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世界から求められる旅のカタチとは?先進事例から学ぶインバウンド観光の可能性~ローカルリーダーズミーティング2023レポート(3)

2023.09.11 

7月8~9日の週末、宮城県気仙沼市で「ローカルリーダーズミーティング2023」(以下LLM2023)が開催されました。ローカルベンチャー協議会が主催し、NPO法人ETIC.が事務局となったこのシンポジウムには、全国からローカルベンチャー(地域資源を活用した事業家)、自治体、中間支援組織、さらに首都圏の大企業などから約160名が参加。以下の3つのテーマで設計されたフィールドワークや分科会、さらに若手起業家によるピッチ(プレゼンテーション)などを通して有意義な意見交換・ネットワーキングを行いました。

 

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本稿では、基調セッションに続いて行われた8つの分科会のうち、「急回復する世界の旅行需要。変化する価値観と世界から求められる旅のカタチとは?」の内容を抜粋・要約してお届けします。協議会参画自治体である北海道厚真町と島根県雲南市がセッションオーナーとなって企画された本分科会では、インバウンド客にとって地域資源の何がバリューとなり得るのか、先進事例を学びつつ、この分野の展望を探りました。

 

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【スピーカー】

株式会社 美ら地球 代表取締役 山田 拓 氏(オンライン参加)

やまね酒造株式会社 代表取締役兼生物多様性・環境生態学研究センター長 若林福成 氏

【ファシリテーター】

ヤマハ発動機株式会社 企画財務本部経営改革アドバイザー 白石章二 氏

イントロダクション~インバウンド観光にフォーカスする意義とは?

 

白石 : 私は島根県雲南市で「森あそびラボ」という活動を行っている。日本の森はもう素材生産だけでは維持できない。ツーリズムも含めてもっと違った方法で森林が価値を生む仕組みをつくろうとしている。アウトドアレジャーの活性化・成長やインバウンド客の増加も見込まれるなか、どの辺に課題があるかこのセッションで考えていきたい。まず、もう一人の本セッションオーナーである北海道厚真町役場の小山敏史さんから一言いただきたい。

 

小山 : 千歳空港から近い厚真町だが、業としての観光は存在してこなかった。いま様々なローカルベンチャーが誕生しつつあり、なかでも馬搬(馬を使って木を搬出する仕事)など、森を中心にしたベンチャーの生態系ができつつある。これらはインバウンド客にとっても魅力なのではないか。我々の森林やローカルベンチャーたちが観光資源となる可能性は感じる。ただ、何から手を付けていいかわからない状態なのでヒントがほしい。

 

白石 : 日本全国、もともと有名な観光地は別として、自分のところに観光資源があると思っていない地域は多い。そのなかでインバウンドの可能性をどう考え、どう事業化していけばいいか。ゲストの事例を聞いてみたい。

「旅慣れた客」がターゲットのSATOYAMA EXPERIENCE。ニッチでも顧客満足度99%。~山田拓 氏

 

里山トップページ

SATOYAMA EXPERIENCEウェブサイト英語版のトップページ

 

山田拓

山田 拓 氏

株式会社美ら地球 代表取締役

自社事業イナカを求める外国人向けワンストップ・ソリューションSATOYAMA EXPERIENCEのプロデュースに加え、地方部各地における地域資源を活用したインバウンド・ツーリズム関連を中心とした多くの事業開発に従事。国内外の自然フィールドをこよなく愛し、トレッキング、バックカントリー、自転車旅などを趣味とする。内閣官房地域活性化伝道師。(一社) 山陰インバウンド機構 山陰DMOアドバイザー 著書:「外国人が熱狂するクールな田舎の作り方」(新潮新書)

 

岐阜県飛騨古川を拠点に「クールな田舎をプロデュースする」株式会社美ら地球(ちゅらぼし)を運営している。世界遺産の白川郷や飛騨高山はよく知られるが、その隣の飛騨古川はあまり知られていない。

 

事業内容はBtoC(ツーリズム事業)とBtoB(コンサルティング・研修事業)があるが、今日はBtoCの「SATYOYAMA EXPERIENCE(里山エクスペリエンス)」をメインに紹介する。下の写真のような里山をフィールドに様々なアクティビティを提供する事業だ。基本コンセプトは「暮らしを旅する」。いまは似たような言葉があちこちで使われているが、おそらく我々が元祖だろう。

自転車ツアー

△SATOYAMA EXPERIENCEウェブサイトより転載

 

