認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえと、NPO法人ETIC.(エティック)が開催した、オンライン連続セミナー「居場所づくりは地域づくり―地域と居場所の新しい関係性を目指して」(全7回)。第4回ではこれまでの登壇者が一堂に介し、似ているようでいて一般的にはあまり交わってこなかった「居場所づくり」と「地域づくり」の可能性や課題について議論しました。
前編~中編では、組織風土や目指すものが異なる、NPOなどによる「居場所づくり」団体と町内会などによる「地域づくり」団体の関係性や、同じ地域で活動する団体同士の軋轢をどのように乗り越えていくかといったトピックについて意見が交わされました。
若者や子育て世帯、高齢者、貧困層など「困っている人たちのための福祉活動」として受け止められることの多い居場所づくりですが、後編では、居場所に来られない人へのアプローチや、居場所の存在意義について掘り下げていきます。
>> 前編
>> 中編
<パネリスト>
高橋 望(たかはし のぞむ)さん 公益財団法人 さわやか福祉財団 新地域支援事業担当リーダー
竹内 祐子(たけうち ゆうこ)さん NPO法人新座子育てネットワーク 事務局長
伊藤 文弥(いとう ふみや)さん NPO法人つくばアグリチャレンジ(現 : NPO法人ユアフィールドつくば) 代表理事
※NPO 法人つくばアグリチャレンジは、2023年9月にNPO法人ユアフィールドつくばに社名変更しました。
守谷 克文(もりや かつふみ)さん NPO法人 f.saloon 代表執行役
森 祐美子(もり ゆみこ)さん 認定NPO法人こまちぷらす 理事長
今井 紀明(いまい のりあき)さん 認定NPO法人D×P(ディーピー) 理事長
平岩 国泰(ひらいわ くにやす)さん NPO法人放課後NPOアフタースクール 代表理事
飛田 敦子(ひだ あつこ)さん 認定NPO法人コミュニティ・サポートセンター神戸 事務局長
中澤 ちひろ(なかざわ ちひろ)さん Community Nurse Company株式会社 取締役(現 : 株式会社CNC 顧問)
※Community Nurse Company株式会社は、2023年12月に株式会社CNCに社名変更しました。
<モデレーター>
湯浅 誠(ゆあさ まこと)さん 認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長
三島 理恵(みしま りえ)さん 認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事
佐藤 聖子(さとう せいこ)さん 認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
川島 菜穂(かわしま なほ) NPO法人エティック ソーシャルイノベーション事業部
番野 智行(ばんの ともゆき) NPO法人エティック ソーシャルイノベーション事業部
※記事中敬称略。パネリストのプロフィール詳細は記事最下部に記載。
※イベントは、2023年4月に開催されました。本記事は当時の内容をもとに編集しています。
リアルな場に来られない人のために、居場所ができること
湯浅 : モデレーターの湯浅です。ここからは3つ目のトピックに移りたいと思います。「居場所は、居場所に来られない人たちにどう向き合うのか? 向き合えるのか?」という問いに対して、何かご意見はありますか?
中澤 : Community Nurse Company株式会社(現:株式会社CNC)の中澤です。居場所があること自体が、来られない人のためのアウトリーチ(必要な人に必要な情報を届ける)活動の一環だと考えています。
居場所はハブのようなもので、場があるからこそ、来てほしい人や来られたらいいなという人とつながることができるんです。居場所の思いに共感して仲間になってくれる人が増えると、その人たちが「地域にこういう人がいる」と教えてくれるようになります。個別訪問や、イベントなどへのお声かけももちろんですが、こんな風に居場所をハブとして、ネットワークを広げていくことが大事だと思います。
湯浅 : 情報を届ける場として行政も活用していますし、居場所はアウトリーチの場であると言われることもありますね。一方でにぎやかなのが苦手な人もいますし、行政からは家から出られない人にアウトリーチしてほしいと言われることもあると思います。家から出られないような人にとって、その人の生活空間である自宅は居場所ではないんでしょうか?
