企画「#PLAYな人々」、第2回目。
「起業という選択肢に囚われず、自分らしいスタイルでチャレンジしている方々を紹介する」企画で、もちろん起業していてもOK。「自分の好きなこと」を「自分の好きな形で実践している」ということがポイントです。
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本企画は、以前「PLAY!」(主催:NPO法人ETIC.〔エティック〕)というプログラム(*)を取材して出会った、「起業家的ライフスタイル」という考えにインスパイアされ、誕生しました。
(*)2020年の8月にサービスをスタートした、個人のプロジェクト推進を支援する完全オンラインプログラム
「起業家的ライフスタイルを応援する」という言葉を使っています。好きなことで自由に生きるといった時に、起業だけがその選択肢ではなく、「それぞれのスタイルで、意志を持って、楽しんでチャレンジして欲しい」と想いを込めています。
記事「キャリアの不安に向き合い、自由に生きるには?―起業家を長年支援してきたPLAY!コーチ陣が語る」より抜粋
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さて、第1回と同じく、PLAY!事務局メンバーを取材。今回はフリーランスでライターとして活動しつつ、NPO法人ETIC.(エティック)に参画し「PLAY!」を運営している横尾有紀さんにお話をお伺いしました。起業家的ライフスタイルを実践している方、実践したい方、ともに必見です!
NPO法人ETIC.クリエイティブシティ事業部/横尾 有紀さん
NPO法人ETIC.へは、2018年11月より参画。プロジェクト広報やマーケに携わるかたわら、フリーライターとしても活動。主に、お酒やグルメ、ライフスタイルのジャンルにて執筆。12月に出産を控え、ドキドキワクワク。
自分がやりたいと思ったら、まずやってみる。
──本日はよろしくお願いします。まずは現在の活動についてお聞かせください。
横尾 : ①ライターとしてフリーランスで活動しながら、②NPO法人ETICに参画し、「Tokyo Startup Gateway」(*)や「PLAY!」の広報やマーケティングを担当しながら、③個人的に、知り合いの俳優・演出家と一緒に「朗読者」という“文学とアートを融合したプロジェクト”を運営しています。
(*)東京都主催で、NPO法人ETIC.が事務局を務める「東京発・400字から世界を変えるスタートアップコンテスト」
ライターを始めたのは2018年からで、主に「お酒、グルメ、ライフスタイル」のジャンルを執筆しています。
横尾さんの執筆記事を紹介!
■Hanako.tokyo
■オーシャンズ
■Favy
その他、多数執筆。
──「朗読者」についてもお話をお願いします。
横尾 : 自分の中で「起業家的ライフスタイルだなぁ」と思いながらやっているのが、この「朗読者」というプロジェクトです。統括のような形でお金周りまで私が担当しています。
「文学を、体感する」をモットーに、2013年から始まった文学とアートの文化プロジェクトです。 朗読といっても、本を持って読み上げるといった、ただの朗読ではなく、小説のことばを一字一句そのまま体に落とし込んだ俳優が、肉体から“作家の言葉”を紡ぎだしていきます。
また「饗宴ロウドクシャ」というタイトルで、「文学体感 × 文学飯・文学酒 × 文学を糸口に文化を知るトークイベント」も開催しています。朗読者公演から始まり、題材(文学作品)からイメージした食を堪能、最後は作品世界の背景である歴史・文化を探ることができます。
元々は、俳優・演出家が立ち上げたプロジェクトで、お二人にお声掛けいただき、5年ぐらい前から私もジョインしました。「誘われたら、まずやってみる」「自分がやりたいと思ったら、まずやってみる」ということをずっと心がけていますね。
恩師からの教え「人は財産だから、出会った人とのご縁を大事にせよ」
──現在の活動を続ける中で、横尾さんが大事にしている価値観は何ですか?
