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生まれた次のアクションは1日で120件!地域で眠っている資産の活用プランを考える「地域オモシロ大作戦」とは?

2019.12.23 

空き家に廃校、シャッター商店街、市場がなく廃棄される海産物……。そんな数々の地域に眠る未活用資源と起業家・アイデアマンとが、まるでお見合いのように“出会う”イベント「地域オモシロ大作戦」。2019年の開催に引き続き、2020年の開催が2月29日(土)に決定しました!今回は今年の開催を振り返り、当日のレポートをお届けします。

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主催団体の1つは、全国 11 市町村が連携し、地方創生の核となる地方での起業・新規事業を創出するためのプラットフォームとして2016 年秋に誕生した「ローカルベンチャー協議会」。そしてもう1つが、2020年やSDGsを個人と組織のアントレプレナーシップを解放する契機とすべくNPO法人ETIC. がパートナー企業9社と立ち上げた「and Beyondカンパニー」です。 協議会から8自治体、and Beyondカンパニーより2社がネット上で未活用資源を公開しビジネスプランを募集した本イベントでは、全国から約60名のエントリーが集まり、当日は事前審査を通過した起業家・アイデアマン44名、自治体・企業担当者が一堂に会しました。

 

プレゼンテーションや作戦会議などを通して、アイデア段階だったビジネスプランを実現に向けた具体的な一歩に繋げていくことを目指した「地域オモシロ大作戦」。いったいどのような出会いやネクストアクションが生まれていったのでしょうか。

 

▷10月に宮崎県日南市にて開催した、地域特化型の「おかわり!地域オモシロ大作戦」のレポート記事はこちらからご覧いただけます。

1.掛け合う、ノッていく! 2.偶発性を楽しむ! 3.パートナーシップをキーに目標を達成する!

休日、朝早くにも関わらず全国から恵比寿の会場に集まった総勢114名を前にスタートした、オープニングオリエンテーション。

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「今日1日を、皆さんの夢を広げる、そんな時間にしてみてください」という司会者のコメントと共に発表された「今日のスタンス」は、

1.掛け合う、ノッていく!

2.偶発性を楽しむ!

3.パートナーシップをキーに目標を達成する!

という、アイデアを前向きに育てていくというイベントの姿勢があらわれたもの。さらには、そんなスタンスを支えるグランドルールとして以下の3つが紹介されました。

1.アイデアを聞いたら、「いいね!」から始める。「いいね!それだったら~」と提案につなげてみる。

2.「提案」を受けてから、妄想・着想する。できる・できないの判断よりも、 妄想を始めて広げてみる。

3.ネクストアクションを決める。次回ミーティングのアポ、現地視察、人の紹介、プロジェクト化などなど、どんなことでもOK!前に進める行動を決めてみる。

この3つが、進行役の石巻市 合同会社巻組・渡邊享子さん、雲南市 NPO法人おっちラボ・小俣健三郎さんによる、くすっと笑える寸劇で表現されていきました。

進行役の石巻市 合同会社巻組・渡邊享子さん、雲南市 NPO法人おっちラボ・小俣健三郎さん

進行役の石巻市 合同会社巻組・渡邊享子さん、雲南市 NPO法人おっちラボ・小俣健三郎さん

また、ツールとしてオモシロい!いいね!と思ったら相手に貼ることのできる「オモシロいいね!シール」、話したい、想いを伝えたい!と思ったときに相手に渡す「ラブレター」、皆からもっとアイデアをもらいたい!と思ったら使える「はらぺこサイン」(イベント最後の告白タイムで使用)が紹介されました。

 

アイスブレイクも挟みつつ、今日この場が前向きに互いのプランを応援し合う場なのだという共通認識が広まった会場。緊張していた空気も、だんだんやわらいでいったように感じられました。

アイスブレイクから、起業家と自治体の交流は始まります

アイスブレイクから、起業家と自治体の交流は始まります

アイスブレイクのお相手を求めるときは、挙手制で!

アイスブレイクのお相手を求めるときは、挙手制で!

