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ハミダシキャリアのつくり方 ー自分らしい働き方、どうやって見つける?ー

2020.02.25 

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社会全体で働き方改革が進み始め、日本経済団体連合会からは「採用選考に関する指針」を2021年春入社から廃止すると発表 されるなど、いま、日本の就職活動や働き方は大きく変わりつつあります。これからは、「新卒一括採用」や「終身雇用」などの従来の選択肢だけではなく、個々人のライフスタイルや企業の姿勢に合った多様な選択肢が広がる可能性があります。

たとえばVENTURE FOR JAPAN で提案しているのは、「将来起業したい」「社会を良くしたい」「会社ではなく、自分の力で道を切り開きたい」と考える、自立心の強い新卒の大学生や20代の若者を対象に、世界へ事業拡大を目指したり、社会や業界を変えるような素晴らしい企業の経営参謀として二年間経営経験を積みながら「自分で道を切り開く力」を身に付けるという新しい働き方。事業ビジョン・戦略・戦術の検討や実行など経営に関わる様々なことを考えながら働くことで、経営力を身に付ける機会をつくりだしています。

今回の記事では、2月7日に行われた「働き方発明連続トークセミナー」(主催:VENTURE FOR JAPAN/ETIC.)に登壇した、合同会社巻組 の渡邊享子さん、国際教育支援NPO法人e-Education 創業者である税所篤快さんのキャリアの歩み方を紹介します。

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(左:税所篤快さん、右:渡邊享子さん)

就活中に発生した東日本大震災

まずご紹介するのは、合同会社巻組の渡邊享子さん。渡邊さんは宮城県石巻市を拠点に「出る杭つくります」というスローガンのもと、空き家を活用したイノベーティブな人材を生み出す事業を展開しています。

 

埼玉県出身で、大学までずっと親元で暮らしていた渡邊さんが石巻市で暮らし始めたのは、2011年3月11日に発生した東日本大震災がきっかけでした。渡邊さんは、当時大学院で都市計画の研究をしながら就職活動をしていましたが、試験にはなかなか受からなかったそう。

 

「正直、どんな業界や会社に行きたいのかよくわからないまま就活をしていました。とりあえず同級生と同じように大企業を目指しましたが、全然受からない。企業から求められていないことが身に染み、組織で働くことは向いていないのかもと考えていました。そんな中で3.11が発生し、こんなに世の中で必要とされていないのなら被災地に行こうと、ご縁のあった石巻でボランティアを始めました。」

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まずは大学院での研究を継続する形で石巻に入り、空き家を移住者に提供するボランティアを手伝っていたという渡邊さん。研究費が切れるタイミングで、巻組の事業を本格的にスタートさせました。

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「今、日本の住宅総数の13パーセント以上が空き家と言われています。石巻にも、建物の状態的にも立地的にも絶望的な空き家が多くありました。私たちはそんな空き家をリノベーションし、震災を機に石巻に移住してきた起業家やアーティストなどのクリエイティブな方々に貸し出しています。無価値と思われているものの見方を変え、価値を再定義すれば、もう一度資産として供給することができるのです。そうすることでさまざまな人材を地域に巻き込み、新しいイノベーティブな社会をつくりたいと思っています。」

動きながら発見した、自分のやりたいこと

渡邊さんは、昔から明確な夢ややりたいことはなかったと話します。巻組の活動を続けるうちに、だんだんやりたいことが見えてきたそう。

 

「空き家を活用することや、リノベーションすることが夢だったわけではありません。目の前の課題や求められていることを自分なりに思考して、形にして、誰かが喜んでくれる。そのサイクルを回していくうちに、生まれて初めてやりたいことを見つけた気がしました。私はこのサイクル自体がやりたいことで、プロセス自体に興味があるのだと気づくことができたのです。」

 

事業をはじめた当初は、そんなやりたいことをうまく言語化できず、苦しんだ時期もあったと話します。これからは、起業家やアーティストが、高齢者や障害を持つ方々など社会的マイノリティの人と共生して空き家に住める仕組みを整え、大量生産・大量消費を脱却した住まいのあり方をつくることを目指しているそうです。

 

会場からは、モチベーションをどう維持しているのか?という質問がありました。「常に見たことのない世界をつくり続けたいのです。今よりも見たことのないより良い社会を想像できること、その社会にいられるように自分を磨き続けることが、私にとってクリエイティブであることであり、サステナブルに生きる方法なのです。そのようなマインドセットがもともとあるから続けられています。

これからは、みんなで一つの方向を向くのではなく、一人一人のあり方が問われる社会になります。地方は、自分らしくありたい人、自分自身の課題意識にもとづいて生きたい人が活きる場所だと思います。」

一冊の本がきっかけで動き出した人生

続いてご紹介するのは、学生時代に国際教育支援NGO「e-Education」を立ち上げた税所篤快さん。e-Educationでは、生まれた環境によらず、すべてのこどもたちが教育にアクセスするための無料の映像授業を提供しています。2010年にバングラデシュで始まったプロジェクトはフィリピンやネパールにも広がり、教育格差が激しい地域で多くの高校生を大学に送り届けています。

