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オンラインインターンで全国各地とつながる〜「地域ベンチャー留学オンライン」参加者の声

2020.09.23 

記事のアイキャッチ画像(地域ベンチャー留学WEBサイトのトップ画像)

(画像は地域ベンチャー留学のウェブサイトより)

 

コロナ禍で、働き方が変わったのは社会人だけではありません。

 

インターンシップもその影響を受けています。

 

大学生を対象とした実践型インターンシップ・プログラム「地域ベンチャー留学」(主催:NPO法人ETIC.(エティック))も、この夏、史上初の全面オンライン化へ。

 

地域ベンチャー留学は、2011年からスタートしたプログラム。大学の長期休み(夏・春)に実施され、今夏が19期目。本来であれば、参加者は1ヶ月、インターン先の企業がある地域に住み込み、インターンに挑戦していました。

 

しかし今回、オンラインインターンということで、一体どんな様子なのでしょうか。

 

本記事では、地域ベンチャー留学事務局の堀川さん(以下敬称略)にインタビューを実施。さらに参加学生にもお話をお伺いしました。

 

《目次》

  • 全国各地からオンラインインターンに挑戦中
  • 学生は、オンラインを「ポジティブ」に捉えている
  • 地域ベンチャー留学19期生にインタビュー
  • オンラインインターンという「新しい形」に、ぜひ挑戦を!

 

【地域ベンチャー留学とは?】

 

■概要:

日本全国の挑戦を続ける地域企業やNPOの経営者・リーダーの右腕となり、新規事業や商品開発などにチャレンジする実践型インターンシップ・プログラム。

オンライン(*)で地域と関わりながら、企業・経営者・地域が抱える課題の解決を目指します。「変革の現場に挑む機会を通して、アントレプレナーシップ(起業家精神)溢れる人材を育む」ことを20年以上続けてきたNPO法人ETIC.が事務局を担い、みなさんの挑戦を最大限サポートします。

 

(*)今夏(2020夏19期)は全面オンライン化へ。

 

■特徴:

  1. 経営者が解決したいリアルな課題に挑む
  2. 戦力として迎えられ、行動力が必要とされる
  3. オンラインを駆使した新しい挑戦のかたち

 

■参画地域・プロジェクト(19期):

13地域36プロジェクト

  • 岩手県(大船渡市&宮古市&釜石市)
  • 宮城県(石巻市、仙台市・女川町、気仙沼市、南三陸町)
  • 秋田県(羽後町)
  • 山形県(鶴岡市)
  • 福島県(南相馬市、葛尾村)
  • 福井県(勝山市)
  • 岡山県(岡山市、西粟倉村)

 

全国各地からオンラインインターンに挑戦中

 

──本日はよろしくお願いいたします。まずはじめに、地域ベンチャー留学の最新の状況をお聞かせください。

 

堀川 この夏、地域ベンチャー留学に参加している学生(19期生)は、76名います。

 

学年の内訳は、1年12名、2年35名、3年23名、4年6名。

 

現在、東京在住のみならず、全国各地からオンラインインターンに挑戦しています。

 

──オンラインインターンのプログラムを運営する上で、学生に対して、事務局としてどんなことを大切にされていますか?

 

堀川 インターン期間中、一人で抱え込んでしまい、悩み続けてしまう子が出ないようにケアをしています。

 

具体的にはSlack(*)を活用しています。「インターンプロジェクト」「プロジェクトのテーマや職種」「趣味」「ランダム」など様々な切り口でチャンネルを立ち上げ、学生同士のコミュニケーションが生まれるように設計しています。

 

(*)チームコミュニケーションツールの一つ。

 

また、インターンプロジェクトのテーマが類似している学生で、大学のゼミのような形式でグループをつくり、平日の夜にオンラインで学び合う機会も用意しています。

 

 

【地域ベンチャー留学・参加の流れ】

 

地域ベンチャー留学の参加方法その1

《ステップ・その1》

学生はまずは、インターン受入先の担当者などが一同に集まって説明を聞けるフェアに参加。

 

地域ベンチャー留学の参加方法その2

《ステップ・その2》

その後、事務局と個別面談を実施し、エントリー。各地域での選考を経て、合否が決まります。

 

地域ベンチャー留学の参加方法その3

《ステップ・その3》

実際にインターンが始まる前には、地域ベンチャー留学の同期たちと集合研修に参加。

 

地域ベンチャー留学の参加方法その4

《ステップ・その4》

集合研修が終われば、経営者の右腕として、いよいよオンラインインターンがスタート!