2010年、最初に始めたのはサイクリングツアーで、ただの田んぼの風景の中をガイド付きで回る。何にもない日本の田舎の暮らしを紹介するサービスだ。3時間半のうち自転車で走るのは3分の1程度で、残りは田んぼの説明や、山の水を沸かしてお茶を飲むなど、ゆったりとした時間を過ごす。現在でもこのサイクリングツアーが集客の柱で、ほかにウォーキングツアー(集落散策)やクッキングプログラム(料理体験)もある。

 

ツアー開始以来、トリップアドバイザーには毎年優良施設認定をもらっている。現在1200件ほどの口コミが掲載されており、1100件以上が五つ星(とても良い)。(四つ星(良い)も合わせると)顧客満足度は99%になる。

 

我々の特徴は、ゲストの9割を欧米豪のゲストが占めることだ。2019年の日本のインバウンド客3000万人超のうち85%はアジアだったが、我々の場合は異なる。2010年の開始から2019年まで集客は順調で、なかでも外国人の割合がどんどん伸びていった。2020年はコロナ禍で一気に落ち込み、その後はひたすら耐え忍ぶ日々だったが、2022年秋くらいから戻りはじめ、今年(2023年)4月は過去最高を記録。今年の売上が2019年を超えるのは確実だ。ただ、人材不足の課題があり、現場では「これ以上は無理か」というくらい大変な状況ではある。

 

ツアー以外にもトライアルをしている。ひとつは宿泊(SATOYAMA STAY)。2020年のオリンピックイヤーに向けて、市内2か所に施設をつくった。町全体を宿に見立てて空き家を部屋と考える「分散型ホテル」を目指し、2か所で計7部屋を運用している。

 

メイン棟の「NINOMACHI(弐之町)」は、伝統的な飛騨の町屋のつくりをしているが実は古民家再生でなく新築。理由は、再生ばかりで新築の現場がないと大工の技術が継承できないから。家具類などは岐阜県内の木材を使用し、地域の木工職人にオーダーメイドした。地域の方々も入りやすくし、世界から来た人たちとの接点を作っている。また、環境負荷を低減するなど、グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会(GSTC)の国際基準に則って準備した。西洋系の人たちは環境面での意識も高いので、サービスクオリティはもちろん、運営の仕方も気を配る必要がある。他にもガイド養成や他地域でのプログラム立ち上げも行っている。

 

satoyama stay

△SATOYAMA STAY ウェブサイトより転載(NINOMACHI内部)

 

ただの田んぼの風景でも1000件以上の五つ星コメントをとれる。みなさんの地域にももっとたくさんの資源があるはずで、いま求められているのはチェンジメーカーだ。このイベントがそのきっかけになればいい。

 

参加者A : 欧米客は多いが日本人客も一定数いる。日本人は何を期待して来るのか?

 

山田 : 日本人客は2015年がピークでその後減少している。コロナ禍で欧米客がいなくなっても日本人は増えなかった。半日で一人1万円という料金設定が日本人にとっては高すぎるようだ。食も温泉もつかない、ただ田んぼの景色を見てガイドの説明を聞くアクティビティにそれだけ払う価値はないと思われている。それでもやってくる日本人客の大半は他地域からの視察目的。個人ではなく別の財布から出ている。だから我々は国内では企業需要の方にシフトしている。

 

参加者B : なぜ欧米が多く、アジア圏は少ないのか?

 

山田 : アクティビティをするには少なくとも2泊する必要があるが、アジア客は基本的に1か所1泊しかしない。リピーターは多くても連泊スタイルはまだまだ少ないのだ。我々のターゲットはあくまでもexperienced traveler(旅慣れた人)であり、西洋人が多いのは結果に過ぎない。アクティビティ着地型観光というとき、対象となる人たちをちゃんと想定しないと伸び悩むだろう。

 

私は自分自身が60か国1000泊以上しているexperienced travelerであり、ツアーの着想は実体験に基づいている。世界的にはそういう旅行者は増えている。これまでアジア諸国は日本を追いかけるイメージだったが、いまでは日本はとっくに飛び越され、アドベンチャーツーリズムの業界レポート(2019年時点)でも中国が注目されている。そういうグローバルな動きを見ていく必要がある。

伝統的木桶仕込みの酒造り体験+自然観察などのアクティビティが人気の「やまね酒造り学校」~若林福成 氏

 

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やまね酒造ウェブサイト英語版のトップページ

 