8自治体・2企業より19のアセットが集合

さて、次は8自治体・2企業によるオモシロ資産紹介連続ピッチへ。バトンタッチ形式で、お互いのアセットについて気になるポイントを質問し合いながら進んでいきます。

お揃いのTシャツで登場の、釜石市の皆さん

お揃いのTシャツで登場の、釜石市の皆さん

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それぞれのアセット概要も以下にご紹介。詳細が気になる方は、ぜひイベントページをご覧になっていくださいね(サイトはこちら)。

1.ネオヒッピー×SDGs(北海道下川町)

2.下川ふるさと納税 10 倍計画(北海道下川町)

3.眠れる森の広葉樹(北海道下川町)

4.震災で倒壊した古⺠家から取り出した材⽊(北海道厚真町)

5.北海道サーフィンの原点「浜厚真」(北海道厚真町)

6.⽊炭づくりのときにできる「⽊酢液」(北海道厚真町)

7.年間 4 万人訪れる観光客がスルーするシャッター商店街(岩⼿県釜石市)

8.甲子柿(岩⼿県釜石市)

9.旧市街の銭湯を起点としたエリアリノベーション(宮城県気仙沼市)

10.旧中心市街地の空き時間・空きスペース(宮城県気仙沼市)

11.廃校になった旧⼩学校(宮城県気仙沼市)

12.幻の米で新なビジネスチャンスを(宮城県石巻市)

13.海のオレンジ宝石、ムール貝を救え(石川県七尾市)

14.出雲神話をキーワードにしたツーリズム開発(島根県雲南市)

15.廃線危機のトロッコ列車と旧商店街(島根県雲南市)

16.農地を持つ家が作りすぎてしまう野菜を、必要な人に!(島根県雲南市)

17.年間 5,000 人が訪れる無人島(日南市)

18.全国約 25,000 台のトラック・タクシー・バスなどの輸送⽤車両(セイノーホールディングス株式会社)

 

自治体の担当者からは、「1つでも具体的なものが生まれるといい」という声や、「もちろんアセットとばっちりマッチングする方に出会えたら嬉しいなという思いもあるけれども、自分たちの地域に閉じこもっているだけでは得られない外からの視点と出会ってインスピレーションをもらいたいと思っている」という声が。様々な期待からこの場に集まったメンバーで、これらアセットの可能性を探っていきます。

 

さて、すべてのアセットが共有されると時計はすでに正午近くに。ランチタイムでは、働き方/生き方、農、ゲストハウス、SDGs、食、観光、福祉/ヘルスケアなど、それぞれが関心のあるテーマに分かれて交流を兼ねながらお昼をいただきました。

 

ライターが同席させていただいたテーブルでは、自治体の担当者と起業家が事業プランで盛り上がり、なんとランチタイムの1時間の中で訪問日程が決まるといったネクストステップが生まれていました。どうやらこの起業家の女性は、ここで同席した自治体に一番に狙いを定めてこのイベントに参加されていたのだそう。積極的に交流の機会を伺っていたようでした。

 

また、別のテーブルでは同じテーマで集った参加者同士がお互いのプロジェクトに共感し共同イベントの企画案が生まれるなど、各テーブルで様々なネクストステップが生まれていたようです。すでに「オモシロいいね!シール」もあちこちで貼られていた模様。

左腕に並べられているオレンジ色のシールこそ、「オモシロいいね!シール」

左腕に並べられているオレンジ色のシールこそ、「オモシロいいね!シール」

起業家・アイデアマンから、自治体・企業へ44の提案

午後からはメインコンテンツ「参加者ピッチ&オモシロ作戦会議」がスタートです!