 

(画像はすべてウェブサイトより)

 

学生は、オンラインを「ポジティブ」に捉えている

 

──地域ベンチャー留学参加までの流れの中で、「フェア」や「事務局との面談」がありますが、学生のみなさんはどのような様子でしたか?

 

堀川 フェアには175名と数多くの学生に参加いただき、オンラインインターンへの関心の高さを実感しました。(ちなみに学年は、1年16%、2年37%、3年34%、4年10%、その他3%という内訳でした。)

 

またフェア後の面談で学生と話をする中で、「コロナ禍で、当初やろうとしていたことができなくなっていく状況でも、今を有効活用してアクションしたい」と主体性を持った子が多かった印象があります。

 

──選考に合格した学生は、インターン開始前に「集合研修」(キックオフ研修)に参加するということですが、その様子もお聞かせください。

 

堀川 大学や学年、居住地域やインターンプロジェクトの垣根を超えて、地域ベンチャー留学19期生としてキックオフ研修に参加してもらいます。人数が多いため何度かに分けて実施をしましたが、毎回多様なメンバーが集まります。みなさん、「オンラインだからこその横のつながり」に価値を感じていたようです。

 

また、オンラインでのインターンシップに対して、ポジティブな意見が多かったと思います。その一部を紹介いたします(※研修時に学生が記入したワークシートの中から抜粋)。

 

オンラインは対面よりコミュニケーションが難しいがお互いが歩み寄ろうとする気持ちがあるとき通常より慎重になるので、逆に対面の時より良い成果が期待できる空間だと思う。

 

1か月間ずっと現地に滞在するわけではないので、他のことをやりながらの両立ができる。私自身、講習や大学で参加できるインターンが限られてしまっており、オンラインでの開催であったからこそ参加できたので、その点に関してはよかったのかと思う。

 

現地住込み型であれば分からないことや疑問点をそばにいる大人の方にすぐに聞くことができる。オンラインでは出来ないため不便だと思う事もあるかもしれないが自分の頭で考える機会が増え、さらに自分の経験を深め、より力をつけることができる。

 

──キックオフ研修を終え、実際にオンラインインターンを始めた学生のみなさんに対して、どのような印象をお持ちでしょうか?

 

堀川 オンラインだと、学生一人一人の顔色もわからず、何に悩んでるのかも正直わかりません。「わからないことはわからない」「時間をつくってほしい」「この人と会いたいからつなげてください」など、とにかく自分から発信していかないとうまくいかないということを、事務局から19期生に何回も伝えていました。

 

離れた場所にいるインターン先の企業の方々に対して、学生側から積極的にコミュニケーションをとっているメンバーは、プロジェクトが順調に進んでいると思います。

 

一方で、たとえばインターン開始3週目までは、何から手をつけていいのかわからなくなり悩む学生もいました。しかし疑問を一つずつ解消し、インターン先の企業と一緒に目標を再確認しながら、プロジェクトを着々と進めていました。

 

地域ベンチャー留学のキックオフ研修の集合写真その1

キックオフ研修の集合写真(その1)

 

地域ベンチャー留学のキックオフ研修の集合写真その2

キックオフ研修の集合写真(その2)

 

地域ベンチャー留学19期生にインタビュー

 

ここで、地域ベンチャー留学に参加中の学生の、実際の声を紹介いたします(※インタビューを実施した2020年09月07日現在のもの)。

 

 

山形県の株式会社平田牧場にインターンをしている、みっちゃん&さわちゃん(*)。二人とも現在大学2年生。畜肉(豚)生産、食肉加工・販売・外食などを行なっている企業で、インスタグラムを活用した情報発信にチャレンジしています。

 

(*)二人の希望で、インスタグラムで使用されている名称(みっちゃん&さわちゃん)で表記。

 

このプロジェクトのチームメンバー同士の二人は、実はインターン開始から今まで一度も直接会ったことがありません。同様に平田牧場のみなさんとも会ったことがなく、すべてオンラインで完結。そんな二人にお話をお伺いしました。

 

 

──本日はよろしくお願いします。さっそくですが、二人はなぜ地域ベンチャー留学に挑戦しようと思ったのですか?