伊藤 : NPO法人つくばアグリチャレンジ(現:NPO法人ユアフィールドつくば)の伊藤です。オンラインが居場所だという人もいますよね。
湯浅 : 令和4年版子供・若者白書では、約6割がインターネット空間も居場所だと回答しています。
令和4年版子供・若者白書より居場所に関する回答
インターネット空間は居場所足り得るか
今井 : 認定NPO法人D×P(以下、D×P)の今井です。D×Pでもオンラインが居場所という子は圧倒的に多いです。リアルな居場所につなごうとしたときに、子どもの目線だとオンラインでなければつながれないということもあります。引きこもり状態にあるなど、何かと課題を抱えているケースが多いですね。
例えばDiscordというコミュニケーションツールを使ってゲームの話をするなど、自分たちで居場所をつくっているような子は結構います。そういった場を活用して、電子マネーで送金してもらうことで糊口をしのぐ子もいるほどです。海外だと、若者に人気のオンラインゲーム『フォートナイト』を使ってアウトリーチ活動をしているという事例もあります。
ただ、子どもたち自身がつくるコミュニティはあるものの、NPOなどが主導でつくるオンライン上の居場所のバリエーションは少ないと感じています。
湯浅 : 有名どころだと、認定NPO法人カタリバが「room-K」というメタバース空間を活用した不登校支援プログラムを実施しています。代表の今村久美さんによると、それもリアルな場につなぐためのきっかけづくりと位置付けているようです。
認定NPO法人カタリバによる不登校支援プログラム「room-K」
今井 : オンラインが居場所になるかどうかは模索中だと感じます。居場所の定義にもよりますが。
高橋 : 公益財団法人さわやか福祉財団の高橋です。居場所の定義に関しては、固定的な空間があることが大事だ、つながりをつくることが大事だという議論がありますが、つながりがつくれればいいのなら、仮想空間でも構わないと思います。とはいえ、仮想空間に主力を移している子どもたちも、生活実態はリアルな場なので、現実でも仮想空間とは違うつながりの構築が必要です。
湯浅 : 身体性はどうしても仮想空間では代替できないものですよね。仮想空間で食事をしてもおなかいっぱいにはならないわけですから。
今井 : オンラインでの支援を通じて感じた別の課題として、リーチできている絶対数が少ないということも挙げられます。D×Pで運営している「ユキサキチャット」という相談窓口の広告をInstagramとLINEに出したところ、低予算でいつもの5~6倍もの問い合わせがあり、支援する側のキャパシティが足りていないと感じました。居場所や支援が必要な子たちがたくさんいるのに、全くリーチできていないのが現状です。
認定NPO法人D×Pが運営する若者向けの相談窓口「ユキサキチャット」
居場所に来られない人へのアナログなアプローチ
飛田 : 認定NPO法人コミュニティ・サポートセンター神戸(以下、CS神戸)の飛田です。私たちが支援に携わる居場所に来ているのは高齢の方が多いのですが、居場所に来ない理由として、そもそも情報を知らないという場合と、知っているけど来ていないという場合が考えられます。地縁型(地域内のつながりを基盤に活動)の団体の力は特にアウトリーチ活動の際に発揮されると感じていて、民生委員や地元の方とつながることで、うまく情報が流れるようになったケースも多々あります。
それ以外にも、引きこもりの方に自治会長さんが居場所で描いた絵手紙を渡したり、寄せ植えを作るときに必ず2つ作ってその内の1つを渡したり、人は行けないけど物だけは届けられるといったことが起こるんです。オンラインとは全く逆ベクトルの話ですが、居場所に集まる人にとっても「誰かのため」ということがプラスされると、やりがいを感じられて更に人が集まるようになるといった循環が生まれるので、リーチできていない人をうまくこの循環に巻き込めたらいいなと思います。
湯浅 : 高橋さんのところでは、地域住民の関係性をマインドマップのように可視化するという手法を取っていましたよね。
高橋 : 地域の状況に応じていろいろな手法を提案、紹介しています。木原孝久さん(住民流福祉総合研究所・所長)の推奨する「支え合いマップ」もその1つで、この人とこの人は仲が良いというような、人と人との関係性を線でつないで見える化するという取り組みです。これをつくるのは結構大変なんですが、定期的に住民のみなさんが情報を持ち寄って話すことで関係性がしっかり見えてきますし、制作に取り組むこと自体が場づくりにもなっています。継続して取り組めている地域では効果を感じます。
居場所づくりに関わる人たちは、地域からどう見えているのか
湯浅 : 自治会や町内会の基盤が弱まり、居場所づくりをやる組織のパートナーになってきているという話が出ていますが、地縁型の団体から我々はどういう存在だと見られているんでしょうか?
