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ターンの理由 〜福井で働く人たち【3】

2016.11.09 149view 

「よ!三代目!」でUターン 〜株式会社タッセイ 田中陽介さん

まずお話を伺ったのは、田中陽介さん。お祖父様が創った住宅資材の商社である株式会社タッセイの次期三代目。大学のときは東京に出て、アルバイトなどをしながら俳優として、ドラマやCMに出演するなどの活躍をしていた田中さん。楽しく充実していたという俳優時代を経て、どうして福井で働くことを選んだのでしょう?

田中さん:刷り込みですね(笑)。小さい頃からお婆ちゃんが、

「家業を継ぐんやで」

と耳元でいつも囁いていました。身近にいる従業員の人たちからも、「よ!三代目!」と日々言われていたので、刷り込みです(笑)。東京で俳優をやっていた時は、自分ひとりだけがいい人生だったんです。大きなCMの仕事をもらったりもしたし、充実していて楽しかったです。でもそれと、家族や従業員もいっしょになって一丸とやっていく人生と、どっちがいいかなって考えて、刷り込みもあって(笑)、福井に戻ってきました。

—都会で生まれ育ったので、戻るところが無い人たちも今は多いでしょう。戻るところがある人とない人。田中さんのように”家”との繋がりがある意味で必然的にある方の強さとブレの無さというものを感じます。どんな事業を展開していらっしゃるのでしょう?

tanaka田中さん:家や建物を作りたい地域の施主さんの思いをカタチにする、そのために資材や職人さんなどの人材を提供するのがウチの仕事です。

新しくはじめたプロジェクト、「うちのこと」も地域との繋がりを深めていくためにはじめた事業で、「住まい」「介護」「相続」という、3世代同居が多い福井ならではの課題をワンストップでサポートする仕組みです。県内の法律家、福祉関係者、金融機関などと連携して進めています。人口が減少していく中で、これまでよりも深く、地域に関わって貢献していかないと生き残れないという危機意識がありますね。

—ワークショップでも「福井のサイズがちょうどいいのでは」という視点が話し合われましたが、それについてはどう思われますか?

田中さん:ちょうどいい狭さ、広さというのはありますね。20万人くらいの街なので、ある程度の商いは地域の中で成り立つ。3万人だとちょっとした産業になったら狭すぎるでしょう。そういう適度な大きさの中で、仲間と協力しながら仕事をしていますね。

幸せか?」を考えたUターン 〜福井銀行 伊部浩章さん

続いてはお話を伺ったのは、福井市出身の伊部浩章さん。福井を代表する地銀である福井銀行でシステム関連を担当されています。前職は東京の総研で開発業務をされていましたが、Uターン。

伊部さん:東京では激務でしたね。11時に帰宅して6時に出社したりとか。結婚して子どもも生まれ、その忙しさの中で、「自分はいま幸せかな?」と自問自答していました。自分が育ったような、三世代で囲む食卓を子どもにも味あわせたかったというのもありました。

—ご長男であること、また奥様のご両親から結婚の条件として「いつか福井に戻ってくること」と言われていたこともあって帰福。戻って来て、福井での仕事は東京の頃と何が違ったのでしょうか?

伊部さん:全ての仕事に、”福井で”、という前提が必ずあるんです。「この融資でどんなメリットがあるのか? 福井で」、「この組織として何を成し遂げるか? この福井で」なんです。東京で仕事をしているときにはこの視点はやっぱり無かったですね。地域に属している、会社や学校の一員である、家族の一人である、そういうつながりがとても大きく、その中で仕事をしていること。それが一番の違いですね。

—福井銀行の理念は、「地域産業の育成・発展と、地域に暮らす人々の豊かな生活の実現」。とはいえ人口減少は避けられないこれからの地域で、地銀のこれからの姿はどういうものになるのでしょう?

ibe伊部さん:生き残りをかけて広域化するというやりかたもあるでしょう。ただ福井銀行は、”福井”とついていますから、やっぱり福井なんです。県内のマーケットをいかに活性化して、持続させていくか、というところに注力していきます。

—そのコミュニティの小ささが縛りになりませんか?

伊部さん:仕事でも生活でも、自分の裁量が大きくなる。つまり自分のやっていることの全体が見渡せるんです。縛りや制約というよりも、つながりが強みになるなと感じますね。家族や地域、そして会社が、生活につながっていて、それがいいバランスになっている。

—インタビューに同席していた伊部さんのお仲間の平塚さんがここでコメントを。

平塚さん:地域では繋がりがたくさんあって隠れられないんですが、それが自由っていうことなんですよ。コソコソしない、どうにでもしてくれ、というのが地域の自由なんです。

大都市での仕事や暮らしには、しがらみがほとんど無い中で、好きなようにできる自由があります。でも根ざす場所が無い不安定さや、ゼロからはじめなくてはいけないタフさもある。

いっぽうで福井のような地域では逆に、様々なしがらみや繋がりの上で堂々と安心して生きていける自由がある、というのが平塚さんからいただいたコメントでした。どちらを自由と思うかは、それぞれの好みや志向で違いますが、地域の自由は土地と結びついた不自由さの上にある、というのは新しい視点でした。伊部さん、平塚さん、ありがとうございました!


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