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オンラインで広がる可能性!地域との新しい繋がり方とは?〜日本全国!地域仕掛け人市実行委員インタビュー

2020.06.22 

オンライン化が進む中、あなたはどんな暮らし方や働き方をしたいですか?

 

最近、オフィス出社が減り、在宅ワークが増えた方も多いのではないでしょうか。そしてどこにいても仕事ができることを実感し、自分の人生で大切にしたいものについて見直し始めた方もいらっしゃるかと思います。

 

そこでひとつ、ヒントになりそうなキーワードが、「地域」。

 

地域への移住、二拠点生活や多拠点生活、都市部に住みながら地域で副業するなど、現在は暮らし方も働き方も多様に選択できる時代です。

 

そんな中、「気が付くと、きっかけはいつも人だった」を合言葉に、“本当に自分に合う地域や仕事・チャレンジの機会を探している都市部在住の学生や社会人”と、“地域で新たな事業・チャレンジを仕掛けている人(=仕掛け人)”が出会うイベントが存在します。

 

その名は、「日本全国!地域仕掛け人市」。

 

2014年に初開催し、過去7回実施され、延べ3,400人以上を動員した、都市部と地域を繋ぐマッチングフェアで、今年は6月28日(日)開催。Facebookページも1万いいね!を超え、注目も年々高まっている中、今までは東京開催でしたが、今年は史上初のオンライン開催が決まりました。

 

日本全国!地域仕掛け人市

https://shikakenin.challenge-community.jp

 

今回は、日本全国!地域仕掛け人市(以下、仕掛け人市)実行委員の中から、佐々倉玲於さん、長谷川琢也さん、田村篤史さんの3名(以下、敬称略)に取材しました。オンライン開催による新たな可能性やイベント当日の楽しみ方、そして地域との新しい繋がり方についてお話いただきました。

 

写真1

過去開催の様子:交流ブース(昨年は、全国22地域から32団体が出展し、来場者は約400人)

 

写真2

過去開催の様子:イベント終了後の集合写真(実行委員も出展者も勢揃い!)

今年はボタンひとつで、地域の仕掛け人と出会えます!

ーー今年史上初のオンライン開催ということですが、どのような可能性を感じていらっしゃいますか?

 

田村:オンラインの可能性で言えば、今までは東京の会場に来ないと参加できませんでしたが、今回は東京にいなくても仕掛け人市に参加できます。

 

これまでは東京から地域へという文脈で語られることが多かったですが、東京が起点でなくても良いと思います。むしろ地域から地域へという動きをどれだけ生み出せて、それがいいよねと感じられる状態を作れるかが大事です。そして結果的に東京の人たちが、「地域と地域を行き来するような暮らし方や働き方を自分もしてみたい」と感じてもらえるようになったら嬉しいです。

 

長谷川:「半分サラリーマンで半分漁師という働き方が面白いですね」と、ありがたいことにたくさんの方々から声をいただきます。一方で、「そうは言ってもあなたみたいに動けないです」「情報を探しに行くのも出会いに行くのも大変です」という声も同時にいただきます。しかし今が、まさにチャンスです。オンライン開催ですので、ボタンひとつで簡単に地域の仕掛け人と出会うことができます。

 

佐々倉:海外から参加してくださる方も出てくるといいなと思います。外国の方でも、海外に住んでいて今後日本に帰りたいと考えている日本人の方でも大歓迎です。

 

ーーオンライン開催の準備状況はいかがでしょうか?

 

長谷川:今回初めてのオンライン開催という新しいチャレンジですので、みんなドキドキしながらも、「準備をちゃんとしようぜ」と実行委員も出展者もすごく気合が入っています。仕掛け人市の良いところは、まさに「横の繋がり」です。実行委員同士も出展者同士も横の繋がりが強く、何かあったら助け合えるコミュニティだと思っています。

 

また現在、ラジオ企画も実施中です(*)。仕掛け人市は、まさに仕掛け人の見本市ですので、その人たちをオンラインで事前に紹介できているのは面白いです。地域としてのブースでのキャラではなく、仕掛け人としての一人一人のキャラが見えてきます。

 

(*)「仕掛け人ラジオ」と題して、普段なかなか聞く機会の少ない、地域で活躍する仕掛け人のリアルな話を聞ける動画配信企画。Facebookページでアーカイブもご覧いただけます。

 

仕掛け人市Facebookページ

https://www.facebook.com/chiikishikakeniniti/

 

photo3_new

史上初のオンライン開催!果たして当日、どのような“きっかけ”が新しく生まれるのか、とても楽しみです!

