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若者の働き方が変わり、地方が変わる。「自治体×企業×起業家」で新たな事業創出を 〜ローカルベンチャーサミット2019 レポート(1)

2019.12.18 

11月8日(金)、今年で3年目となる「ローカルベンチャーサミット2019」が開催された。「新たな事業創出、自治体×企業連携のための作戦会議」とサブタイトルが付けられたこのイベントは、地方自治体との連携で新しい可能性を模索する都市部企業と、民間の力を地域活性化に生かしたい自治体が出会い、地方に新たな事業を創出するための戦略を共に考える場として企画されたものだ。

 

主催団体は「ローカルベンチャー協議会」。地方での起業・新規事業を創出するためのプラットフォームとして、2016年秋、岡山県西粟倉村と事務局を務めるNPO法人ETIC.の呼びかけに賛同した8自治体により誕生した。現在は北海道厚真町、岩手県釜石市など10自治体を中心に構成され、国の地方創生推進交付金に採択された「自治体広域連携によるローカルベンチャー推進事業」として様々な施策を展開している(詳細はこちらから)。

3年間で18.5億の売上規模増、120件の新規事業創出、192名の起業家型人材のマッチングという成果

「ローカルベンチャー推進事業」は、2020年度までの5年間の期間内に 1)新規起業・事業創出による売上増約60.1億円、2)新規起業・事業創出の件数176件、3)起業型・経営型人材の地方へのマッチング366人 という具体的インパクトを生むことをKPIとしている。

 

サミット当日配布された最新版資料によると、前年度の課題であった売上規模の点において成果を出すなど(前年度サミット記事はこちら)、最終年度に向け着実に結果を残していると言えそうだ。

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またこの3年間の成果としては、18.5億円のローカルベンチャー売上規模増、120件の新規事業創出、192名の起業家型人材の地域へのマッチングを生んでいる。

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これらの成果を受け、地域の持続性を高めていくためには「意志ある担い手」が増えることが大切であり、その担い手を育て応援する仕組みを地域に広げていくというローカルベンチャー事業の方向性に確信を持った協議会では、次年度への課題を参画自治体の桁を変えていくことにあると語る。またその取り組みを広めると同時に取り組み自体を磨き続けるために、都市部企業や起業家との協働にも力を入れていく方針のようだ。

 

現在は10の幹事自治体、2のメンバー自治体から成る協議会だが、サミット当日は今後の参画を検討する約20の自治体が参加、今年度から共催に環境省や一般社団法人シェアリングエコノミー協会が加わったことでそれぞれのつながりがある企業への呼びかけも行われ、大手企業など300名を超える参加者が会場に集った。これからさらに巻き込みを加速していくとはいえ、今年度は昨年度よりも一層パワーアップした形でサミットを実現したと言えそうだ。

全国自治体のロールモデルを目指し、「ローカルベンチャー宣言」発表

また、前日の記者会見では10のメンバー自治体の首長クラスが一堂に会し、各地域の取り組みが紹介された。そして、多くのテレビ・新聞等メディア取材が入り全国的に高まる注目が実感される中、今回初の試みとして発表されたのが「ローカルベンチャー宣言」である。

LVサミット首長写真

これは協議会参画自治体が全国の自治体のロールモデルとなるべくこの4年間で深めてきた理念をまとめ上げたもので、参加自治体の桁を変えていくための一つの施策でもある。

 

  • 私たちは、地域で挑戦するロールモデルを創出します。
  • 私たちは、地域での挑戦者が次々と生まれていく生態系づくりに取り組みます。
  • 私たちは、私たち自身が挑戦者としてあり続けます。
  • 私たちは、地域を超えてつながり、共に進化し続ける全国ネットワークをつくります。
  • 私たちは、私たちが生み出したノウハウを、日本中の地域に提供していきます。

 

という5ヶ条から始まる同宣言文の全文は、こちらから確認することができる。また、協議会の取り組みについて、テレビ東京に岡山県西粟倉村長・青木秀樹氏と島根県雲南市長・速水雄一氏を取材いただいた。ご関心がある方はぜひこちらからご覧いただきたい。

若者の働き方の変化が鍵になる? 地域おこし企業人制度にも着目を

さて、ここからはサミット当日のオープニングトークをレポートしていきたい。

 