飛田 : 得意な人たちが勝手にやっているという印象かもしれません。一般的な感覚として、町内会は身近だけど、NPOはどこか距離があるものと思われているように感じます。ストレートに、「変な人たちだと思ってたけど、一緒にやってみたらそうでもなかった」と言われたこともありますね(笑)。繰り返しになりますが、接点をもつことでお互いの文化を理解できれば、壁を乗り越えていけるかもしれません。
それから町内会の役員さんたちは、地域づくりをやっているという感覚ではないように思います。居場所づくりというくくりも意識されているわけではありません。こちらが思っているほどカテゴライズされてはいないので、なんだか血気盛んな人たちが来たなという感覚なのではないでしょうか。
居場所を必要としている人たちと支援団体をどうつなぐ?
今井 : 居場所につなぐという話に関して質問です。先ほどのマッピングの話に近いと思いますが、NPOであれば全国的なサービスを展開しているところもありますよね。地域を越えて、居場所が必要な方に情報を渡してつないでいくようなサービスや事例はあるのでしょうか?
湯浅 : 東京を拠点に全国から相談を受け付けている団体が、鹿児島在住の人から相談を受けて鹿児島の団体とつなぐ、きっかけはDVの相談だったけど、話を聞くと貧困も背景にあるので経済的支援をしてくれる団体につなぐ、といったイメージでしょうか? 期間が区切られてはいますが、内閣府の孤独・孤立相談ダイヤル「#9999」という取り組みもありましたね。
(参考:内閣府の孤独・孤立対策推進室)
伊藤 : 困っている人に対する社会支援が、地域によってまちまちすぎるとは思います。
今井 : いろいろな非営利セクターにつなぐときにどういった形が理想なんでしょうね。D×Pではケース会議(※)で団体の性格や相性を見極めながらつなぐ先を検討していますが、多くの団体が参加できる全国規模の枠組みで、なおかつ精密にというのは難しいでしょうか?
※支援を必要とする人の関係者が情報を共有し、支援策を検討する会議。
湯浅 : もしかするとNPO同士、こども食堂同士のように、似た領域の団体でも難しいかもしれませんね。人との関わり方の作法の違いがありますから。またホームレス支援の話に戻りますが、僕たちの団体では炊き出しは一方的にしてあげるのではなく、ホームレスの方と一緒に作っていました。炊き出しではなく協働炊事なんだというように、言葉1つとってもそれぞれのプライドやこだわりがあるじゃないですか。見知っている関係ならまだしも、オンラインで効率的にというのは難しいように感じます。
森 : 認定NPO法人こまちぷらす理事長の森です。昨年度、全国の十数団体と一緒に、何がきっかけで居場所につながったのかという調査をやったんですが、圧倒的に多かったのは身近な人からの後押しでした。NPO同士でつながるのも大事ですが、カフェや美容師さんのように地元の情報が集まる場と連携することも効果的だと思います。支援される場ではないからこそ行きやすいというか、一番リーチしたい人に届きやすい場所というのが地域の中にある気がします。
中澤 : その人にとっての居場所は、支援する/されるという関係を越えた、自分が役に立っていると感じられる場にあったりしますよね。商工会のような既存の組織とも関わりがありますが、困っている部分よりも、その人にとっての興味関心や願いのような部分でつないでいくとうまくいくことも多いと感じます。
湯浅 : 応援したくなる、支援の枠組みを取り払うというのは大事かもしれませんね。昔の近所づきあいで醬油の貸し借りをしていたなんて話がありますが、たまたま切らしているから貸すのであって、支援が必要なお宅だから醤油を貸すというわけじゃないですもんね。支援という枠に入ることで良いこともあれば、足枷(あしかせ)になる面もあると思います。
「居場所=恵まれない人のための活動」という目線
湯浅 : 4つ目のトピックである、「地域づくりの文脈(地域活性・地方創生の文脈)において、居場所の意味・存在とは?」という問いを考えるにあたって、美容院の方のように、居場所づくりをやっている団体の外側の人たちが居場所づくりをどう見ているのかという点について、少し議論したいと思います。
ある地域で若者が子どもの居場所づくりとしてみんなで絵を描くワークショップをやりたいと言ったらすごく反応が悪くて、お絵描き教室をやりたいと言ったら反応がよくなった、という事例に見られるように、居場所づくりと銘打ってしまうことで、恵まれない人向けだという印象になってしまうのかもしれません。
