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#スタートアップ

"まずは働く"ことで知らなかった自分に気づく。全ての人の「再生」を目指すリバースラボの挑戦

2017.12.07 

株式会社3Backsは再生・復活・復興を理念に展開する「REBIRTH Company」としてファッション、福祉、人材教育、人材派遣、公共放送受託事業などさまざまな事業を展開しています。その中でも中核となるのが「REBIRTH」の理念に直結した一度「ドロップアウト」してしまった若者の成長のためのプラットフォーム「リバースラボ」。現在、リバースラボでキャリアカウンセラーとして働きたい方を募集中!

>学歴のない若者に大卒以上の価値を創る「キャリア再生」という進路革命を!

『若年無業者白書2014-2015 –個々の属性と進路における多面的分析-』によると、日本における若年の無業者は2002年以降、一貫して約80万人で推移し続けています。2017 年6月 の総務省の労働力調査では完全失業率は 2.8% 、15 歳〜 24 歳の若年層の完全失業率は同月で 5.4% と、平均失業率に比べて高くなっており、長引く不況の中で無業の状態にある若者の数も増加しています。全ての人がいつでもチャレンジできる環境整備や、働き続けられる支援はどのようなものでしょうか。

 

ご自身も大学を中退し紆余曲折を経て現在にたどり着いたドロップアウト組のひとりであることを自認する代表取締役の三浦尚記さん(以下、三浦さん)にリバースラボに対する思いをうかがいました。

 

 

いつでも誰でもチャレンジできる環境を!中長期インターンを通して気づく自分らしさ

 

 

-リバースラボを始めたきっかけを教えてください。

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三浦さん「僕自身もそうだったんですが、大学を中退した状態で社会に出ても今の日本では選択肢が非常に限られてるんです。僕はたまたま起業して会社を経営できるようになりましたが、日本全体で考えたときに、学歴や社歴に関係なく、誰でも活躍できる手段が必要だと思ったんです。

学歴や社歴が無くても実績とスキルが備われば、中途採用で大手企業やメガベンチャーへ就職することも可能です。そのための実績とスキルを身につけるプラットフォームがあってもいいじゃないか。リバースラボはキャリアのやり直しのためのプラットフォームとして立ち上げました。」

 

 

-リバースラボではどういったことをやられているんですか?

 

三浦さん「主軸は実務研修を行うことのできるリバースカレッジというプログラムです。1ヶ月くらいの短期間の研修ではなく、1年から2年の期間をかけて、しっかりと実績とスキルを培ってもらいます。そこからセカンドキャリアへ進んでいってもらいたいと思っています。具体的には、例えば福祉関係の企業で働いたり、セールスのスキルを身につけられる企業で働くことができます。

3Backsの遊び心溢れるオフィス風景

また、人事の仕事を体験することもできます。ダイレクトリクルーティングやリファラル採用的なノウハウを蓄積してもらって採用のスペシャリストを育てるプログラムも用意しています。どこの企業も人事は苦しいので、これができるようになるとかなり重宝されるようになります。」

 

ー人材育成事業をしていく上で大切にされている考え方はありますか?

 

三浦さん「一度ドロップアウトを経験していると、新しいチャレンジや努力をすることが難しいケースもあります。まずはしっかりと人間としての土台をつくるということを大切にしています。そのための手段として、一度組織に中長期間所属する経験を後押しする、ということをリバースカレッジでは進めています。もちろん起業やフリーランスの道に進むことも今は選択肢として当たり前になりつつある流れなので、結果的に起業をする参加者もいます。どちらにせよ、他人よりも努力することや他人のやっていないことをすることで、それまで気がつかなかった自分に気付く楽しさや、自由な選択が手に入る喜びを伝えていきたいですね。」

 

-リバースラボを始められたのは2015年からですか?

 

三浦さん「リバースラボという形で始めてから2年ほど経ちます。そろそろ卒業生も出てくる頃です。いわゆる大企業に就職できた参加者もいれば自分で事業を立ち上げた参加者もいれば、進路は様々です。」

 

 

失敗から原点回帰人を育てることが好きだと気づく

三浦さん「僕は大学一年生でドロップアウトしたあとに起業をしました。生活のために稼がなければいけなかったので、時流に合ったIT通信事業などから始めました。それが上手く行って、今度は本来自分が好きで関心のあったファッション事業をはじめ、日本初のアパレルの職業訓練校を立ち上げました。さらにブランドをつくったりセレクトショップをオープンさせたり、大きく展開させていくために様々なチャレンジをしました。もともとのIT事業の一環でIT関連のスクールを立ち上げることもしましたね。でも、だんだん会社の経営がちょっとうまくいかなくなってきちゃったんです。」

 

ー今振り返って、うまく行かなくなってしまった理由はどのようなことだと思いますか?

