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「NPOで働く」を考える 認定NPO法人フローレンス事務局長・宮崎真理子さんインタビュー(1)

2014.07.09 1,328view 

近年、ビジネスの領域からNPO業界への転身が増えています。日本経済新聞が昨年度から開催している「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」*1において、今年度の国際部門賞を受賞したNPO法人コペルニク、新人賞を受賞したNPO法人クロスフィールズ。立ち上げたのは、ともに世界的コンサルティングファームであるマッキンゼー出身者です。

ですが、一般的な営利企業と、社会課題の解決を志すNPOとでは求められる人材や能力は同じなのでしょうか。それともNPOならではの必要とされる能力があるのでしょうか。

インタビューの様子

(左からETIC.鈴木、宮崎さん、筆者)昨年1年間フローレンスでインターンをしていた筆者と、事務局長同士ということで交流が深いETIC.鈴木とでお話を伺い、終始なごやかなインタビューとなりました。

今回はその疑問に答えるべく、昨年度「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」を受賞した、認定NPO法人フローレンス*2事務局長・宮崎真理子さんにお話をうかがってきました。今回の記事では、宮崎さんが抱く、フローレンスやNPOに対する想い、そして事務局長として意識していることなど、宮崎さんご自身のパーソナリティに深く迫ることができました。

日本でも有数の事業型NPO、フローレンス。そこで働く事務局長がどのようなことを考えているのか、それを知ることで、NPOではたらくことがイメージできるのではないかと思います。

*1:日経ソーシャルイニシアチブ大賞とは、日経新聞社が、様々な社会的課題をビジネスの手法で解決する「ソーシャルビジネス」に光を当て、ソーシャルビジネス全体の健全な発展を応援するためのアワード。 *2:認定NPO法人フローレンスは、子育てと仕事の両立を実現するための病児保育サービスの展開を中心に活動するNPO。

気づいた人が社会を変えられる

梅村:今日はお忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。早速ですが、宮崎さんはいまフローレンス何年目ですか?

宮崎:今年で6年目ですね。

梅村:結構もう長いんですね。ではまず、あらためて転職の経緯をうかがってもよろしいですか?

宮崎:はい、わかりました。梅村くんには前にも話したことがありますが、あらためてお話させていただきます。フローレンスは4社目で、前職は人事コンサルティングの会社に勤めていました。そこで、社内の人事の構築を一通りやりました。育休から復帰して仕事をしていたので、病児保育のことは当事者として知っていて、フローレンスのことも転職以前から知っていました。

前職で働いていた時に私が考えていたことは、会社という組織における働き方、特に「長時間労働ありき」の働き方を変えていかなくてはいけない、ということです。

周囲の働く女性が、一旦家庭に入って再就職するタイミングで壁にぶち当たっているのを目にしていましたし、優秀な同僚の「この職場環境では、子どもを持ちながら働くイメージを描くことができない」という悩みも聞いていました。世間では、働きすぎでメンタルヘルスを病んでしまう人もたくさんいる。そういった全ての問題の根源にあるのが、画一的な長時間労働なんじゃないのかな、と思っていましたね。

その問題意識は人事の仕事をしながら、どんどん大きくなりました。一企業としての取り組みではなくて、もっと早く大きな影響を与えなければ、日本がよくなっていかないという思いがあって。

梅村:そういった想いが積み重なってフローレンスに。

宮崎:ある日、フローレンスを新聞で見かけたんです。「中小企業の長時間労働削減のコンサルティング事業を始めます」っていう内容だったんだけど、フローレンスのことは病児保育のことを調べている時に知っていたから「あー、あのフローレンスだ」と思って、インターネットで詳しく調べてみました。そうしたらWEBサイトに「気づいた人が社会を変えられる」って書いてあって。それにズキュン!ときたんです。(笑)

「こんなところでウジウジしてる場合じゃない!こんな志を持った人たちとならなにかを変えることができるかも!」と思って、すぐに面接を受けに行きました。

梅村:さすが、すごい行動力ですね。正直な話、NPOで働くということに不安はありませんでしたか?

宮崎:うーん、迷いは無かったかなぁ。NPOで働く、ということは特に意識してなくて、やりたいことがあるからそこに行ったという感じでした。代表面接の前に慌てて「NPOとは?」みたいな本を読んだくらいですね。(笑) ?

「NPOならでは」というより、「ベンチャーならでは」

インタビューの様子

フローレンスのオフィスにて、インタビューに答える宮崎さん

梅村:そうすると、入ってからのギャップなどは無かったんですか?「あー、やっぱりNPOは違うなあ」みたいなことは?

宮崎:ギャップはありましたね。前職では、地球の裏の裏まで調べ尽くしてから行動に移す、みたいな感じだったので、フローレンスの「まずはやる。それでダメだったらその後で修正する」みたいな姿勢にはびっくりしましたね。

でも、働く中で次第に分かったことは、どちらにせよ結果は同じだということ。

梅村:どういうことでしょうか?

宮崎:コンサルタントのような「綿密に仮説を立てて検証する」方法も、「まずはやってみて状況に応じて方向転換しながら前に進み続ける」という方法も、到達できる場所は結局は同じ、ということです。とりあえず走り出してみちゃっても、結局は辿り着ける、みたいな感じ。だから最初は戸惑いもあったけど、「結果が変わらないのであれば、やればいいじゃん」と、すぐに切り替えることができました。

だから今回、「NPOならでは」みたいなテーマかもしれないけど、どっちかというと「NPOならでは」というよりは「ベンチャーならでは」という話になるかと思います。営利・非営利ということは関係なくて、道が無いところだからこそ「とりあえずやる!」っていうことが重要かもしれないね。

梅村:それ、面白いですね。たしかに「ソーシャルベンチャー」という表現もあるように、目指しているゴールとしては社会課題の解決ですけれど、やっていることはベンチャー企業と同じですもんね。収益をあげなければ団体として継続していけないですし。

宮崎:そうだね。しかもこれまで誰も通ろうとしてこなかった道を行くわけだから、営利目的のベンチャーより一層困難かもしれない。

NPOならではの仕事"事務局長"の役割とは!? 認定NPO法人フローレンス事務局長・宮崎真理子さんインタビュー(2)に続きます。

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この記事を書いたユーザー

梅村 尚吾

梅村 尚吾

1992年生まれ、東京大学文学部英語英米文学科3年。学生インターン。大学受験中にマザーハウスのドキュメンタリー番組で「ソーシャルベンチャー」という概念に出会い、その道を志すように。大学1,2年次はアフリカ渡航などを経験。3年次を休学し、認定NPO法人フローレンスで1年間のインターン。ソーシャルセクターにおけるIT技術活用のインパクトの大きさに可能性を感じ、現在キャリアを模索中。生涯スポーツである水泳のため、スポーツジムに通うのが日課。

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