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#ビジネスアイデア

目指すのは「笑いの義務教育化」。落語を使った教育事業を展開する楽亭じゅげむさん

2024.05.22 

OECD(経済協力開発機構)が2018年に行った生徒の学習到達度調査(PISA)の結果、OECD諸国の中で日本は最も失敗を恐れる程度が高いという結果がありました。

失敗を恐れずに挑戦することが大事だと頭ではわかっていても、世界最高に失敗を恐れる日本人。そんな日本人が変わるきっかけを作るべく、日本の伝統文化の「落語」を使って、子ども達が「失敗を笑いに変える」マインドを育むための教育を実施している、落語教育家の楽亭じゅげむさんにお話を伺いました。

 

この記事は、現在エントリー受付中の東京都主催・400字からエントリーできるブラッシュアップ型ビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY」出身の起業家を紹介するWEBサイト「TSG STORIES」からの転載です。エティックは、TOKYO STARTUP GATEWAY(以下TSG)の運営事務局をしています。

楽亭じゅげむ(らくてい・じゅげむ)さん

TOKYO STARTUP GATEWAY2021セミファイナリスト/一般社団法人Lauqhter 代表理事

大学卒業後、小学校教諭を務める。子ども達に落語の魅力を伝える中で、「落語×教育」の親和性を感じ、落語の魅力&自分らしさを笑いで表現する良さを感じられる落語教育を開始。現在は、学習塾で働きながら落語を使った教育事業、「一般社団法人Lauqhter(ラクター)」を立ち上げ、独自で落語教材を開発。学校の出前授業、企業研修へ出向き、2年間で延べ2000人の人々に落語授業を提供。

<経歴> 元京都市小学校教諭 、花まる学習会 所属 、一般社団法人Lauqhter(ラクター)代表理事 <受賞歴> 第13回全日本学生落語選手権 策伝大賞 敢闘賞、第14回全日本学生落語選手権 策伝大賞 優勝、TOKYO STARTUP GATEWAY 2021 セミファイナリスト

WEB: https://lauqhter.com/

Twitter: https://mobile.twitter.com/73wNon

Facebook: https://www.facebook.com/profile.php?id=100017987076266

YouTube: https://www.youtube.com/channel/UC4L8FQN1S-Xi1mJoDhb2LRA

子ども達に落語の魅力を伝える中で見つけた「落語×教育」。

 

ー簡単に自己紹介をお願いします。

 

落語を使った教育事業を展開している、落語教育家の楽亭じゅげむです。

 

大学卒業後、小学校教諭になり、子ども達に落語の魅力を伝える中で、「落語×教育」の親和性を感じ、落語の魅力と自分らしさを笑いで表現する良さを感じられる落語教育を開始しました。

 

その後、学習塾で働きながら落語を使った教育事業「一般社団法人Lauqhter(ラクター)」を設立しました。独自で落語教材を開発し、学校の出前授業、企業研修へ出向き、4年間で延べ8000人に落語授業を提供しています。

 

ー今、仕掛けている事業のミッションや活動内容を教えてください。

 

私達のミッションは「笑いの義務教育化」です。人々は「人を傷つける笑い」と「人を喜ばせる笑い」の違いを知らずに大人になってしまっていることがあるなと。それが原因で大人の世界でもいじめが起きているのが現状です。なぜなら、笑いについて学ぶ機会がないから。

学校で人と人とがコミュニケーションの上で必要な「笑い」について学ぶことができたら、良い社会になる。私はそう強く思い、学校や企業を周り、落語を題材に笑いを作る授業、「落語から学ぶ言葉の伝え方」という内容で講演を行い、4年間で200件を超える場所に提供をしてきました。

 

ー取り組まれている事業・プロジェクトをやりたいと思ったきっかけを教えてください。

 

落語を子ども達に伝授し、老人ホームなどに出向いて、子ども達が落語を披露する場を提供している、小学校の先生に出会ったのがきっかけでした。

 

その先生は、「子ども達は、落語で人を楽しませることができた経験から、勉強もスポーツも苦手だった子が何度も自信をもち、挑戦できるようになりました。

また、学校でも『この子こんなおもしろいところがあるんだ!』と、クラスメイトの新たな発見から、いじめがなくなった事例もあります」とおっしゃっていました。それで私も学校の先生をしている時に落語を子ども達に実践してもらいました。

 

それが思いの他、教育的意義を感じられ、「これは全国に普及していくべきだ!!」と思い、カリキュラム化して広めていこうと決意して今にいたります。

 

子ども達が自分を表現することができ、人を笑わせているあの瞬間、私は心が震え上がります。 「この瞬間を全国あらゆるところで勃発させていこう」。これが私のきっかけであり、今でもやり続けられている原点です。

 

ーちなみにプライベートではどんな方ですか?生活スタイルや好きなものについてぜひ教えてください!