 

三浦さん「今思えば20代の頃は、かっこいい仕事がしたい、目立つことがしたいという気持ちが先行して、無理をしていたんだと思います。本質ではなかったんですよね。そこで原点に戻って、"僕にできること、使命ってなんだろう? "と振り返ったときに、スクールの形のものが比較的上手く行っていたことに気がつきました。それで自分は人を育てることが好きなんだ、と気づくことができたんです。現在、ハローワールドという障がい者の就労支援のためのスクールもやっていますが、やっぱり社会からこぼれ落ちてしまった人の支援がしたい。僕も学歴が無かったので、そういった人たちの再生のお手伝いをしたいと思ったんです。会社ってずっと先まで続けていかなきゃいけないものですから、自分の中で揺るがない自信を持って志を高く持っていけることがしたい。ずっと前から分かってたつもりだったんですけど、そのことの本当の意味に気づけてなかったんですよね。」

 

-ウェブサイトを見ると、社長の経歴が未来まで書いてありますね。

 

三浦さん「思いでもありビジョンでもあります。自分の中でコミットして、それを超えたいという気持ちの表われですね。」

一人一人の「こうありたい」に根気よく向き合うことの大切さ

 

-あえてドロップアウト組に対象を絞ったのはどのような思いからでしょうか?

 

三浦さん「ビジネス的な観点からいえば、一番大きい層である普通の大学生にアプローチするという考えになるかもしれません。でも、それは僕じゃなくてもいい。

僕は、人を育てて世の中を変えていきたいという社会課題を解決したいという思いが強くあります。多くの企業が人材不足と言いながら、学歴が無いというだけで履歴書ではじく問題をなんとかしたいんです。マーケットの話でいえば、中卒、高卒、大学中退者は毎年50万人生まれていると言われています。18歳から29歳をターゲットにすると単純計算で500万人。ニッチどころか、まだまだ必要としている人がたくさんいます。」

 

ーリバースラボにはどのくらいの方々が訪れていますか?

 

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三浦さん「今は毎月300~400人の方と面談をしています。その全員と3Backsのキャリアカウンセラーが面談をします。「こうなりたい」という上の動機と「こうはなりたくない」という下の動機を聞きます。それも願望ではなくて、過去の自分を乗り越えてどうしても手にしたいという覚悟があるかをキャリアカウンセラーが見極めます。そういう面談を通してカレッジに加入してもらうか決めています。それでも最初のうちは逃げ癖があったり現実逃避癖があったりするものです。そこは本当に根気よく向き合って、本当になりたい自分になりたいか、どうしてもその技能を身につけたいのか、そういうモチベーションの部分に特化してカウンセリングを重ねながらやっていきます。」

 

-そうなるとキャリアカウンセラーの力がとても大切になりますね。

 

三浦さん「そうですね。今回の求人もキャリアカウンセラーの募集となります。この仕事のやりがいは、人が変わる瞬間に立ち会うことができることです。そのためにカウンセラーとしてどのようなことができるか日々考えることは、様々なやりがいに繋がっていくと思います。単に斡旋をする人材事業ではないので、本当に相手の話を聞くこと、人との向き合い方が大切です。そういった人間力はかなり身につくんじゃないかと思います。」

 

履歴書、職務経歴書のあり方を変えていく

 

-いわゆる就職学校や大人向けのスキルの学校とはどう違うのでしょう?

 

三浦さん「実社会で必要とされる自分になる力を育むということですね。実社会では、技術より前に、まず売上げを立てることと向き合わないといけないわけです。なので、すべてのカレッジ生には必ず一度はセールスをやってもらって、売上げを立てる、利益を出すことを学んでもらいます。」

 

-資格で表わせるスキルではないということですね。

 

三浦さん「資格を否定するつもりは無いんですけど、やっぱり一緒に仕事をしてみないと分からない部分ってありますよね。履歴書とか職務経歴書では証明できないものがあるので、それをリバースカレッジでは運営側が実績の証明を推薦状のような形で出したいと思っています。」

 

-オリジナルの証明書や推薦状があるのですね。履歴書とか職務経歴書の形を変えたい?

 

三浦さん「リバースラボでは、その人の実績や働き方を記録・評価する"個人カルテ"という仕組みがあります。それを就職時の推薦状として使います。履歴書や職務経歴書だけで人間が評価されるのではなく、それまでのプロセス自体が評価される仕組みがあるといいなと考えています。リバースラボでは"個人カルテ"を使っていますが、例えば前職の会社から出される推薦書が転職時に評価されるツールとしてデフォルトになればいいと思ってるんです。前職の企業がその人の評価、実績を推薦状にして、職務経歴書に添えて提出することができる。それが一番の証明になりますよね。」

 

-雇用する側も次のキャリアに送り出すという応援するマインドを持たないといけなくなりますね。これから3Backsとして挑戦していきたいことはありますか?

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三浦さん「今は6か所に拠点がありますが、今後5都市で20か所に拠点を立ち上げたいと思っています。また、もっと働く先を増やすために別の業種の会社と提携して、1年間その会社で働きながら毎月キャリアカウンセリングをしていく、という仕組みも作っているところです。福祉やセールス、人事に限るのではなく、広報やデザイナー、プログラミングなど、様々なジャンルの会社と提携に向けて計画中です。」

 

"社会のあらゆるところを、実践を通して学ベル場所に"そんな意気込みを感じる3Backsの三浦さん。現在3Backsでは、キャリアカウンセラーを募集しています。学歴や社歴に関係なく、誰もが自分らしい能力を発見・発揮できる環境づくりに興味のある方は、ぜひ一度詳細をご覧ください!

 

>学歴のない若者に大卒以上の価値を創る「キャリア再生」という進路革命を!

 

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DRIVEメディア編集部です。未来の兆しを示すアイデア・トレンドや起業家のインタビューなど、これからを創る人たちを後押しする記事を発信しています。 運営:NPO法人ETIC. ( https://www.etic.or.jp/ )

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