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「社会起業に興味を持ったきっかけは、18歳の頃に読んだ『グラミン銀行をしっていますかー貧困女性の開拓と自立支援』という書籍です。この本では、貧困層の方々に低金利、無担保で融資を行うグラミン銀行のことが紹介されています。創設者であるムハマド・ユヌス氏は、グラミン銀行の活動が評価され、2006年にノーベル平和賞を受賞しています。本の内容に衝撃を受けたぼくは、すぐにでもユヌスさんのもとで修行をしたいと、大学の友人たちと一緒にバングラデシュのグラミン銀行でインターンシップを始めました。」

 

バングラデシュでの活動を続けるうちに、教師不足により充分な教育を受けられないこどもたちの存在に気づきます。そこで思いついたのが、映像授業の提供でした。

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「ぼくは昔からすごい落ちこぼれで、勉強が苦手でした。それでも志望していた早稲田大学に入ることができたのは、当時通っていた塾で受けられた映像授業のおかげだったのです。そのモデルをバングラデシュに応用できないかと考えました。

まずはバングラデシュで最高の授業をする名物先生を探し当て、彼の授業を映像化しました。さらに現地の大学生と連携しながら貧しい村に映像を届ける仕組みをつくりました。この取り組みは現在も続いていて、毎年貧しい村から大学進学者が輩出され続けているのです。」

 

プロジェクト立ち上げの資金は出世払いで知人からお金を借り、大学は休学。そこまでの覚悟と熱意で活動を進められたのは、目の前にあった課題をどうにかしたいという思いのほか、仲間の存在も大きかったと税所さんは話します。

 

「プロジェクトを進める上で、仲間の存在はとても大きかったです。例えばぼくはお金面を見ることが苦手なのですが、チームでお互いの得意不得意な部分を補い合いながら進めていました。また、現地での活動を根付かせるために欠かせない、バングラデシュの大学生スタッフがいたのも大きいです。現地の学生との出会いは本当に偶然で、粘り強い彼らがいたおかげで活動を広げられました。」

キャリアチェンジを経て、今考えていること

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そんな20代初期のキャリアを経て、2015年にe-Educationの代表は交代。税所さんが現在所属しているのはリクルートのオンライン教育サービス「スタディサプリ」チームです。

 

「代表を交代してしばらくは、何をやったらいいのかわからなくなりました。一度改めて勉強し直そうと門を叩いたのがリクルートです。1年目は大企業での仕事になかなか慣れず、目標を達成できなかったり、いろいろな面で問題児でした(笑)。それから4-5年経ち、少しずつ組織での仕事にも慣れ、結婚もして、リクルートでは珍しい1年間の男性育休取得から復帰した今、”さてこれからどうしょう?”という局面にぶつかっています。」

 

今、税所さんの頭はやりたいことで溢れているそう。組織を卒業して自ら新しく事業を立ち上げたい自分と、しばらくは落ち着いた暮らしを求める自分との戦いの時期だと話します。

 

「20代の頃は、本当に最低限のお金で暮らしていたので、毎月決まった給料が入ってくることがまずすごいし、さらに育休制度があることや、定期的にフィードバックをもらえる上司や同僚の存在など、企業で働くことはもちろんいいこともたくさんあります。でもやっぱり自分の名前で旗を上げたいとうずうずしてきている、というのが本音です。」

 

会場からは、やりたいことの見つけ方についての質問が。「ついついやっちゃうこと、意図せず続けられちゃうことを大切にしたいと思っています。僕の場合は書くことで、育休中もいくつかのメディアで執筆活動をしていました。思わずしちゃうことを続けていると、意図しないところでアウトプットにつながったりします。」

常識を疑うことから始める、自分だけのキャリア

今回お話を伺ったお二人に共通するのは、東京などの大都市のスタンダードから外れ、課題を抱えた地域に向き合い、変化を肌で感じていること。そんなキャリアを20代の初期に経験したことで身についた、当たり前や常識を疑う力が感じられました。

 

VENTURE FOR JAPAN代表の小松洋介さんは、今の若者のみなさんに「常識を疑い、自分の道をつくる」ことの大切さについて参加者のみなさんに伝えました。

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「世の中で”常識だ”と言われるものは多くの人を思考停止させている。みんながやっているから、という理由ではなく、自分がどうしたいのかという思いを大事にしながら、違和感を覚える「常識」を疑い、「常識」に反発してキャリアを選択してほしい。選んだ道が合わなければやめて次の道を選べばいいのです。そのときどきの、その場所での役割があります。VENTURE FOR JAPANとしても、誰よりも成長したい若い方々の多様なキャリアの選択肢を広げるお手伝いを続けていきます。」

 

VENTURE FOR JAPANでは、「社会を変えるすごい地域経営者の経営参謀」としての働き方をサポートしています。従来の「常識」と言われる新卒一括採用による就職活動や働き方を考え直したい方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてはいかがでしょうか?

 

>>VENTURE FOR JAPAN 公式サイト

>>働き方発明セミナー 3週連続開催(イベントは終了しました)

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DRIVEメディア編集部です。未来の兆しを示すアイデア・トレンドや起業家のインタビューなど、これからを創る人たちを後押しする記事を発信しています。 運営:NPO法人ETIC. ( https://www.etic.or.jp/ )

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