横尾 : いただくお仕事に関して、「全部自分ごとにする」というのがポリシーです。できれば私も楽しく働きたいですし、私もやりたいことがたくさんあるので、双方ともWin-Winになるように考えています。
「まず私がやりたいと思わないと、中途半端になる」と思っているので、例えばETIC.での仕事についても、「ちゃんとやりたいと思うものを、任せていただけている環境」はありがたいです。
またフリーランスの私としては、いただけるお仕事に関しては「甘えちゃいけないな」と日々思っていますね。
──ここから少し、横尾さんの過去の話もお伺いできればと思います。今までどのように過ごしてきましたか?
横尾 : 一言で表現すると、「やりたいことしかやってこなかった」ですかね。
学生の頃、音楽がすごい好きだったので「音楽の仕事につきたい」と思っていました。周りに音楽の仕事をしている人がいなくて、音楽の仕事につく方法がわからなくてネットで検索した時に、商業系の音楽コースがある音楽の専門学校を発見しました。
ただ当時、高校の先生にめちゃめちゃ止められました。今思えばわかりますよ、「お前、四大に行っておけよと」(笑)。しかし当時の私は、頑なに「いや、私は音楽の仕事をするんで、専門学校に行きます」と進路を決め、実際に通いました。
「自分がやりたいと思ったら、まずやってみる」という、私の「気軽な挑戦スタイル」は、この頃から始まっている気がします。
──今にも通じるような、印象的なことはありますか?
横尾 : 専門学校の時に出会った恩師の言葉です。
「人は財産だから、出会った人とのご縁を大事にせよ」「人を大事にする人は、どこの世界でも生きていけるから、学生のうちから大事にしなさい」という恩師の教えは、今でも本当に活きています。
今までのキャリアの中で、過去の音楽業界への転職も、今ETIC.で働いているのも、フリーランスでいただくお仕事も、ほとんどが「人との繋がり」ですね。
横尾さんにとって「起業家的ライフスタイル」とは?
──横尾さんの今後の展望もお聞かせください。
横尾 : 12月に出産が控えています。保育園が決まれば、来年4月には仕事に復帰しようと思っています。フルタイムでバリバリ働けたらいいですね。
ライターとしてお酒の記事を今まで執筆してきましたが、私自身お酒が好きです。飲みに行くのも好きで、「仕事くれる方々はだいたい飲み友達」というぐらいです。ただ妊娠してからずっとお酒が飲めずめちゃめちゃストレスでした(笑)。出産後は、お酒の記事も書けるようになると思いますので、お酒もガンガン飲みたいです。
そして新しく「メディアも立ち上げたい」です。今ゆるゆると準備を始めていて、来年ローンチできたらと考えています。
文学のイベントに関しても今後も続けていく予定で、「たくさんやりたいことがあって、どうしよう、時間がないぞ」という状況ですが(笑)、うまく続けていけたらいいなと思います。
「そのときに自分がやりたいことを大事にしている」ので、もしかしたら来年全く別のことをやっている可能性もありますが、なるべく自分が満足いくように過ごしていきたいです。
──最後に、横尾さんにとって「起業家的ライフスタイル」とは?
横尾 : 「起業家的ライフスタイル」というとすごく難しいように聞こえるかもしれません。しかし、先ほど「気軽に挑戦してきた」という話をしましたが、「気軽にチャレンジすることこそが、起業家的ライフスタイル」だと思っています。
「気軽にチャレンジして、気軽にやめてみる」みたいな。私が好きなことをできているのは、「自分でハードルをあげなかったから」だと思います。
そして、もし「これだ!」というものが見つかったら、続けたらいいんだと思います。
──ありがとうございました!引き続き、心から応援しています!
※本記事の掲載情報は、2020年11月現在のものです。
【企画「#PLAYな人々」】
・第一回(2020年11月26日)
ギャルは私の救世主―「ギャル式ブレスト」仕掛け人・バブリーちゃん【#PLAYな人々】
・第二回(2020年11月27日)
本記事
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