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#ビジネスアイデア

思わず人に話したくなる、ユニークなサービスと出会えるオンライン・ナイトマーケット「新・夜市朝市」

2021.05.24 

「人の多い場所には行けないけれど、せっかくだから金曜日の夜を楽しみたい!」

「思わず人に話したくなるようなものと出会ってみたい」

そんなニーズがあるのなら、ぜひご紹介したい“ちょっと不思議な”オンライン開催のナイトマーケットがあります。

 

タイトル

 

スマホかパソコンで、Web会議サービス「ZOOM」のアプリをダウンロードすれば準備は完了。全国どこからでも参加でき、参加者はその日の出店者たちからとっておきの商品・サービス(出店者本人が開発したものばかり!)の紹介を受け、対話を楽しみながらそれらを購入できます。

 

そして何より、このナイトマーケットで出会える商品やサービスは、普通のお買いもの体験ではなかなか出会えないユニークなものばかり。

 

次回2021年5月26日(水)19:00〜21:30開催のナイトマーケットでは、途上国の食の可能性に光をあてる「Little MOTHERHOUSE」からイロドリチョコレートが、「旅するおむすび屋」菅本香菜さんと食に関わるあらゆる人をオーケストレーションする食のスタートアップ「GOOD EAT CLUB」からは究極のおむすびがつくれる「米・塩・海苔」セットが出品されるなど、多様なコンセプトから生まれた商品とずらりと並びます(詳細は新・朝市、新・夜市公式サイトへ)。

 

このナイトマーケットを開催しているのは、起業家支援団体であるNPO法人ETIC.(エティック) 、そしてパートナーとして、まちや人が有機的につながる、心豊かな都市生活空間をつくる取り組みを推進している東日本旅客鉄道株式会社 東京感動線

 

「どんな環境でも挑戦を止めない起業家を応援したい」「気軽に街を楽しむことが難しい中で、心踊るサービスとの新しい出会いをオンライン上でつくりたい」ーーそんな想いから、このナイトマーケットは生まれました。

 

今回の記事では、昨年秋に開催された「秋のことはじめを楽しむナイトマーケット」レポートをお届けします。暮らしの価値観を広げていく新しい購買体験を、ぜひ覗いてみてください!

18店、総勢74名の参加者でスタートした「秋のことはじめ」ナイトマーケット

 

当日、マーケット開始時間に主催者からメールで届いたURLをクリックし、ZOOMに入室すると、そこにはすでにたくさんの出店者と参加者が集まっていました。なんとこの日は、総勢74名でスタート!

 

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ナイトマーケットは前半と後半の部に分かれていて、それぞれ9つの出店者のピッチを聞いてから2店を選び、詳しくサービスを知ったり購入したりできるブレイクアウトルームに入室します。ブレイクアウトルームはZOOMの機能で、イベント主催者が操作してくれるので参加者は案内に従うだけで大丈夫。

 

この日の出店者は、

●コロナの影響で困っている農家さんから届くバラで、“愛を伝える”サービス

●秋の夜長にアイスティーを飲みながら、心に溜まった言葉を手紙にするサービス

●外国人の友人にあなたの想いを届ける、書道家による本格当て字の贈り物サービス

●産直フルーツほおずきを食べながら今年中止になってしまったほおずき市を楽しみ、食を軸に横断型学習・探究を楽しむ「まなびキッチン」サービス

●自宅にあるキッチン用品+αでできる自家醸造ビールオンラインレクチャーのサービス

●逗子を舞台に歴史スポットやオススメのお店を巡るリージョナルランニングサービス

●手のひらで季節を楽しむミニ盆栽を紹介するサービス

など、個性的な方々ばかり。

 

本当は18店すべてのサービスを紹介したいのですが、今回は2つのサービスについて詳細をご紹介したいと思います。

研究結果はTシャツに残して。秋の夜長は「大人の自由研究」タイム

 

科学者が継続的に基礎研究を行える環境づくりを支援する「Think Squares Project」などを運営する、ちそう株式会社代表の山本 智さん。

 

都内近郊で小さな移動式“博物館”「Think Square」の企画などを手掛けられてきました。

 

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普段の山本さんの活動の様子。サイトはこちらから

 

この日紹介してくれたのは、このナイトマーケットが初のお披露目だという新サービス「大人の自由研究」。

 