実行委員直伝!イベント当日の楽しみ方とは?

ーーイベント当日の楽しみ方について、何かオススメはありますか?

 

田村:参加者目線に立って考えた時に、個人的に面白いと思うのは、「チャットの機能」を積極的に使うことです。実際の会場だと結局、出展者が別の参加者と話している時に、質問があったとしても割り込みしづらいと思いますが、チャットであれば、出展者が答えられる可能性もあります。

 

質問がチャットに残っていて、仮に出展者もそれに対しての回答をチャットに残せた場合、他の参加者が同じ質問をしなくて済みます。チャットに150字ぐらいの簡単な自己紹介を残しておくのもいいかもしれません。出展者同士は当日連絡を取り合えますので、その自己紹介をもとに他の出展者に繋いでもらえる可能性もあります。

 

長谷川:オンラインだとその時に興味が出たことをすぐに検索できます。パソコンやインターネットを使って、興味を膨らませながら聞くのも良いかと思います。

 

佐々倉:参加者の皆さんが勝手に編み出す「イベント当日の楽しみ方」が生まれてきても嬉しいです。たとえば、オンラインですので飲食しながら参加することも可能です。さらにその飲食物が出展地域のものであればより一層楽しめるかもしれません。

 

 

【開催概要 / タイムライン / 出展団体一覧】

 

■開催概要

【日 時】 2020年6月28日(日)13:00-19:00(※途中入退場自由)

【場 所】 オンライン(ZOOM)

【参加費】参加券:1000円

 

■タイムライン

13:00 イベント開始

13:00-13:30 イベント説明(以降30分毎繰り返し)

13:30-18:00 ブース交流(時間入替制)

18:00-19:00 クロージングセッション

19:00 イベント終了

 

■出展団体一覧

北海道:栗山町/オフィスくりおこ

北海道厚真町:株式会社エーゼロ厚真

気仙沼市:気仙沼市移住・定住支援センターMINATO/気仙沼まち大学運営協議会

宮城県南三陸町:南三陸町移住・定住支援センター

宮城県石巻市:コンソーシアム ハグクミ

宮城県石巻市:フィッシャーマン・ジャパン

石川県:能登半島(七尾市)能登の人事部/能登半島・七尾移住計画

茨城県:茨城県北クリエイティブプロジェクト(茨城県県北振興局)

東京都:NPO法人ETIC.

福井県:福井市/越前海岸盛り上げ隊

鳥取県:鳥取面白求人/NPO法人学生人材バンク

徳島県:「四国の右下」若者創生協議会

宮崎県椎葉村:サバイヴ椎

熊本県五木村:株式会社日添

鹿児島県:錦江町まち・ひと・『MIRAI』創生協議会

鹿児島県:龍郷町(奄美大島)

京都・奈良・山口・宮崎:みんなの移住計画

全国:いなかパイプ

 

★詳細は申込サイト( https://shikakenin2020.peatix.com/view )をご覧ください。

やりたいことが「ある人」も「ない人」も、地域と繋がることができる!

ーーオンライン化が進む中で、地域との繋がり方が今後どのようになっていくのか、お考えをお聞かせください。また読者の方々へのメッセージもお願いいたします。

 

田村:出会った後の、関わることの発生率をあげたいです。たとえば仕掛け人市で100人の方と出会った後、もし継続的に連絡を取った人が3人だった場合、残りの97人はイベント当日に出会っただけで終わりになってしまったということです。もしその人たちが、「移り住まなきゃいけない」と思っていたのであれば、こちらがうまくコミュニケーションできていなかったということだと思うのです。

 

どうしても人間って、「中途半端に関わることがダメ」と感じてしまう気がします。「0か100の移住、つまり、移住するかしないか」でなくてもいいと、実行委員も出展者もみんな思っています。地域によって関わり合いの度数は違いますが、一緒に考えながらコミュニケーションする中で見えてくるはずですので、ぜひ諦めないで欲しいです。

 

長谷川:「家で働けるじゃん」「どこでも働けるじゃん」と多くの方々がここ最近気づいちゃったと思います。地域のほうが誰とでも繋がることができたり、食べ物を作っている人が近くにいるので何かあっても食いっぱぐれません。自然のなかで遊ぶことができるので、密を避けた遊びやアクティビティもいくらでもあります。「地域の方がいいじゃん」ということが加速する予感もしています。

 

