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#スタートアップ

「スタートアップに無駄なこと、大切なこと」社会起業家5名による、創業期についての本音トークより(2)

2014.05.28 1,639view 

前半の「スタートアップに無駄なこと、大切なこと」に続いて、社会起業家トークライブより、ダイジェストにてお送りします。

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「社会起業家」を目指すのではなく、 “思い”の先に起業がある

宮治:僕はね、「社会起業家になりたい」と思ってなるのは、よくないなって思うんだよね。

岩田:それはどういうことですか?

宮治:ここにいる4人も、社会起業家になりたいと思ったわけじゃなくて、目の前の困っている人を助けたいだとか、うちの場合は家業をなんとかしなければとか、そういう“思い”が先にあって社会起業家になっている。でも、社会をよくするために自分が何かするというのは、どこか自分にウソをついたり無理をすることになるんじゃないかなと。

岩切:社会起業家を目指す人って、頭でっかちの人が多い気がします。とりあえずまず始めてみるような人が、結局うまくいっている気がする。だって、やらないとわからないじゃないですか。

社会起業塾でメンターとしてかかわっていて感じるのは、「何をやるか」ということにやたらにこだわっている人って、あまり先行きがない。一方で、「誰に届けるか」にこだわっている人はとても上手くいくんですよ。

「何をやるか」というのは、時とともに変わっていったり、想定していたことが的外れだったりということが起きやすい。でも、“手段はどうでもいいのだけれど、この人たちをなんとかしたい”という思いを持ってやっている人は、その当事者が喜んでくれることを目指してひたすら試行錯誤しているので、いずれ上手くいくし、強いんですよ。そういうことがスタートの時点では極めて重要なのかなと。

そしてそういう人は教わらなくても自分から動きますよね。社会起業塾だって、塾って言っていますけど、何かを教えてくれる機関じゃないですよ。

宮治:おしり叩かれる機関、だよね(笑)。

岩切:本当にそうです。ずっと「お前は何がしたいんだ」と問われ続ける。それを突き詰められるのは起業当初に大事だったなと思います。

宮治:そうだね。自分が本当にやりたいことは何なのかと問い続ける期間だったなと思う。僕も社会起業塾では最初、それらしいことを言わなきゃと思って、「湘南地域を元気にしたい!」なんて言っていたんで。

山本:言ってたね!(笑)

宮治:そうすると起業塾で、先輩起業家に「お前、そんなこと言ってるけど、みやじ豚のブランド化もできないのに、湘南地域のブランド化なんてできるわけないじゃないか」と言われて、そうだよなと…。じゃあ、まずはみやじ豚を頑張ろう、と思ったのが事業のはじまりだったんですよ。そうやっていろんな人からヤイのヤイの言われて、自分の本当にやりたいことが研ぎ澄まされていくと、人は勝手に伸びていくという実感がある。

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協働する仲間の見つけ方、 巻き込み方

岩田:ではここで会場のみなさんから質問を受けたいと思います。

会場参加者:支援ではなく“協働”する仲間はいますか? 特に最初の頃、どうやってミッションやビジョンを共有できる仲間を探したか、教えてください。

山本:最初の頃、僕は仲間なんて見つからなかったですね。だって、仲間になってもらえるだけの魅力的な自分にまだなっていないですからね。

それで、ある程度力がついて、僕自身がプレーヤーからプロデューサーに引いたときに、その業界のトップクラスのフリーランスの人を片っ端から引き込んでいきました。“この人がフリーランスでやっているよりも、自分がプロデュースしたほうが社会へのインパクトが10倍くらい出る”と思える人に、「一緒にやりませんか」と声をかけていきました。それで、いい関係がずっと続いています。

岩田:熊さんは共同代表2人でADDSを運営していますが、どうやって仲間になったのですか?

熊:ADDSは大学院の仲間4名で起業したので、逆に、それ以外の仲間を必要としない状況でスタートしているのは弱みだと思っています。協働を考えたこともありましたが、形ばかり協働しようと先方に会いに行っても、こちらに明確に協働するニーズや目的がないと、結局うまくいかない。最近はあきらめて、本当に自分たちが協働しないと回らないタイミングになったらしようと思っています。

岩切:自分は伝えているつもりでも、案外周囲に届いていないことが多いと思うんですよね。「私、これに困っています」「何とかしてくれる人、誰かいませんか」といったことを、まずちゃんと言えることが重要かなと思います。すると、意外なところから手が挙がったりするんですよね。

協働にしても、具体的に何についてどのように協働したいのかというメッセージをちゃんと伝えるべきだと思うんですよね。名刺交換ついでに「一緒に何かできたらいいですね」と言うだけでは、それ止まり。上手な人は、「御社の事業のこういうところで貢献できると思うのですが、今度一度話をしませんか」と具体的に言われるんですね。そうすると「それはうちも困ってたな」と思ったりして一歩進みます。

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起業してもいいし、合流してもいい。 本当にやるべきことを見つめ直そう

岩田:最後に、起業を考えている方に一言メッセージをお願いします。

山本:新しい事業や、起業を、非営利セクターでやろうとするなら、誰もやってないことをやるべきだと僕個人は思っています。というのは、誰かがやっているなら、合流したほうが早いですし、社会へのインパクトも大きい。みんな、仲間がほしいですし、戦力になる人を心待ちにしています。

宮治:何かやろうというときは、まず自分自身を見つめ直すことが大事だと思います。本当に何がやりたいのかとか、自分のルーツは何だろうとか、もう一度自分自身に問いかけてみて、本当に起業すべきなのかを考えるのがいいのかなと思います。

:私は、本当にやりたいことがあって、手段が起業しかないというときにはぜひ挑戦していただきたいなとお勧めします。実際自分がやってみて大変なこともありますが、本当に楽しいなと日々思いますので。

岩切:社会起業家がやろうとしている事業って、一度始めたら、その対象者にとってなくなってしまうと困るものが多いんですよね。合流するにしても、自分がゼロから立ち上げるにしても、やるなら責任を全うしてほしいと思っています。社会課題が深刻であればあるほど、始めたらそれに取り組み続ける責任があるんですね。そういう覚悟も含めて考えていただけたらと思います。

岩田:これでクロストークライブを終わりたいと思います。起業家の皆さん、会場の皆さん、ありがとうございました。

この記事を書いたユーザー

吉楽 美奈子

吉楽 美奈子

商社勤務を経て出版社に転職。編集者・記者として15年以上、月刊誌、書籍、ムック本等の取材執筆や誌面制作に携わる。2011年にフリーランスに。社会起業家に関心を持ち、ETIC.インキュベーション事業部に非常勤スタッフとして約1年半参画。

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