新年あけましておめでとうございます。
2014年は「NPOやベンチャーではたらく」ということが、少しずつ普通になっていく兆しが見えたような一年でした。 とはいえ、まだまだNPOやベンチャーにまつわるあれこれの情報が、世の中にふんだんにあふれているわけではありません。
今年もDRIVEライターチームは、正直かつ適度にマニアックで、かゆいところに手が届くような情報を発信してまいりたいと思います。 新年最初の記事は、2014年下半期の人気記事ランキングです。
これは、2014年7月1日から12月31日に投稿された記事を、ページビューで順位付けしています。ですので、後に公開された記事ほど閲覧期間が短くなり、正確に人気を反映していない可能性があります。 その点に注意をしつつ、どんな記事が読まれているかをご覧いただくことで、世の中の注目がどこに集まっているかをなんとなく感じていただければと思います。それでは、トップ10をご紹介。
1.総合商社から急成長NPOへ転職!NPO法人クロスフィールズ・斎藤陽介さんインタビュー
第1位は、NPO法人クロスフィールズ・斎藤陽介さんへのインタビューです。
職員インタビューらしからぬ夜の喫茶店でのポートレートが印象的な本記事。総合商社に6年勤めた後、さらなるやりがいを求めてクロスフィールズに転職し、かつトライアスリートでもある斎藤さんに、なぜ転職したのか、そして転職の際に正直困ったこと、などについてお聞きしました。
2.NPOならではの仕事「事務局長」の役割とは!? 認定NPO法人フローレンス事務局長・宮崎真理子さんインタビューvol.2
続いて第2位は、認定NPO法人フローレンス事務局長・宮崎真理子さんへのインタビュー。
3本仕立ての宮崎さんへのインタビューのうち、なぜかvol.2の「事務局長という仕事」編が最大のページビューを獲得しています。 まさかNPOならではの業務、事務局長にそこまで注目が集まっているとは思えませんが、「事務局とはなんぞや」と悩む新人NPOワーカー必読の記事であることは間違いありません。多くのステークホルダー(関係者)との調整を必要とするNPOの楽しさと難しさが詰まったインタビュー記事です。
vol.1「NPOではたらくを考える」、vol.3「事業型NPOが求める人材像」も合わせてどうぞ。
3.「起業することは、割に合わない生き方だけれど」西粟倉・森の学校 牧大介さん―起業家七転び八起きvol.1
第3位は、「起業家の成功談より、正直な失敗談を聞いたほうがおもしろくない?」と始まった"起業家七転び八起き"シリーズ第1弾。西粟倉・森の学校をはじめ、地方発・独創的な取り組みで知られる牧大介さんに、どんな大変なことがあったのか、そしてどうそれと向き合ったのかをうかがいました。
「最初の3年間ぐらいはとにかく謝っていた」、「3年目で8,400万円の赤字を出して資金がなくなった」など、大変な体験を淡々と語る牧さん。彼はそういったどう困難と向き合ったのか、そして「最後の神頼み」の意味とは。起業家でなくとも必読です。
4.ミッション崩壊を止める"星崎邦夫"はいるか?NPOで大切なことはマンガから学んだ(2)工藤啓
ここまでインタビューシリーズが続きましたが、第4位はゲスト寄稿です。2014年上半期のPVランキング第一位「NPOの成長ギアをあげるのは”一之倉聡”だ 工藤啓」に続いて、若年無業者(ニート)やひきこもり状態の若者支援に取り組む認定NPO法人育て上げネット理事長・工藤啓さんのコラム第2弾がランクイン。
NPO法人の経営における大事なことを、わかりやすくマンガに例えて説明する本シリーズ。前稿の名バスケマンガに続き、本稿では、名サッカーマンガ『シュート!』に登場する「ピンポイント・星崎邦夫」のエピソードから、ミッション(NPOにおける使命や存在目的)に忠実な職員が、組織にとっていかに重要な人物なのかを説きます。
5.「NPO・ソーシャルベンチャーに転職する時にぶつかる3つの壁」 by NPOマネジメントラボ代表・山元圭太さん
第5位はなんと、2013年7月に公開されたこの記事がランクイン。寄稿者である山元圭太さんは、現在は独立しNPOマネジメントラボ代表として、非営利組織支援に携わっておられます。