竹内 : NPO法人新座子育てネットワークの竹内です。私たちも、「子どもひろば」という地域の子どもたちが遊びに来るような場づくりをやっています。毎回、町内会長さんに挨拶をするなど手順を踏んで開催しているんですが、あるとき「言い方はあれだけど親が放っていくような子が来るんでしょ」と言われてすごく衝撃を受けたんです。それまで40人ほどの町内会長さんと関わってきて、すごく協力的な方ばっかりだったので、そういう風に考えている方もいるんだと本当に驚きました。
守谷 : NPO 法人f.saloon(エフサルーン)の守谷です。一般的には「居場所」という言葉に何らかの意味付けがないと納得感がないのかもしれませんね。僕自身も高校生のときに「居場所」と言われてもピンと来なかったと思います。人によっては「恵まれない子どものための場所」のような意味づけがないと理解が難しいのかも。
湯浅 : そういった感覚を転換させていきたいですよね。私たちも居場所そのものに意味があるんだという言い方をしてはいますが、確かにわかりにくいですよね。居場所の意味づけというのは今後の課題だと思います。
心理的な居場所の4つの条件
平岩 : NPO法人放課後NPOアフタースクールの平岩です。私も第1回から居場所についていろいろ考えてきました。物理的居場所と心理的居場所という概念がありますが、自分が「居場所だ」と思えなければ物理的な居場所にはならないので、心理的な居場所の方が大事だと思います。
心理的な居場所というのは、①自分らしくいられる、②伴走者のような存在がいる、③イライラやストレスがない場所のことです。一方、先ほどオンラインの居場所の話が出た通り、心理的な居場所は必ずしも物理的な居場所である必要はありません。
平岩 : そうは言っても、ネットの世界というのはなかなか心理的な居場所にはなりづらいんです。画面の向こうからがんばれよと言われるより、顔が見えて触れられる人からの励ましがある場の方が心理的な居場所になりやすいと思います。やっぱり居場所としてリアルな場は大事だと感じます。
私たちは小学生を対象として活動していますが、小学3年生くらいまでは何かをやってもらうことで自然と居場所になるんですけど、4年生以上の場合は自分が役に立てると思えることが大切だと、利用者の声から見えてきました。心理的な居場所の要件としては、先ほど挙げた3つに加えて、④自分が役に立てること、というのが入るのではないでしょうか。これを満たせるような場づくりをしていきたいという思いで活動しているところです。
湯浅 : 先日アメリカに視察に行った際も同じようなことが言われていました。居場所というのは世界共通なのかもしれませんね。
最後の論点は、居場所の価値を問うものでした。地域づくりに関わる人たちからどう見えているのかは気になっているので、今後のセミナーでも引き続き議論していきたいですね。今回はこれで締めくくりたいと思います。
>> 前編
>> 中編
<登壇者プロフィール詳細>
高橋 望(たかはし のぞむ)さん
公益財団法人 さわやか福祉財団 新地域支援事業担当リーダー
病院・高齢者施設などの設計業務を経て、広く“まちづくり”に携わる。誰もが健康で、生きがいを持ち、安心して暮らし続けられるまちの実現を推進! 自然にふれあい助け合える地域、生き生きとしたあたたかいまち、新しいふれあい社会づくりを目指し、全国各地でフォーラムやワークショップ等を中心に活動を展開中。
竹内 祐子(たけうち ゆうこ)さん
NPO法人新座子育てネットワーク 事務局長
岩手県出身。2005年から個人事業で地元矢巾町で地域密着型のフリーペーパーを発行。2008年、夫の転勤により廃業し、埼玉県新座市に転居。息子が小学校の学校検診で大病が見つかり、看病に専念。2016年から、同法人が委託運営している「地域子育て支援センター」勤務。2019年、本部に異動。2021年より事務局長。
伊藤 文弥(いとう ふみや)さん
NPO法人つくばアグリチャレンジ(現 : NPO法人ユアフィールドつくば) 代表理事