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山本さんの背景は、研究のため食べ貯めたというあさりの殻たち。入手先は普通のスーパーで、酒蒸しや味噌汁にしたあとにその柄の特徴を研究するために取っておいたのだそう

 

研究、サイエンス、と聞くと難しいイメージを持ってしまうかもしれませんが、基本は「わからない事がわかる、そしてそれをわかるようにする」ことが研究だと語る山本さん。

 

このサービスでは、普段私たちが町を歩いたり自然に触れて興味を持ったこと、疑問に思ったことを山本さんのサポートを受けながら探究していきます。

 

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サービスの流れは、興味を持ったテーマに対してどの様にアプローチしていくのか、その手法の検討から、結果、考察までをオンラインプログラムなどで山本さんに伴走してもらい、最後は研究結果をTシャツにして(!)ゴール。

 

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「大人の自由研究」という響きにもワクワクしますが、最終成果物がTシャツになるなんて、なんてユニーク!

 

ちなみにこちらが、去年山本さんが個人的に進められた自由研究だそう。メスのアブラゼミの抜け殻の方が大きい傾向がわかったそうですが、その理由までにはたどり着いていないのだそう。まだまだ研究は続きます。

 

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その場に集まった参加者からは、全員Tシャツ着用のオフ会をして語り合いたいなどの声が生まれたりと、その先のサイエンスや研究に関心を持つ仲間との出会いを予感させられるサービスでした。

「胸きゅんする」食材を、料理研究家がとっておきのプロダクトに。コロナ禍の生産者の想いを届けるプロジェクト

 

東京都足立区にある、「食」の楽しさを伝えるシェアハウス『mogmogはうす』のオーナーであり、全国の食材のつくり手や産地に触れるきっかけをつくる料理研究家として活動している丸山寛子さん。

 

新型コロナウイルス感染拡大により、多くの仲間の生産者たちが困っている姿を目の当たりにした丸山さんは、収穫時期を迎えた美味しい果物と生産者さんに悲しい思いをさせないよう、“胸きゅん”する旬の果物をふんだんに使用したクラフトビールやオリジナルジャムを生産することに決めたのだそう。

 

そうしてスタートしたプロジェクトが、たくさんの人の想いを“かさねて”走り、幸せな美味しい無限のループをつくるプロジェクト《KASANE》です(オンラインショップはこちらから)。

 

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この日出品したのは、丸山さんの人生を支える大切な出会いとなった沖縄県久米島の養鶏農家さんが循環型農業で育てているマンゴーの濃厚ミルクジャムと、福島県国見町の特産品のあかつきの角切りコンフィチュール。

 

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福島県国見町の特産品の桃・あかつきの角切りコンフィチュール。コロコロした桃の食感に噛むと口に広がる果汁が特徴の、爽やかな味わいのジャム

 

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こちらはマンゴーの濃厚ミルクジャムと、夏に生産された処暑まばゆいマンゴーラガー。マンゴーの濃厚ミルクジャムのとろとろな食感はパンケーキにぴったりで、休日の朝食を美味しく彩ってくれました

 

参加者のお一人から「生産者さんと付き合うときに大事にしていることは?」と問われた丸山さんは、自分はバイヤーではないので、農薬の有無や純粋な味ではなく「出会い」を大切にしていると語りました。実際に農園に行って生産者の方に会うと、商品に想いがのって不思議と味が変わるのだそう。

 

「全国のフルーツや生産者さんの伴走しながらハーモニーを生み出す指揮者でいたい」と語る丸山さんが始めたばかりのプロジェクト、《KASANE》。“胸きゅん”の旬がどんな商品になって生まれていくのか、これからの展開を楽しみに追いかけたくなるサービスでした。

次回の新・夜市は、5/26(水)19:00〜から!

 

多種多様でユニークなサービスと出会えるナイトマーケット、次回は5/26(水)19:00〜21:30で開催予定です。現在16店舗が出店予定、ゲストには「途上国から世界に通用するブランドをつくる」を理念とする株式会社マザーハウスの代表取締役副社長の山崎大祐さんをお招きします。

 

詳細は、ぜひこちらから。思いもよらなかった出会い、心揺さぶられる購買体験を、ぜひ楽しんでくださいね!

 

この記事を書いたユーザー
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桐田理恵

1986年生まれ。学術書出版社にて企画・編集職の経験を経てから、2015年よりDRIVE編集部の担当としてNPO法人ETIC.に参画。2018年よりフリーランス、また「ローカルベンチャーラボ」プログラム広報。