こんにちは、NPO法人ETIC.(エティック)の林(りん)です。エティックでは、株式会社ウエイクアップと協力して、世界有数のコーチ養成機関CTIが提供するコーアクティブ・コーチング®を学ぶ機会や、プロのコーチからプロボノでコーチングを受ける機会をつくっています。
私自身も資格を有するコーチとして、コーチの皆さんと共にコーチングを実施していますが、コーアクティブ・コーチング®は社会課題に向き合うリーダーにとって役立つ知恵になると、回を重ねるごとに感じています。
今回は、3ヶ月間のプロボノコーチングを受けた17名のリーダーたちの声(アンケート)から見えてきた、社会課題に向き合うリーダーにとってのコーチングの価値をまとめてみます。
1. 選択肢を「正解」にしていくエネルギーが生まれる
「正解がなく、暗中模索になりがちな非営利セクターでの活動は、リーダーがブレないことはとても重要ですが、実際本当にこれでいいのかと迷うこともあると思います。そんなときにリーダー自身が少しでも立ち止まり、自分と正直に対話すること、第三者と一緒に整理してもらうことはとても有益だと思います」
「普段まとってきたものを一旦脱いで、生身の自分の感情や感覚、身体知にゆだねる機会。自分の内側からくる願いやエネルギーとつながり直すことが、一緒に動くメンバーや関わる人々、組織の歩み、社会に生み出される新たな活動につながると思っています」
(アンケートより)
論理的に最適解を探しても実行の段階で変数が変わったり、新たな障害が出るなど“正しさ”自体が流動的になりやすいのが社会課題の性質です。
考え抜くことはもちろん重要ですが、その上で、コーチングを通して自分の思いや価値観と、実行しようとしていることが合致しているか耳を傾け、感じ取ることが大切です。そうすることで、「これでいこう」と決断を腹の底から承認できるようになり、選択肢を「正解」にしていくエネルギーにつながっていきます。
2. 違和感や不安といった感情に向き合うことで、重要な気付きが得られる
「自分の感情や感情の奥にある思い、価値観を大切に過ごすことが、周りのスタッフや団体の変化にも繋がっている感覚がある。それは、団体として何を大切にし、どんな未来をみんなで見るのか?という本質の探求でもある」
「普段は自分が聴く役割になることが多い中、自分の話をしっかり聴いてもらえたことがまず豊かな時間だった。自分のモヤモヤとじっくり向き合い、自分なりの意志や願いを見つけていけたことで、心にスペースが生まれた」
(アンケートより)
コーアクティブ・コーチング®では安心安全な関係の中で、感情や価値観、モヤモヤをしっかり取り扱います。
事業や組織、ステークホルダー、そして自分自身に対する「なんとなく気になる不安や違和感」を、日々の忙しさの中で正体不明のまま無視したり蓋をした結果、問題が潜在化・拡大し、後々大きな障害やリスクになるケースもあります。
こうした感情や違和感を、コーチと対話しながら扱うことで、新たな気付きが生まれ、必要なことに取り組む勇気や、重要な“課題解決の手がかり”が得られることがあります。
3.リーダー自身の燃え尽き(バーンアウト)を防ぎ、持続可能なリーダーシップを築ける
「混沌の中でも、変わらない自分のパーパスと情熱を再認識できたことで、前向きさと勇気をもって現状に取り組むことができました」
「自分は社会を駆動する歯車で、そのメンテナンスによって社会が少しでも良くなればいいという考え方を超えて、自分が豊かではつらつとしていることを出発点に、周囲の人々や社会もそういう変容を遂げられるという思考になっていけたらと思っています」
(アンケートより)
社会課題に向き合うリーダーは高い使命感を持つ一方、自分の感情や疲労は後回しになりやすく、その結果、“使命感”と“疲弊”のジレンマを抱えバーンアウトが起こりやすいのが特徴です。
コーチングで自分の感情や心の声に意識を向けることで、エネルギーをリカバリーできたり、自分自身のメンテナンスに取り組むきっかけを得ることができます。
リーダー自身が疲弊すると組織全体の動きが滞る可能性も高まります。リーダーも一人の人間です。自身の感情に耳を傾け、時に勇気を持って早めに休んだり、助けを求める等の判断ができることが、組織を健全かつ持続的に牽引することにもつながるのではないでしょうか。
4.チームやステークホルダーとの関係構築力が高まる
「組織の代表として、揺れていたり、葛藤していることについて、コーチングを受けることで自分なりに大事にしたいことが見えていく。それを発信することで、他のメンバーにも共通認識が生まれ、不安や戸惑いの軽減につながっている感覚がある」
「今回コーチングを受け、過度に背負いすぎた肩の荷をおろすことができました。また、その経験を通して、人の話を聴く事でスムーズな問題解決につなげる事が得意だという、意外な自分の発見にも繋がりました」
(アンケートより)
社会や地域の課題に向き合う活動は、多くの人との関係性の上に成り立っています。自分の感情を把握し、適切に共有することはリーダーにとって不可欠な能力です。
また、自分に向き合い、自分の感情を理解する経験をすることは、「相手の立場や想いへの理解・関心」にもつながります。コーチングで自分を見つめることは、結果的に他者を見る力を高めることにもなります。
いかがでしたでしょうか。
特に、日々の忙しさの中で、立ち止まって心の声を聞くことの優先度を下げていた方にこそ、「自分の考えや想いだけにフォーカスする時間」を持つことに価値があると個人的には思います。
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