「起業家・地域・企業が連携した価値創造」と題し、各3名ずつの登壇者とパネリストを迎えスタートしたオープニングトーク。地域との協働に取り組む若手起業家らのストーリーから社会の潮流を紐解き、具体的にどのような連携による価値創造が可能なのかパネリストを交え語り合った1時間となった。

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「このオープニングトークでは、様々な立場と仕掛け方で、ある種“自由に”地方で挑戦している方々にご登壇いただきます。私も20年この領域に携わっていますが、この数年で地方をめぐる価値観がものすごいスピードで変化していることを感じています。『大変そうだから助けたい』よりも『自分が真っ先に楽しむ』という新しい関わり方が開発されてきていることを、体感し共につくり出す場になればと思います」

 

そう導入で語ったのは、モデレーターであるNPO法人ETIC.(以下、エティック)代表理事・宮城治男だ。

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宮城は若者たちの働き方に対する意識の変容が今後の変化を加速させる鍵になると着目し、加えて「地域おこし企業人」という2014年度から総務省により導入された制度の活用も今回のサミットの一つのテーマに据えたいと語った。

大学生を中心に関係人口の創出を目指す/株式会社おてつたび代表取締役 永岡里菜氏

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地域の短 期的・季節的な人手不足を解決しながら、ユーザーにとっては見知らぬ地域を交通費無料で旅できるというサービス“おてつたび”を運営する「株式会社おてつたび」。交通費という金銭的負担を少なくすることで、日本各地の地域へ行くキッカケを作り、地域の関係人口創出を推進するサービスとなっている。 

 

地域側の負担は、期間中の滞在場所、食事の提供、地域内で雇う人材と変わらぬ報酬になる。主な“おてつたび”先としては、収穫期の農家、ハイシーズンの旅館。主なユーザーとして学生をターゲットにしているが、誰でも利用が可能だ。 

 

「おてつたびは、『住み込みバイト』や『季節労働』といった言葉を現代版にアップデートすることを目指して運営しています。住み込みバイトと呼ばれるような季節労働は以前から存在しましたが、雇用環境が不安定という理由などでネガティヴな印象を持たれていることも少なくありません。けれど誰かと一緒に働くのは尊いことですし、一緒に仕事をするという共同作業を通じて知れる魅力や生まれる関係性はたくさんあると原体験からも感じているため、可能性しかないと思っています」

 

“おてつたび”サービス体験後のプライベートでの再訪率は6割にのぼるという。

 

「旅行といえば観光名所巡りの傾向がある今、このサービスを通して『知らない地域を訪ねることは楽しい』というムーブメントを起こしていきたいと思っています」

 

ミッションは、「誰かにとっての特別な地域を創出する」ということ。永岡氏自身が三重県尾鷲市から東京に出てきて、自らの故郷の存在が情報過多の世の中で埋もれていると感じた原体験があるという。「人と想いが巡る世界」の実現を目指し、サービスの開発に取り組んでいるとピッチを締めくくった。

企業や地域にチャレンジの熱源を増やす/株式会社ヒトカラメディア代表取締役 高井淳一郎氏

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“「都市」と「地方」の「働く」と「暮らす」をもっとオモシロくする”をテーマに、「ただのオフィス移転」を「会社の成長の好機」に変えるオフィス移転プロデュースに取り組む「株式会社ヒトカラメディア」。

 

「意志ある人・挑戦者を世の中に増やしていきたいと思っていて、そのためには本質的に企業の働き方や価値観をアップデートしていく必要があると考え、オフィスの移転プロデュースを事業のメインに据えています。オフィス移転を通して企業のあり方を見直すことは、その企業“らしさ”を見直す作業にもなり得るんです」

 

東京と軽井沢にオフィスを構え、顧客の9割はベンチャー企業。営業よりも口コミによる顧客開拓を大切にしているという。最近では徳島や千葉などの地方案件も増えてきているそうだ。

 

「お節介な会社でして、そもそもなぜそれをやりたいのか聞かれなくても突っ込んでいきますし、プロセス設計やDIYについての可能性も提案します。また、人やチーム、企業のチャレンジの背中を押せるような場づくりをするため、施設運営にもトライしています」

 

一方で、「あくまで主役はその企業や地域にいる人でなければ」と語る高井氏。自分たちは施設をつくることはできるが、魂を込めるのはその企業で働く人であり地域にいる人であり、そうした主体者となるチャレンジの熱源を増やしたいという想いで事業を続けているのだと語る。

 