やまね酒造(株)若林福成_ウツボカズラ

若林福成 氏

生物研究家/やまね酒造株式会社 代表取締役兼生物多様性・環境生態学研究センター長/香川大学ビジネススクール 協力研究員

1991年埼玉県生まれ。MBA(経営修士)学士(理学)。国内・国外(南米や東南アジア等)に生息する動植物の調査・研究を行う。大学2年19歳の時にキャラクターコンテンツを活用した町おこしをプロデュースする合同会社福成を設立。アニメ「らき☆すた」や鉄道むすめ「栗橋みなみ」を活用した町おこしに主要メンバーのひとりとして携わる。秋田県の新政酒造での修行後、埼玉県飯能市に、飯能の自然と生物多様性と共に歩む環境保全の会社「やまね酒造」を2019年に設立。特にニホンヤマネの調査・保全活動を行っている。

 

やまね酒造は2019年12月、埼玉県飯能市で誕生した。社名は日本固有種「ニホンヤマネ」に由来しており、その調査・保護活動も行っている。飯能市は2009年に「飯能市エコツーリズム推進全体構想」を策定、環境省の認定第1号となった。ブランド木材「西川材」の産地で、森林が市面積の4分の3を占める。

 

やまね酒造の酒はすべて協会6号酵母・木桶仕込み・袋吊りという贅沢なつくり方をしている。この酒と自然(動植物)を核にしてインバウンド事業を推進している。

 

袋つり、木桶

△会場での投影資料より

 

木桶仕込みの酒は、日本酒製造量全体の1パーセント未満と言われている。木桶は自然から影響を受け、それで仕込むと良くも悪くも味はバラバラ。オンリーワンの酒ができる。木桶の素材は地元の西川材を使っているが、木桶職人がないため香川県に送って組み立ててもらっている。香川県小豆島の木桶職人復活プロジェクトにも参加し、木桶の文化を次世代に伝える取り組みもしている。

 

木桶の管理は手間がかかる。塩素系の殺菌はダメなので基本的には煮沸消毒と天日干し。太陽の位置に合わせて1時間おきに向きを変え、底全体に日が当たるようにする、すごく地道な作業だ。絞る際も一般的には自動圧搾機に入れるが、うちは袋吊で無加圧。クリアでフルーティなお酒ができる。

 

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企業と連携し、月額10万円を払うと、やまね酒造の酒を分配・販売する権利がもらえる事業を行っている(限定10社)。毎月300mlを50本分配するほか、動植物の調査・研究への協力ができたり、酒造り体験への参加ができたりするなどの特典を用意している。また、結婚式の祝い酒・引き出物などオーダーメイド酒づくりも可能だ。飲食店の限定酒や、海外の酒好きの方の需要も想定している。

 

インバウンドの具体的な取組みのひとつが酒造り体験だ。2~3時間程度のものから1泊2日、最長1か月コースまで用意している。伝統的な酒造り、なかでも木桶づくりについて学べるところは他にないため、かなり問合せが多い。始めてから半年くらいになるが、台湾や韓国はじめアメリカ、フランス、インド、中国、タイなど世界中から来ている。この酒造り体験には連携パートナーが必要だ。特に情報発信が重要で、SAKEに興味のある層へ発信するのため外部の力を借りている(株式会社イリスの宮内さん、株式会社テーブルクロスの城宝さんなど)。

木桶見学 (1)

△酒蔵見学の様子。やまね酒造ウェブサイトより転載

 

「伝統的酒造り」をユネスコ無形文化遺産に登録するべく、2021年3月末に提案書が提出され、2023年11月頃に決定する予定だ。日本酒蔵ツーリズム推進協議会も立ち上がっている。インバウンド客が酒造り体験できる場所の整備はこれからますます重要になるだろう。

 

酒造り体験参加者が泊まれる民泊(やまね蔵人の宿)も運営している。やまねBBQというバーベキュー場の運営やサウナテントの貸し出しも行う。酒造り体験に来ている人はずっとそれだけやっているわけではないので、酒造り以外の時間をどう楽しんでもらうかがカギだ。

 

いま私自身がエコツアーガイドとして自然観察会を行っているが、今後これを高付加価値型のものにしていきたい。1回2~3千円ではなく、1泊2日でみっちり、多様な生物に触れてもらい10~20万といった価値を提供できるように準備を進めている。酒造り体験で滞在している人は空き時間がたくさんあるので、こうした生き物の観察にも魅力を感じるのではないか。それ以外にも地元の農家と連携した野菜収穫体験や、清流で魚とり体験、寺での座禅・写経・読経体験、茶摘み体験など豊富なアクティビティを考えている。

 

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参加者C : 海外の人たちが酒蔵体験や日本酒に感じる本質的な価値はどこにあると思うか。

 

