとしての活動比率を高めるなど、適材適所の配置を重視します。
- 理事・ディレクター職が担ってきた全社の経営については、新設した自主経営推進会議に移行します。会議の参加メンバーは各部門から代表者を募りますが、誰でも参加が可能です。議事録や資料も社内メンバーに公開されます。
- 人事・労務や財務・経理、組織マネジメントなどの全社機能は、自主経営推進部門(一般的な組織ではコーポレート部門に該当)が担います。
- 新たにエコシステム共創チームを創設し、エティック全体のエコシステムをより豊かにし、皆様との共創や創発が推進される環境づくりを担います。
- 理事会は、特定非営利活動促進法など法令に定められた役割を果たしながら、組織が合意した方針に沿って健全に運営されているかをモニタリングし、主に自主経営推進会議に対して必要な働きかけをしていきます。
(4)理事会の再編および代表理事の退任について
前項に記載の通り、理事会の役割や位置づけを見直します。これに伴い、現在の理事3名(宮城治男・山内幸治・鈴木敦子)は退任し、新しい理事が内部より就任することになります。新しい理事については現在最終調整中で、移行のための期間を経て、8月末の就任を予定しています。
また、創業者であり、法人化以来代表理事を務めてきた宮城治男は、2021年5月末をもって常勤の代表理事としての役割に区切りをつけることになりました。8月末の理事会の再編とともに理事職からも退任する予定です。
同じく理事職を退任する山内幸治と鈴木敦子は、立場は変わりますが、これまでと変わりなく、皆様や他のスタッフとともに、目的の実現に向けてチャレンジを続けてまいります。引き続きよろしくお願いいたします。
宮城治男よりご挨拶
学生時代に活動をスタートし、28年に渡る長い歩みのなかで、共感くださり、支えてくださったすべてのみなさまに心から感謝を申し上げます。今回は私だけでなく、理事のみなさまやディレクター、マネージャーという役職も一旦リセットとなる、大きな変革となりますが、これからそれぞれより楽しく、自由になって、次のETIC.をよりパワフルで面白い存在にしてくれると信じています。 今回の変革には、組織の枠組み、垣根を払い、多くの方に参画頂きつつ、大きなエコシステムをつくりだしていきたい、いう狙いもあります。敷かれたレールのない、新しい試みとなりますが、みなさまもよろしければぜひこのプロセスにも参画頂き、ETIC.の新しい在り方への挑戦をみまもり、ともに楽しんで頂きたいです。
そして私個人としては、相互の自立、進化のためにも一旦これまでの立場をしっかり手放すこととしました。過渡期においてご迷惑をお掛けすることになるかもしれず恐縮ですが、ぜひまた新たな目線、フレッシュなかたちでみなさまとご一緒させて頂けましたら幸いです。 ただどんな立ち位置であろうとも、私の思い、志は、これからもETIC.の仲間や、みなさまとともにあり続けたいと願っています。本当にありがとうございました。
宮城の退任の経緯や思いについては、こちらの記事でより詳しくお読みいただけます。
組織変革、そして代表退任。ETIC.らしい進化の旅路へ──宮城治男×嘉村賢州
上記の記事の長編版
【長編版】ティールとともに歩んできた組織変革。ETIC.らしい進化の旅路へ──宮城治男×嘉村賢州
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