優秀な人や、後ろ髪を引かれながら都市にいる人が、才能と情熱を解き放つことができます。そして、“それでも都市にいる優秀な人”と、“解き放って地域にいく人”とが繋がって、「すごい人とすごい人との掛け合わせで、すごいことがたくさん生まれる未来」が来たらといいなと思います。未来というより、まさに今ですね。

 

佐々倉:やりたいことがある人は積極的に攻めていくことができます。一方で、みんながみんなやりたいことが明確にあるわけではないとも思っています。ですが、「今のままではいけない」「部屋の中で悶々としているんだけど、何がしたいとはっきり言えない」「いまの仕事で悩んでいる」と考えているとも思います。

 

オンラインはそういう「ない人」が飛び出すためのハードルを下げてくれます。自分の部屋にいながらオンラインで地域の人に出会い、お互い理解した上で地域に行くことが実際に起こり始めています。

 

仕掛け人市は、「仕掛けなければならない」「やりたいことがある人を募集」という方向性もありますが、「ない人」にも窓口はあります。迷っていたり悩んでいたりする方々にも、オンラインだからこそぜひ気軽に参加してみて欲しいです。

 

ーー本日はありがとうございました。盛会を心から願っております!

 


 

【インタビュー取材した3名(順不同)】

 

写真4

佐々倉 玲於さんプロフィール

一般社団法人いなかパイプ 代表理事

1978年、高知県西部生まれ。中学・高校は愛媛。大学は沖縄へ。二十歳の誕生日はイスラエルで迎え、放浪の旅の後、自分に何もないことに気づき、勉強を始める。沖縄の農村を巡り、地域づくりに目覚め、NPO業界に足を踏み入れる。NPOの方々の手伝いをしながら、自らもNPOを立ち上げ、気づけばそれが仕事になりはじめる。沖縄生活12年を経て、人のご縁で高知に戻り、実家に戻らず四万十川のほとりで暮らして11年。NPO・株式会社・一般社団法人などなど地域の方々と会社をつくりながら、なんとか仕事を成り立たせ、結婚も成し遂げ、空き家を買い、妻&7歳娘&1歳息子と順風満帆な人生を歩み中!

 

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長谷川 琢也さんプロフィール

1977年3月11日生まれ。ヤフー株式会社石巻ベースに勤務。

自分の誕生日に東日本大震災が起こり、思うところあって東北に関わり始める。 石巻に移り住み、石巻を拠点に被災地や東京をうろうろしながら東北の人たちとビジネスを立ち上げる。 被災地の農作物や海産物、東北の歴史が息づく伝統工芸品などをネットで販売する「復興デパートメント」や、東北の水産品にブランド価値を与え、新たな水産業を創造する「三陸フィッシャーマンズプロジェクト」の立ち上げ等に従事。 そんな中、震災復興を超え、漁業の未来をみつめる漁師たちに魅せられる。 海に囲まれた島国日本の漁業が右肩下がりの産業に!? そして日本の漁師は20年で半減!? そんな漁業を「カッコよくて、稼げて、革新的」な新3K産業に変え、 担い手があとをたたないようにするために、地域や職種を超えた漁師集団フィッシャーマン・ジャパンを立ち上げる。

「漁師はかっこいい」それを1人でも多くの人に伝えるべく、丘で奮闘中。

 

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田村 篤史さんプロフィール

株式会社ツナグム代表。京都移住計画 代表

1984年 京都生まれ。立命館大学在学中、APUへ交換留学、NPO出資のカフェ経営に携わる。その後休学しベンチャーにて企画経験を積み、卒業後は海外放浪の末、東京の人材系企業に就職。会社員の傍らシェアハウス運営を行う。2012年にUターンし、京都移住計画をはじめ起業・キャリア支援、町家や商店街の活性化などの仕事も行う。

 


 

【仕掛け人市に関する過去記事】

 

田舎にはいい"舞台"がたくさんあり、「日本全国!地域仕掛け人市」にはいい"台本"がある《2017年公開》

 

地域でチャレンジすることを遠慮無く求めていい場所。「地域仕掛け人市2015」開催!《2015年公開》

 

※本記事の掲載情報は、取材を実施した2020年06月現在のものです。

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Ryota Yasuda

1989年生まれ。早稲田大学スポーツ科学部卒業。執筆・編集する、アート作品をつくる、ハンドドリップでコーヒーを淹れる、DJする、など。「多趣味多才」をモットーに生きている。2015年よりETIC.参画(〜2023年5月末まで)。DRIVEでの執筆記事一覧 : https://drive.media/search-result?sw=Ryota+Yasuda

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