1988年生まれ。筑波大学在学中より前代表理事の五十嵐の下で議員インターンシップを行い、農業の問題、障害者雇用の問題を知る。農業法人みずほにて研修を実施。ホウレンソウ農家を中心に農業の専門知識を学ぶ。同時に障害者自立支援施設でも勤務し、障害者福祉についても実地で現状を学び、つくばアグリチャレンジを五十嵐とともに設立、副代表理事に就任。第一回いばらきドリームプランプレゼンテーション大賞受賞。2012年公益財団法人日本青年会議所主催の人間力大賞にてグランプリ受賞、2013年世界青年会議所主催の「世界の傑出した若者10人」選出。社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師、保育士。スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーとしても活動をしている。
守谷 克文(もりや かつふみ)さん
NPO法人f.saloon 代表執行役
1992年生まれ。京都大学公共政策大学院在学中に備前市に移住し、備前市地域おこし協力隊に就任。2017年にNPO法人f.saloonを立ち上げ、備前市全域において多くのステークホルダーと連携しながら、幼児期から青年期までを対象に様々な教育活動に取り組む。2021年10月に10代の居場所として放課後スペースINBaseをオープンし、地域と子どもたちを繋ぎ、自己実現と社会参画の機会を提供する。
森 祐美子(もり ゆみこ)さん
認定NPO法人こまちぷらす 理事長
トヨタ自動車にて海外営業等に従事した後、第一子出産直後に感じた育児における孤独感や救われた経験から、2012年に退社し当時のママ友数人と団体を立ち上げる。現在横浜にてスタッフ約50人・こまちパートナー約350人と共に「こまちカフェ」「こよりどうカフェ」等を拠点とした対話と出番の場づくり、企業との協働プロジェクト等展開。
今井 紀明(いまい のりあき)さん
認定NPO法人D×P 理事長
1985年札幌生まれ。高校生のとき、イラクの子どもたちのために医療支援NGOを設立。活動のために、当時紛争地域だったイラクへ渡航した際、現地の武装勢力に人質として拘束される。帰国後「自己責任」の言葉のもと日本社会から大きなバッシングを受けた結果、対人恐怖症になるも、友人らに支えられ復帰した。その後、中退・不登校を経験した10代と出会い、親や先生から否定された経験を持つ彼らと自身のバッシングされた経験が重なり、2012年にNPO法人D×Pを設立。経済困窮、家庭事情などで孤立しやすい10代が頼れる先をつくるべく、登録者7700名を超えるLINE相談「ユキサキチャット」で全国から相談に応じる。
平岩 国泰(ひらいわ くにやす)さん
NPO法人放課後NPOアフタースクール 代表理事
1974年東京都生まれ。1996年慶應義塾大学経済学部卒業。株式会社丸井入社、2004年長女の誕生をきっかけに放課後NPOアフタースクールの活動開始。「日本中の放課後を、ゴールデンタイムに。」をミッションに、社会全体を巻き込んで子どもたちの豊かな放課後づくりを目指す。2017年より渋谷区教育委員。2019年より新渡戸文化学園理事長。
飛田 敦子(ひだ あつこ)さん
認定NPO法人コミュニティ・サポートセンター神戸 事務局長
神戸市灘区生まれ。中学生のときに阪神・淡路大震災を体験。甚大被災エリアにも関わらず、被害が少なかったことに後ろめたさを感じ続ける。スウェーデンやタンザニアでの留学を経て神戸に戻り、2004年にCS神戸に入職。NPOやコミュニティ・ビジネスに関する相談業務、ボランティア・コーディネート、研修の企画運営等に携わっている。近年では、自宅、公共施設、空き家、社員食堂等を活用した居場所づくり支援などにも注力。神戸学院大学等で非常勤講師。兵庫県県民生活審議会委員なども務める。
中澤 ちひろ(なかざわ ちひろ)さん
Community Nurse Company株式会社 取締役(現:株式会社CNC 顧問)
神奈川県相模原市出身。日本赤十字看護大学卒業後、神奈川や広島の病院にて病棟や在宅医療、カンボジアにて国際医療を経験。2015年に島根県雲南市『NPO法人おっちラボ』で地域の多世代交流の場に訪問看護事業立ち上げ、翌年、株式会社Community Careを設立し、代表取締役就任。2017年Community Nurse Company株式会社取締役就任。雲南市を中心に訪問看護/訪問リハビリ/コミュニティナース活動を行う。株式会社Community Care 代表取締役。公益財団法人うんなんコミュニティ財団 理事。保健師。
『「居場所づくりは地域づくり」〜地域と居場所の新しい関係性を目指して〜』に関する他の記事は、こちらのリンクからお読みいただけます。
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