 

みっちゃん 今まで大企業のインターンをよく調べていました。私は大企業に入るのが目的ではなく、いろいろな会社をみてから自分に合っている会社を選びたいと考えています。中小企業やベンチャー企業に的を絞ってインターンができる地域ベンチャー留学に魅力を感じエントリーしました。

 

またサークルに入って忙しい日々を送っています。そのような中、今回全面オンライン化ということで、「現地を直接訪れなくても自分の家で働けること」「自宅から好きな時間帯にインターンできること」は私にとって魅力的でした。

 

さわちゃん 私は経営学部に所属しており、大学で学んだことを活かせる「実践的なインターン」という点に惹かれました。元々オンライン化になる前から地域ベンチャー留学を知っていましたが、タイミングが合わず参加を見送っていました。しかしこの夏こそはと挑戦を決めました。オンラインインターンだからチャレンジしているというより、地域ベンチャー留学自体に魅力を感じています。

 

──オンラインでインターンに取り組む上で、期待とともに、不安もあったかと思いますが、いかがでしょうか?

 

みっちゃん プロジェクトが始まる前、一番不安だったのが、「コミュニケーションが上手くとれるかどうか」ということでした。直接会うのと違って、オンラインを通じて言葉と表情のみでやりとりをしなければいけません。インターンを進める中で、解決された部分もありますが、やはりオンラインのみだと(実際に会うことに比べて)足りてないと感じることも正直まだあります。

 

さわちゃん 私もコミュニケーションの部分は不安に思っていました。またインターン先の仕事場や地域を訪れることもできません。現地の様子を自分の目で見れないというのは、伝わってくる情報が限られてしまうという点で、不安もありました(*)。

 

(*)インターン中に二人のために、平田牧場のみなさんが工場見学をオンラインで実施してくださり、ホームページを見るだけではわからない現場の様子をしっかりと把握することができたようです。

 

──ここまでオンラインでインターンに取り組んできた感想をお聞かせください。(※インタビュー時、二人はインターン3週間目)

 

みっちゃん コミュニケーションがしっかりと取れるかどうかという問題は、インターンがスタートし、やはり発生してしまいました。オンラインだと(オフラインに比べて)フィードバックをすぐにいただきにくいというのが悩みでした。しかし、平田牧場のみなさんがとても親しく接してくださり、私たちが提案した企画についても一緒に進めてくださっています。

 

さわちゃん 平田牧場の方々から、「基本的にはやりたいことはやってみて」と言われています。インスタグラムの情報発信では、私たちで自由に投稿をつくっています。大学生目線の情報発信が楽しみであるとコメントくださった方もいて、とても嬉しかったです。

 

引き続き、平田牧場のみなさんとインターンプロジェクトの目的や理想をすり合わせながら、お互いに納得いくものを発信していければと思います。

 

インターンプロジェクトのWEBページ(株式会社平田牧場(山形))

二人のインターン先は、株式会社平田牧場(山形)。インスタグラムを活用した情報発信にチャレンジ。

(画像はインターンプロジェクト掲載ページより)

 

インターン生が投稿したインスタグラムの画像その1

二人が情報発信しているインスタグラムの投稿例・その1

(2020年09月16日 スクリーンショット撮影)

 

インターン生が投稿したインスタグラムの画像その2

二人が情報発信しているインスタグラムの投稿例・その2

(2020年09月16日 スクリーンショット撮影)

 

オンラインインターンという「新しい形」に、ぜひ挑戦を!

 

──記事の最後に、地域ベンチャー留学やオンラインインターンに興味を持っている学生のみなさんに向けて、事務局からメッセージをお願いいたします。

 

堀川 住んでいる場所や今やっていることをそのままに、地域と繋がることができます。実際に地域の現場でインターンすることはできませんが、決してネガティブに捉えないで欲しいです。オンラインはオンラインなりに「インターンの新しい形」だと思っていますので、ぜひ挑戦してみてください!

 

地域ベンチャー留学の来期(2021年春)もオンラインを予定しています。最新情報はインスタグラムで発信していきますので、チェックしていただけると嬉しいです。

 

※本記事の掲載情報は、2020年09月現在のものです。

NPO法人ETIC. 地域ベンチャー留学事務局/堀川風花さん

地元の活性化を目指し、大学で地域の内発的発展論を研究。農業を軸に地方創生に取り組むため、学生時代から農業専門コンサルティングファームに入社しそのまま同社に就職。現在はNPO法人ETIC.へ転職し、全国各地の地方創生や地域の新たな挑戦を支援。将来、地元北海道清里町に戻り町の振興に携るため奮闘中。

この記事を書いたユーザー
保田亮太(Ryota Yasuda)

保田亮太(Ryota Yasuda)

NPO法人ETIC.ライター / 芸術家 / DJ。「自分の好きなことをやり続ける人があふれる世界をつくること」を使命に、「多趣味多才」をモットーに生きている。2015年よりETIC.参画。 Twitter: https://twitter.com/RyotaYasudaPeco

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