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#ワークスタイル

得られたのは「未完成でも進む勇気」。自信のない女子大生を変えた“ゼロイチ女子”とは?

2019.04.16 

この夏、Global Shapers Community Yokohama Hub(*)が中心となり実施したキャリア支援プログラム、ゼロイチ女子。 「今までは用意されたレールをただ生きてきた。もっと自分の力で挑戦したい」 「口で言うだけじゃなくて、形にするところまでできるようになりたい」 そんな思いを持ってプログラム初日に集まった女子大生たちが、プログラムを通してどんなことをし、どんな変化をしたのか。 間近で見続けた運営事務局・安野が、たっぷりとお伝えします。

 

*Global Shapers Communityとは世界経済フォーラムにより組織される、社会課題の解決に貢献する意思があり、多様なバックグラウンドを有する33才以下の若者によって構成されるコミュニティ。その中でYokohama Hubは「多様性が許容される地域社会の実現」をミッションに掲げて活動しています。

 

ゼロイチ女子のはじまりは、女子大生の自信のなさだった

 

このプログラムは、参加する女子学生が「既存の枠に捉われず自己の意思に基づく主体的な人生の選択を行えるようになること」を目的にGlobal Shapers Community Yokohama Hubのメンバーが中心となり、去年からスタートしました。メンバーのひとりが、就活のOB訪問で来る学生の話を聞く中で、同じような状況でもなぜか女性が男性よりも「この会社に入れるだろうか」「出産や子育ても含めて、将来どうなっていくのだろうか」など自信がなかったり不安があったりすると感じたことがきっかけでした。就活だけではなく組織で働くようになってからも、自分で何かを作り出すという自信を持てていれば、主体的に人生を歩めるはず。

そんな主体的に人生が歩めるまでの変化を、わたしたちは以下のように考えました。

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そして今年は

①ありたい姿を描く

②好きなことをかたちにしてみる

という大きく2つに注力してプログラムを作っていきました。

 

プログラムの中で行なったこと

 

【ありたい姿を描く】パートでは、主に3つの要素を盛り込みました。

✔︎選択肢の多様さを知る(トークセッション)

✔︎自分のありたい姿を言語化する(ワークショップ)

✔︎自分のありたい姿を人に伝え、深める(メンタリング)

メンタリングについては、参加学生ひとりにつきひとりの社会人がメンターとしてつき、毎週対話をしていきました。

 

 

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(会社で働くだけではない多様な生き方をしている先輩方のパネルディスカッション)

 

 

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(毎週行なわれたメンターとの1対1の対話)

 

【好きなことをかたちにしてみる】パートでは、イノベーションを起こす思考のフレームワークに基づき、以下3つのワークを主に行ないました。

 

✔︎好きなこと・興味のあることを書き出す

✔︎1つテーマを絞り、それについて今ある先入観を壊すアイデアを考える

✔︎興味のあるテーマで参加者同士チームを組み、考えたアイデアを実行してみる

 

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【ありたい姿を描く】パートを通して、自分のありたい姿はもしかしたらこうかもしれない、というものが徐々に参加者から引き出されるようになってきました。

同時に、【好きなことをかたちにしてみる】パートを通して純粋に心が「おもしろそう!」と感じるものを実現させるためにチームで話し合い、実現に向けて動いていきました。

その中では

「この1回のワークショップだけでは、思っている課題を解決しきれない」

という壁にもぶつかっていました。

 

この壁は女子大生に限らず、何かをしようとするときに思いとどまってしまう壁ではないでしょうか。

今回のプログラムでまず大事にしていたのは「やってみること」。やってみて失敗してもそれは後退ではなく前進。そのような場面でもアドバイザーは参加者の不安を聞き、とにかく背中を押し続けていました。

 

そして9/1、【好きなことをかたちにしてみる】パートで進めてきたものを発表する場です。

合計7つの企画を、ワークショップ形式のブースやプレゼンテーション、展示で来場者に発表しました。

 

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(国際結婚された方をパネラーとしてお呼びし、国際恋愛の悩みやアイデアを共有するワークショップ)

 

体調不良でメンバーが欠席し1人でプレゼンしなければならないチームもあれば、国際交流の企画にも関わらず外国人が集客出来ていなかったチームも。

そんな状況でも、参加者はそれぞれ、仲間に見守られながらプレゼンに挑戦したり、直前まで外国人の呼び込みをしたり、諦めずに出来る限りのことをし続けていました。

当日は全員がそれまでに考えたアイデアを発表することができたのです。

参加者に起きた変化、それは「未完成さを愛すること」

 

「『これをするには、これができる自分にまずならないと』って思っていた。けれど、未完成でも進む勇気が必要なんだと思った」

9/1を終えた参加者の感想の中で、このようなものがありました。

 

何かについて準備が万全に整うことや、一度にすべての問題を解決する完璧な策が思いつくことは、きっとほとんどないでしょう。

目指したくなってしまうけれど、それを逃げる理由にしているとずっと逃げ続けられるくらい、言い訳はいつでもすぐそばにあります。

だからこそ、未完成でもやりたいことを自分の外に出していくことが、次の一歩に出会う道なのです。

また、先ほどの感想を聞いたとき、7月から発表までを見てきた筆者の心の中に自然と湧き上がったのは「勇気は元々みんなの中にあるんだ」ということでした。

勇気を出さないといけないと意気込む必要はなくて、ただ自分の中には勇気があると信じられることが大事なのです。

そして今回未完成でも進めて発表した彼女たちは、次にやりたいことに出会ったときも、自分の中にある勇気を信じて突き進めるでしょう。

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(プログラム最終日、参加者でお互いへのメッセージを交換しました)

 

自分のありたい姿は一貫していなければならないものではなく、今後も変わり続けていくものだとわたしたちは定義しています。

今後も彼女たちの変化を見守っていきたいです。そして筆者自身も彼女たちとの関わりを通して、自分のありたい姿と向き合い続けていきます。

 

この記事を書いたユーザー
安野早紀子

安野早紀子

昨年ゼロイチ女子プログラムに参加。その中では仲間と共に、初めて子を持つ親を対象にしたプログラムを考案した。実行に至らなかったものの「自分でもアイデアを生み出せる」という自信を持つことの重要性を感じ、今年はGlobal Shapers Community Yokohama Hubのフェロー/ゼロイチ女子事務局としてゼロイチ女子プログラムの運営を担当した。

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