NPO法人ETIC.(エティック)は30周年を迎えました。2023年12月10日(日)には、記念イベントとして、「ETIC.30周年ギャザリング〜つながろう、語ろう〜」を開催します。
今回、「ETIC.30周年ギャザリング」の見どころや思いについて、各担当者がコメントを寄せてくれました。タイムラインとあわせて、当日を楽しむ参考になれば幸いです。
イベント全体を通して思うこと、見どころ by 伊藤順平
今回、2021年に組織体制が変わり、自律分散型で各事業部が動いていく中で、エティックの全社イベントをどう推進していくかが大きなチャレンジとなりました。
メンバー全員が各事業の責任を担っている中で、全社イベントに向けてどうリソースを使って推進できるか、模索するところから始まりました。30周年イベント自体を開催するかどうかも議論しました。そのうちに少しずつ関わるメンバーが増えていき、多くの人数が参画するプロジェクトになったことはうれしいです。
トップダウンではない、みんなで進めていくやり方に挑戦して、効率的な準備ではなかったし、トップダウンのやり方のほうが楽かもしれないけれど、誰かに言われたからやっている人がいなかったのは、大変だった分、挑戦的で、よい時間を経験できたと思います。
12月10日は、みんなで思いを実現できるといいなあと思っています。現時点で、300人ほどの申し込みがあって、自分でもエティックとの関りで懐かしい人の名前をたくさん目にできて、改めてうれしい気持ちになっています。当日が楽しみです。
見どころについては、今回、ほとんど作りこまず、交流メインのイベントになっています。いろんなコンテンツがあるというよりも、余白が多く、エティックでは珍しいと思っています。参加者の方にとって、交流を通じて新しい出会いがあるとうれしいし、しばらくエティックから離れていた人にとっても、エティックと再び関わってもらえるきっかけになるといいなあと思っています。
また、今回のギャザリングでは、アート的なフードインスタレーションを楽しめる空間も用意しています。エティックと関わりのある起業家たちのサービスを知ったり経験できたりするエリアもあって、エティックの30年の歴史やこれからを表現した展示などを見るエリアもあるので、いろんな楽しみ方ができると思います。
僕たちは、作り込んだクールなエティックを目指していません。自律分散型を目指している今のエティック、これからのエティックを見てもらえるイベントだと思っています。組織変革の際に掲げた「一緒につくるETIC.」を、来てもらえるみんなと感じながら、これからを一緒につくってもらえるような余白を楽しんでほしいです。
(ローカルイノベーション事業部 シニアコーディネーター 伊藤順平)
全体セッション「ともに「あたらしい社会」をつくる」 ― タグラインに込めた思いと次の一歩」(12/10(日)16:00-16:30) by 番野智行
ETIC.という組織、そしてスタッフにとって、この10年、特にこの5年は大きな転換期でした。
その1つが2016年にスタートした組織変革です。一人ひとりの起業家精神があふれる社会を創りたいのあれば、まずは自組織で体現する。そんな決意とともに、ピラミッド型組織から自律分散型組織(ティール組織)への構造転換をはじめとする、組織体制の変更を行いました。
2021年には、創業者である宮城治男が退任し、最終的な経営責任や権限を特定の誰かが持たない、集団自治型の経営に移行しました。3年以上かけて準備を進めてきた結果、経営的な混乱は少なく、メンバー一人ひとりの思いや当事者意識は以前よりも発揮されるようになりました。実際に、新しい事業や取り組みが次々に生まれています。
そうした成果の一方で、ETIC.という組織に集う目的(パーパス)は何かということを悩み、対話・議論し続けた時間でもありました。もともと一丸となって集中するよりも、いろいろなことに挑戦する組織でしたが、創業者の宮城の退任やリモートワークへの移行もあって、よりビジョンの共有が難しくなっていました。
こうした状況の中、1年にわたる議論・対話や、価値や思い、歴史の棚卸を経て生まれたのが「Move Forward. ETIC. - 行動を起こす人に伴走し、つなぎ、ともに「あたらしい社会」をつくる。」というタグラインです。
この時間では、この言葉に込めた思い、そして、未来に向けた次の一歩について、ETIC.のスタッフより参加者の皆様に共有し、会場全体で対話します。そして、組織変革期から次のステージへの一歩を、皆様と一緒に踏み出したいと思っています。
(ソーシャルイノベーション事業部 事業統括/シニアコーディネーター 番野智行)
■参考記事はこちら
>> ETIC.リブランディングプロジェクトの軌跡~タグラインはどのようにして完成したのか
トークセッションETIC.の新しい挑戦②「アジアのソーシャルリーダーをつなぐインターナショナルチームのチャレンジ」(12/10(日)16:30-16:50) by 川島菜穂
ETICでは近年、海外の支援機関との連携を進めるうえで、「ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)」がグローバルな共通言語として重要と認識し、改めて社会の構造的不均衡にどのように働きかけることができるか、議論してきました。
そして、これまで十分な接点を持てていなかったかもしれない層に対し、改めて支援を届ける試みとして、インターナショナルチームでは「アジアの女性リーダーのためのセルフマネジメントセッション」を開催しました。女性リーダーたちが、これまで吐露できなかった不安や自己疑念を、アジアの女性リーダーたちとともに語り合い昇華させることで、日本国内だけでは得られないインスピレーションや相互サポートの創出を目指しました。
ETIC初のジェンダー特化・異文化交流型のプログラムとして、設計や運営にあたっての難易度はありました。しかし自分とは異なる環境で頑張る女性リーダーたちを目の当たりにすることで、「『自分は一人じゃない』と勇気をもらった」という参加者のコメントが私たちにとっても勇気となって返ってきました。また、女性リーダーたちを支援することは、必ずしも男性や女性以外のジェンダーを排除することではないというメッセージを出すことも、この企画ではとても大事にしてきました。
30周年をきっかけに、起業家支援を含む多様な領域で、エクイティに関心のある方々とつながる機会になればうれしいです。
(インターナショナルチーム 川島菜穂)
■参考記事はこちら
>> なぜ今、ETIC.が女性起業家・リーダー支援に乗り出すのか
いかがでしたでしょうか。
12月10日(日)はみなさまにお会いできることを楽しみにしています。
イベントについて詳細とお申し込みはこちらから
>> ETIC.30周年ギャザリング 〜つながろう、語ろう〜
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