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「企業ではできなかった体験がある」3人の"右腕"が語る地域での新しい働き方

2014.06.25 92view 

被災地の地域課題解決型プロジェクトに取り組むリーダーのもとに、その「右腕」となる人材を派遣している「右腕派遣プログラム」。1年間の右腕としての活動期間後も、6割の参加者は東北で起業・就業しており、UIターンを考えている人にとっても1つの機会となっています。今回は、右腕がどういった活動をしているのかを伺いました。

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「右腕」はどんな活動をしている?

山中:現地でどんな活動をしているのかと、何がきっかけで参加されたかを教えてもらえますか?

江川:私は、岩手県大船渡市にある「さんさんの会」というNPOで、右腕として活動しています。被災地支援と共に健康食の販売事業を行っており、その健康食の販売事業の広報・マーケティング・営業を担当しています。きっかけは、インターネットで「復興」とキーワードを入れたらみちのく仕事が出てきて、マッチングフェアで直接リーダーの話を聞いて、応募しました。

高田:私は、東北に対して何かできないかなともやもやした想いを持って、東京から岩手の実家に一時帰省した時に、たまたまリーダーと出会ったんです。そのとき、「右腕派遣プログラムを使ってUターンで帰ってこないか」とお声掛けをいただいて、参加を決めました。

岩手県大槌町で仮設住宅に地域支援員を配置しコミュニティ支援をしている「大槌町地域支援員配置事業」というプロジェクトに右腕として入りました。その後、右腕の任期を終えた後は大船渡市というところに移りまして、大船渡市市民活動支援センターの立ち上げを行い、今年の4月からは事務局長をしております。

濱野:僕は、「社会起業家になりたい!」ともともと思っていたんですが、NPOに詳しい知人から右腕派遣プログラムをすすめてもらって、どんぴしゃだなと応募を決めました。今は、宮城県の塩釜市や石巻市を拠点に活動している「愛さんさん宅食」で右腕として活動しています。高齢者向けの配食サービスと障害福祉サービスを掛け合わせた事業を行っており、僕は石巻支店の店舗運営のセンター長を任せられています。

企業ではできなかったゼロからのチャレンジ

山中:右腕としてのやりがいと課題、悩みはどんなところにありますか?

江川:現在で活動して5か月目なのですが、事業を通してちゃんと団体として収益を上げて、そのお金を回して支援活動を継続するというサイクルを作ることに、やりがいを感じます。あと、幅広い業務をする必要があるので、企業ではできなかったことを短い間に経験できる。そこは楽しさになってるかなと思います。

ただ、限られた資源の中でより効率的に成果を出すのっていうのは非常に難しく、いろいろな人の協力がないと、自分一人の力だけじゃできない。どうやって周りを巻き込むか、応援してくれるファンを作るかは課題です。あと、最初はいきなりこちらに来たので友達がいないということもありましたが、今は同じ地域の右腕の方たちと仲良くしています。

濱野:僕は、ゼロからのチャレンジができることが面白いと感じていますね。リーダーがビジョナリーで、彼の持っている資源や人脈力を、自分も一緒に使いながら仕事ができるのも面白みです。大企業の固い枠組みの中ではできなかったことができます。仕事の量も今までと全然違うし、立ち上げ時期なので休みもないっていうのは、大変ですけれどね。

山中:高田さんは1年やってみてどうでしたか?

高田:右腕の期間って最長で1年と決まっているので、その中で成果を出すというのはすごく難しかったです。得られたものは、やっぱり人とのつながりが一番大きいですね。被災3県と東京のいろんなプロジェクトに右腕が派遣されているのは、面白いなあと思います。右腕、元右腕たちがたくさんいて、各地にネットワークができるところが最大の魅力だと思います。

持続可能な地域づくりや、長期的な支援を

山中:3人がこれからそれぞれチャンジすること、したいことは何でしょう?

江川:まずは、プロジェクトを推進して成果を上げること。助成金とか寄付が減って、支援を継続できない団体がいる中で、自分たちの団体は事業を継続させて長期的に支援をしていきたいと思っています。その経験を通じて、営業スキルやプロジェクトのマネジメントスキルを磨きたいと考えています。

高田:右腕として入ったプロジェクトも、今の職場も、人間らしく生活するための持続可能な地域づくりに携わっています。自治会や子ども会などもそうですし、地域のための活動って、本人たちは意義に気づいていないかもしれないけれど、日本全国各地であるんですよ。今後もそういった活動のお手伝いやサポートをしていきたいなと思っています。

濱野:僕は、今の事業を土台にして経験をつみながら、リーダーみたいに、本当に社会に必要なものを自分で実現できるようになりたいと思っています。起業に限らずプロジェクトマネジャーなどでもいいのですが、自分で共感してくれる仲間を集めて、物事を動かしていくようになりたいと思っています。

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若い人たちの力を、地域は必要としている

山中:右腕に興味や関心がある方々に、アドバイスとかメッセージがあれば、最後に教えていただけたらと思います。

江川:企業や組織に所属していて、自分の力がそれなりに発揮できているという人も多いでしょう。ただ、「もっとスキルアップをしたい」という思いがあるのであれば、実際飛び込んでみると、ビジネスチャンスはたくさん転がっているし、スキルアップが実現できる場があるかなと思います。企業に勤めることも素晴らしいことだし、世の中に貢献していますけど、東北は、今タイムリーに人を必要としている場であることには間違いないです。何か少しでも役に立ちたいっていう思いがあるのであれば、来てみる価値は十分にあると思います。

高田:私、「岩手県には何もない、東京にいた方が楽しい」ともともとは思っていたんです。まわりにいる友人たちも「帰っても仕事がないから帰らない」と話していたし、自分も帰るつもりはありませんでした。たまたまご縁があって戻ってみて、やっぱり若い力を地域はすごく必要としていると感じます。特に震災後は、新しく地域のためのプロジェクトがたくさん生まれているし、帰ってきて仕事がないことはないと思っています。私もこうしたきっかけがなければ、一生岩手に帰ってこなかったかもしれないけど、ちょっとでも何か故郷に思いがある人は、まず一歩踏み出してみることをおすすめしたいです。

濱野:社会に出て数年やそこらで、何の実績も経験もないままに右腕に飛び込むってすごく怖いし、「自分は何もできない」と感じるかもしれないですけど、想いがあれば、飛び込んでから技術やスキルは身に付くと思います。東北に対しての強い想いが現状はなくても、現場を知って地元の人とご縁ができていく中で、生まれていくと思います。いろんな人たちと関わることで自分の世界が広がっていくので、同じような若い人たちにもチャレンジしてみてほしいなと思います。東北の「これから」をともに創る仲間を募集します。 右腕派遣プログラムマッチングフェア 2014年6月28日(土)開催

この記事を書いたユーザー

田村 真菜

田村 真菜

フリーランス/1988年生まれ、国際基督教大学卒。12歳まで義務教育を受けずに育ち、野宿での日本一周等を経験。311後にNPO法人ETIC.に参画し、「みちのく仕事」「DRIVE」の立ち上げや事務局を担当。2015年より独立、現在は狩猟・農山漁村関連のプロマネ兼ボディセラピスト。趣味は、鹿の解体や狩猟と、霊性・シャーマニズムの探究および実践。

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