本記事は、NPOへの転職時において誰もが感じる3つの不安、1.収入への不安(正直食べていけるの?)、2.キャリアへの不安(その後転職できるところがなくなってしまうのでは?)、3.貢献への不安(ほんとにNPOで活躍できるのかな・・)を明らかにし、立ち向かう術を説いたものです。
そのわかりやすさと普遍性が読者に評価され、過去最高に読まれた記事となりました。いざ転職!という方は、人気が高いこちらのコラムも合わせて読まれてはいかがでしょうか。
>>いきなり飛び込むのは危険?NPO転職時に事前チェックすべき3つのポイント by NPOマネジメントラボ代表・山元圭太さん
6.「主体的に生きる人生を。私が新卒でNPOを選んだ理由。」キーパーソン21下川原彩さんインタビュー(前編)
国内の小中高校生を対象にキャリア教育プログラムを提供する認定NPO法人キーパーソン21、下川原彩さんへのインタビュー。
NHK「一期一会」でピンときて、駒崎弘樹さんの『「社会を変える」を仕事にする』に導かれ、新卒でキーパーソン21へ転職した下川原さん。 収入やキャリアや貢献についての不安、悩みに悩んで、自分の信念と矛盾しない道を選んだ下川原さんのストーリーは、就職・転職に悩む人たちが根源に立ち返る上で、大いに参考になりそうです。
7.震災をきっかけにリクルートからNPOへ転職!NPO法人ETIC.諸希恵インタビュー
リクルート者在籍中から自主的に東日本大震災の被災地支援に取り組み、そこでNPO法人ETIC.と出会い転職、100%復興に取り組むことになった諸希恵さん。
6年半の広告営業の後、まったく畑違いのように思えるNPO業界に飛び込んだ諸さんは、通説に反して収入への不安も今後のキャリアへの不安も、まったくなかったそうです。転職も本当に人それぞれですね。
8.監査法人からNPO法人Teach For JapanのCFO職へ出向!公認会計士・五十嵐剛志さん
インタビュー記事が続きます。認定NPO法人Teach for JapanのCFOをつとめる五十嵐剛志さんは、まさに社内起業家。Teach For Japan代表・松田さんの講演を聞いたことがきっかけで、所属する監査法人の経営陣を説得。監査法人に所属したまま、自らTeach For Japanに出向するという、前代未聞の事例をつくります。
プロボノ・ボランティアとしてNPOと関わる上でのポイントや、NPOで働くことのおもしろさをうかがったインタビュー。五十嵐さんの成し遂げたことを考えると、今自分がいる環境を言い訳に出来ないし、どこに所属していてもやれることはあるんだな、と背中を押される思いがします。
9.「半年間は、給料がゼロでした」NPO法人G-net・秋元祥治さん―起業家七転び八起きvol.3
"起業家七転び八起き"シリーズ第3弾がランクイン。本拠地岐阜を中心に、大学生を対象とした長期実践型インターンシップや、地場産業支援に取り組むNPO法人G-net代表の秋元祥治さんへのインタビューです。
携帯に送られてきた「あなたは選ばれた方です。無担保でお金をお貸ししますので、カードをお送り下さい。」というメールにさえ頼りたくなるほど資金繰りに苦労した創業期から、それを支えた地域の人たちとのやりとりまでの一連のストーリーは、涙を禁じ得ぬものがあります。
とはいえ、ただ感動的であるばかりではありません。なぜ周囲は秋元さんを支援したのか、支援に至るまでに秋元さんが乗り越えなければならなかった壁とは何だったか、という点がとても示唆深い、リーダーの知られざる足跡に迫った記事です。
10.履歴書送付固くお断り!? 人気出版社・英治出版における人物重視の採用活動
2014年最終版の公開にもかかわらず、多くの読者を得た英治出版・原田英治さんへのインタビュー。
書類選考では、エッセーの提出のみをお願いしており、それ以外の情報は名前すら僕の手元には届かないようになっています。
という、常識をくつがえす英治出版の採用選考。エッセーを読んで、その人の人生観や考え方を感じてから会ったほうが、本質を見極めることができるという原田さん。その根底には、「企業とは何か」を深く見つめた英治出版の哲学がありました。採用する側も、される側も、目を通しておきたいインタビューです。
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