若林:海外客にいちばん喜んでもらえるのは木桶の話だ。木桶で作るとホーローで作るよりもグルタミン酸といううまみ成分が10%高いという結果が出ている。また木桶仕込みの酒は味わいが複雑で「すごく舌が楽しい」。そういった話が喜ばれる。自分がつくった酒となればなおさらだ。酒造り体験のメニューに、コメを蒸して発酵させボトルに入れてラベルを張るところまで1週間で体験できてしまうコースをつくった。これはうちしかやっていない。7日間というのはリスキーだが、うちのような小さい規模だからこそ可能だと思う。原材料のコメも埼玉県産にこだわる。コメどころなのに県外のコメを仕入れて造る酒蔵もあるが、それではたとえおいしくても個性がなくなる。うちの個性は木桶仕込みで出せる味。そこをもっと突き詰めていきたい。

消費型でなく地域の持続可能性を高めるツーリズムとは。「SATOYAMAツーリズム協議会」について~白石章二 氏

 

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白石章二 氏

ヤマハ発動機株式会社 企画財務本部経営改革アドバイザー

島根県雲南市出身。大学卒業後、米系戦略コンサルティング会社で20年勤務。東京、サンフランシスコ、ミュンヘン、ソウルの事務所で、自動車、エネルギーなど幅広い業界での戦略コンサルティングに従事。後半10年はパートナーとしてクライアントの新事業・イノベーション戦略を支援。2008年自ら戦略コンサルティング会社を起業、複数の事業会社マネジメントを歴任。2014年からPwCコンサルティング合同会社戦略コンサルティングチーム自動車エネルギー製造業担当パートナーを経て、2018年1月ヤマハ発動機入社。新事業開発とベンチャー投資を担当。2019年ヤマハ発動機株式会社フェロー技術・研究本部 NV推進担当。PwC在籍中にプロボノで、岐阜県郡上市の林業課題に取り組むことで森の経営に問題意識を持ち始め、ヤマハ発動機入社後は同社の産業用ヘリコプターを活用した森林継続事業を立ち上げる。素材生産以外の森の活用可能性を追求していく活動として森あそびラボ活動を開始。カリフォルニア大学バークレー校MBA。

 

最後に「SATOYAMAツーリズム協議会」の提案をしたい。

 

自然との共生は日本人がずっとやってきたことだ。西洋のように自然と対峙するのではなく、自分たちも自然の一部として共生してきた。こういう暮らし方を学ぶ旅を「SATOYAMAツーリズム」と表現し、これを推進していくための協議会をつくれないだろうか。

 

目的は、「未来に向けた新しい自然共生の暮らしを、ツーリズムを通じて日本の地域にインストールしていく」ことだ。100年前の暮らしに戻れと言われても無理なので、未来に向けて新しい形で自然と共生する暮らしを作り出さなければならない。ツーリズムを通してそれをお金に換えることで、地域を持続させていく。

 

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SATOYAMAツーリズム協議会は、この理念に共感する個人や企業が集う場となる。すでに今年5月から有志と作戦会議を始めており、「里山学」の立ち上げやガイド育成、教育・啓蒙事業など、いくつか活動の方向性についても話し合われてきた。

 

従来の消費型観光ではなく、地域の持続可能性向上のためのツーリズムであるから、量をコントロールしながら質を高めなければならない。そのためには発想の転換、新しい概念・ノウハウ蓄積が必要で、これはみんなで学び合ってやったほうが効率もいい。今年度は視察ツアーやワークショップの開催、地域プレーヤーのカタログ作成、SNSコミュニティづくりといった具体的アクションを予定している。

 

私が拠点を置く雲南市では既に地域の様々なプレーヤーと勉強会をスタートしている。他の地域のみなさんともぜひ一緒に議論していきたい。

 


 

SATOYAMAツーリズム協議会は、隔週で作戦会議と勉強会をオンラインで開催、また現地ツアーも実施しています。関心のある方は誰でも参加が可能です。

 

また、10月中旬頃には、副業やプロボノとして関わる方をBeyondersで募集予定です。詳細は、「SATOYAMAツーリズム協議会のFacebookグループページ」にてご案内します。ご関心のある方はグループにご参加ください。

 


 

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関連リンク

>>  ローカルリーダーズミーティング2023

https://initiative.localventures.jp/event/3142/

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https://initiative.localventures.jp/

 

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中川 雅美(良文工房)

福島市を拠点とするフリーのライター/コピーライター/広報アドバイザー/翻訳者。神奈川県出身。外資系企業で20年以上、翻訳・編集・広報・コーポレートブランディングの仕事に携わった後、2014~2017年、復興庁派遣職員として福島県浪江町役場にて広報支援。2017年4月よりフリーランス。企業などのオウンドメディア向けテキストコミュニケーションを中心に、「伝わる文章づくり」を追求。 ▷サイト「良文工房」https://ryobunkobo.com