「私たちは場が持つ力を最大限に活かす存在になれれば」。そうピッチを締めくくった。

空き家バンク事業を地域と共創し、企業として学びを得る/釜石市地域おこし企業人(株式会社LIFULL出向) 北辻巧多郎氏

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世界一のライフデータベース&ソリューション・カンパニーを掲げ、不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」など、数々の暮らしを豊かにするサイトを運営する「株式会社LIFULL」。北辻氏はそんなLIFULLから釜石市に地域おこし企業人として派遣され、今年で2年目になる。

 

「2033年には約3軒に1軒が空き家になると予測されていますが、弊社はビジネスでそうした空き家問題を解消しようとしています。その際、一番の顧客となるのは行政。そこで釜石市と提携を結び、地域おこし企業人として行政で得た知識やノウハウを自社のサービスに還元させていくということを目的に制度活用が始まりました」

 

現在釜石市が運営する空き家バンクの専任担当者として、そのパフォーマンス向上、空き家活用のモデルケースづくりを進めている北辻氏。空き家バンクの掲載件数は2倍になり、バンクを通した成約件数も1件/年から4件まで増加したそうだ。またモデルケースの一例としては、協力隊に安価で貸し出した物件の一部をシェアハウス化し、先日開催されたラグビーW杯においては海外からの観戦客宿泊に活用されたという事例がある。加えてつい先日、三陸地方では初開催となるリノベーションスクールを釜石市で実現させるという成果も残している。

 

とはいえ、初めての地方での経験は華々しいものばかりでは決してなく、つらい日々もあったのだと語る。

 

「営業には自信があったのですが、釜石で最初に行った営業50件のうち成約は0件でした。正直、営業辞めようかとも思いました(笑)。初めて体験したロジカルではない世界で、地方営業は実際にその地域の文化に触れないと分からないものなのだなと実感できた経験でした」

「楽しいからやりたい」が移住後の定着率を上げ、自治体と企業の連携を生む

さて、各登壇者のピッチを終え、ディスカッションパートへ。

 

おてつたび・永岡氏、ヒトカラメディア・高井氏、LIFULL・北辻氏に加え、協議会代表幹事自治体である西粟倉村の地方創生特任参事 上山隆浩氏、宮崎大学講師/株式会社カヤックLiving代表取締役である土屋有氏、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社取締役人事総務本部部長 島田由香氏3名のパネリストを加え、自治体と企業の価値創造について可能性を探っていく。

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ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社(以下、ユニリーバ)の島田氏が「各々の楽しんでいる、“勝手にやっている”という姿勢が素晴らしい」とピッチへの感想を述べると、すかさず「島田さんも楽しんで“勝手にやっている”ようですが」とエティック・宮城からコメントが。それを受け、現在人事として企業で挑戦している革新的な人事制度について島田氏がこう紹介する。

 

「弊社ではWAA(わー:Work from Anywhere and Anytime)という働く場所・時間を社員が自由に選べる制度を運用しています。このネーミングには実は大切な想いが込められていて、嬉しいと思わずワー!と言ってしまう、そんな声が全国にわーっと広がっていけばいいという願いを持って推進している制度になります」

 

上司に申請すれば理由を問わず会社以外の場所(自宅、カフェ、図書館など)でも勤務でき、平日の5時~22時の間で自由に勤務時間や休憩時間を決められるというこの制度は、全社員対象、期間や日数の制限もない。

 

「この制度を充実させていく過程で、地域との協働の可能性を感じるようになりました。都会は満員電車をはじめ人口密度がすごいですから、リフレッシュも兼ねて地域の自然豊かな環境に社員に積極的に身を置いてもらいたいと考えています。そこで地域の空き物件にWifiを入れ弊社社員が利用できる“コWAAキングスペース”にさせていただき、社員は就業時間外にはその地域の観光や困り事解決に携わる。その代りに家賃無償にしていただくというプロジェクトを現在6自治体と進めています」

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続いて、宮崎大学で教員をしながら日南LV事務局の企業連携を担当し、さらに株式会社カヤックLiving代表として移住スカウトサービス「SMOUT」を運営する土屋氏。「好きなことをやらないと続かないが大前提ですよね」と、ピッチへの感想を述べこう語る。

 

「北辻さんの事例は、LIFULLとしてのある種の“下心”が明確です。儲けたいという視点よりも、面白いからやりたいというワクワクの下心を明確におっしゃっている。その点が自治体と上手く繋がり動き始めているケースだと感じました。私自身日南市で企業連携の担当をしていますが、地域側としてもそうした明確な理由を持っている企業さんの方が組みやすいんです」