ここでは会場がA・B2つに分けられ、3タームに分かれた「参加者ピッチ&オモシロ作戦会議」が進んでいきます。

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起業家・アイデアマン全44名が1人1回90秒のピッチの機会を持ち、ピッチ後に各々の関心に沿って各起業家のテーブルに集まった人々で30分の作戦会議が行われます。

 

例えば無人島を利用したサバイバル研修、美容×ダイエット×おいしいを実現するムール貝の出汁開発、ガーデナーマッチングによる空き家活用、パティシエによる地域活性につながるスイーツ商品開発、地方と海外を直接繋ぐローカル移住体験旅行の提案など、1つとして被ることのない全44のプランについて、起業家・アイデアマン・自治体・企業が顔をつき合わせて作戦会議が進んでいきます。

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ライターが同席した、テレワークを通したライフスタイル創造提案のテーブルでは、とある自治体から「シニアが多く、若者のUターン・移住者を求めているが、若者の望む事務職は地域にほとんどなく、大体が工場職ばかりで困っている」という声があがりました。それに対し起業家が「それならば逆に工場のある立地を活かして、安定した暮らしを送れるというライフスタイル提案ができるのでは」と応答する場面が生まれていました。様々なアイデアブレストが重ねられ、最終的にこのテーブルでは起業家による2自治体訪問の具体的な日程がネクストステップとして決まりました。

 

自治体参加者からは、「私たち自治体側とこの場で出会うプレイヤーとのアイディアの掛け合わせでインスピレーションを得られたらと思って参加しましたが、こうして実際に訪問日まで決めることができて嬉しいですね」との声が。

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一方で、アイデア段階のテーブルではラフな雰囲気でざっくばらんなアイデアブレストが進行していたり、ライターが同席したような事業化が進んでいるテーブルでは自治体と起業家による真剣な商談の場になっていたりと、そこで起きている化学反応は本当に様々。

 

けれど、どんなテーブルでもプラン発表、意見に対して「オモシロいいね!シール」でコミュニケーションが生まれていました。実際に地域で活動している人から、そのままでは難しいから工夫が必要などの意見が出るなど、そのプランに対し率直な意見交換が生まれつつも、熱量高く交流が続いていたようです。最終の第3タームを終えたときには、休憩を挟みつつも気づけば4時間ほどが経過していました。

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会場には各起業家・アイデアマンのテーブルで生まれた内容があとからでも確認できるように議事録が掲載されていました

会場には各起業家・アイデアマンのテーブルで生まれた内容があとからでも確認できるように議事録が掲載されていました

 

自治体参加者からは、「想像以上に前のめりな方が多く、驚いています。すでにネクストステップは4つほど決まりました」という声や、起業家からは「自治体の生の声を拾えて、事業改善のためのいいステップになった」という声も。また、「全国へ事業を広めたくて参加したが、自治体側・企業側から自らの地域の特徴や求めていることを教えてくれるのはありがたい。普通は一発決めで事業プランを提出することが多い中、相手の状況を聞いてから提案側も融通をきかせることができる場であることがいいなと思った」という声も聞くことができました。

最後まで話したかった相手を逃さない! 「ラブレター」交換タイム

さて、「参加者ピッチ&オモシロ作戦会議」を終えて、最後の告白タイムへ。あらかじめ配られていた「ラブレター」に、話してみたかったけれど話す機会のなかった相手へ思いを綴り手渡しにいきます。なんと6通もらったという強者も。お互いの事業や地域について語り合う人々で溢れかえった会場は、作戦会議の長丁場を終えた場とは思えぬほど活気に満ちていました。

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この1日で生まれたのは、120件以上ものネクストステップ

そうして迎えたクロージング。自治体、起業家・アイデアマンたちから続々と嬉しいネクストステップの報告を聞くことができました。事務局が参加者アンケート(回収率93%)で把握しているだけでも、なんと120件以上ものネクストステップがこの1日で生まれたようです!

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「地域オモシロ大作戦」は、1日だけで終わるイベントではありません。この先のネクストステップから生まれる地方でのアクションを、事務局では引き続き応援していきます! 今年のイベント情報は、ぜひこちらからチェックしてみてくださいね。* ETIC.メールニュース登録はこちらから。

この記事を書いたユーザー

桐田理恵

桐田理恵

1986年生まれ、茨城県育ち。医学書専門出版社にて企画・編集職の経験を経てから、2015年よりDRIVE編集部の担当としてNPO法人ETIC.に参画。2017年からはフリーランスのライターとして活動している。

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