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自治体側として、西粟倉村の上山氏もこう続ける。

 

「西粟倉村は人口1500人ほどの山村で、その7割を森林が占めているという地域です。17年前から『百年の森構想』という森林の価値を上げていく挑戦をしていて、移住者の力を借りながら現在取り組みを進めています。その際に感じていることが、『楽しいから』という理由で起業した方が一番地域に定着してくれるんですね」

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起業支援プログラムとして「西粟倉村ローカルベンチャースクール」を、その前段階として地域資源を学ぶ「西粟倉ローカルライフラボ」を村として運営する西粟倉村。特にローカルベンチャースクールでは、事業モデルも重視する一方で「本当にそれがやりたいことなのか?」ということを重ねて問いかけ、自分自身が心からやりたいと思えることを見つけてもらってから移住を決めてもらっているのだという。

企業にとってもメリット大。地域と共創するということ

パネリストたちの発言を踏まえ、「どうやら“楽しい”がキーワードのようですね。地域×仕事の未来について、他に兆しとして感じていることあれば」と投げかけたエティック・宮城。

 

ヒトカラメディア・高井氏は「企業の課題と地域の課題が似通ってきている」とし、「両者ともトップダウンよりもボトムアップをいかに盛り上げていくかに課題があると思うが、地方の方がステークホルダーが多くまとめるのが難しいため、企業にそのノウハウを移転できるのでは」と続ける。

 

一方でユニリーバ・島田氏は、「今年は社内のリーダーシッププログラムでも地域と協働するプログラム参加をマストにしたんです。それに対し最初は抵抗や躊躇もありましたが、いざ参加してみたらそこで得た新しい視野が自社のプロジェクト推進に力になると気づくケースばかりで」と、自社の取り組みをもとにその展望を語る。

 

それに呼応するようにLIFULL・北辻氏は、自身が挑戦する地域起こし企業人の制度について平成31年度から受け入れに関する経費の補助金が年間560万円/人までに引き上げられたことに触れると、「ぜひ企業の皆さん制度の推進を」と会場に語りかけた。

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「私自身、釜石に派遣されたことをきっかけに、提案の幅を広げるためにあらゆる自社のサービスを勉強した体験があります。結果会社への愛はますます深まりましたし、起業家精神も育まれ会社に戻った後にはさらに自社をよくしていこうと思えています」

広がる“ベンチャー自治体”

宮崎大学・土屋氏から「ここでの発言の熱量の高さから参画にハードルを感じる必要はなく、年々自治体は動きが軽くなり企業が入り込みやすくなっているのでまずは入り込んでみてほしい」という声があがると、島田氏からも「現在6自治体と案件を進めているが、いい意味での“ゆるさ”があります。想いと、『いいねそれ!なんかやろうよ』からスタートしてもいいのではないか」という声が。

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自治体側である西粟倉村・上山氏からも、「自治体も地域の中でだけ動いていては生き残れないことに気づいてきていると思います。そして協議会では自治体・企業・起業家3者にとって参画のハードルを下げるため、中間支援組織を介してコミュニケーションを円滑にする仕組みを作っています。これから参画を検討される方々には、それらを十分活用してもらえれば肩肘張る必要もなくなるかと思います」とコメントが。

 

それを受け、エティック・宮城はこうオープニングトークを締めくくった。

 

「西粟倉村は普通の職員一人ひとりがまるでベンチャー企業の社員のようで、“ベンチャー自治体”と呼べるような存在感なんですね。加えてエーゼロ株式会社という中間組織が動いていることで、多方面から様々なチャレンジや関わり方を受け入れる基盤ができている。

 

このオープニングトークで語られた感覚も異常値ではなく、これまでとは質感の違う地域と企業、プレイヤーとの繋がり方がどんどん生まれてきていることをこの数年で強く感じています。“ノリ”で始まっていくこともありますし、一個人の立場からもご参画いただけることもあると思うので、ぜひこの場を通してお互いが触れ合ってもらえたらと思います」

 

 

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桐田理恵

1986年生まれ。学術書出版社にて企画・編集職の経験を経てから、2015年よりDRIVE編集部の担当としてNPO法人ETIC.に参画。2018年よりフリーランス、また「ローカルベンチャーラボ」プログラム広報。

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