 

ずっと同じ場所に居るのが苦手で、隙があると移動をしています。

時間があれば旅を、大きく動けない時は、いつも歩かない場所を歩くなど、場所と出会う人を変えています。その先でお仕事に繋がっていくことも!

 

あえて自分の分野ではないものに挑戦し、新しい世界を知ることや、どの分野も行きつく本質部分は変わらないことを体感しています。全く関係ない分野に触れるからこそ、仕事に生きるものが見つかることがあります。

 

また、パートナーが海外国籍で、毎日異文化交流をしています。日本の当たり前は当たり前じゃないと日々感じます。逆に日本の素晴らしい文化を新発見することも多く、改めて日本のことを好きになることもたくさんあります。

考えていなかった起業をした理由と変化。

ーいつ頃、起業しようと思いました?

 

実は「起業したい!」とは思っていませんでした。

自分がやりたいことをやり続けていると、まとまったお金が入って来て、法人同士でないと契約ができない場面が出て来た際に、社会的信用度も高めたいということから、「法人化しよう!」と思い立って進みました。

 

TSGに参加をした当時は、自分の事業に対するビジョンを明確にしたかったことと、ご縁が欲しかったことがあり、出場をしました。

 

左から楽亭じゅげむさん、橘木良祐さん(かえるくん)

 

ー実際にビジネスアイデアを形にするときに、最初に誰に伝えましたか?

 

私の場合、「ビジネスを始めたい!」と思って始めた訳ではなく、「子ども達に落語をやってほしい!」から始まりました。子どもに落語を演じてもらえる場を作り続けている中で、私がやりたいことが社会課題解決にも結びつくものになることがわかり、活動を続けていく中で「ビジネス」にもなって来ました。

 

「自分のやりたいこと」をやっていた先に「みんなのためにもなる」が生まれたんです。良いサービスには対価もついてくる。結果的にビジネスになっていく過程を感じました。

 

私の場合、徐々に形になっていったのですが、「ビジネスにし始めよう!」と最初に相談をしたのは、当時お付き合いをしていたパートナーだったと思います。パートナーは自分の仕事にも関わってくれている方でもありましたので。

 

ー何がきっかけで、自分の心に火が付きましたか?

 

活動を続けている中で子ども達が落語をし、誰かが誰かを笑わせてみんなで笑い合っている時間。落語をした本人も、クラスの子ども達も先生もみんなが笑っている顔を見るその度に心に火がつきます。

「あぁ、この瞬間みんなが幸せな瞬間だ」と。

「私はこの世界を作り続けたい!」と感じる瞬間が積み重なり、徐々に火が付いていきました。

 

ー事業を進めていてぶつかった壁、大きな課題はありましたか?それをどのように乗り越えましたか?もしくは乗り越えようとしていますか?

 

今まさに壁にぶつかっています。「笑い教育の面白さはわかるけれど、実際にどのような効果があるのか」について尋ねられることが増えて来ました。

 

これまで単発で年間100件ほどお伺いして来たのですが、一つの学校での連続授業を2024年4月から数校で実施することになりました。自分に何が今必要なのかを、周りに発信していることで繋いでもらえたご縁もたくさんありました。

 

活動自体を始めて5年目。ただやりたいことをやり続けることも大切なのですが、その中で次に進むためには何が必要かが見えてきたのが、今です。色々な人に活動を知ってもらい、フィードバックを受ける機会を作り続けることが必要なのではないかなというのが自分の考えです。

 

―自分自身にスイッチを入れるためにどのようなことをしていますか?

 

一人だとなかなかスイッチが入らないので、仲間と定期的にミーティングを行い、現状報告を行うことをしています。また、SNSで日々の活動の様子の発信や、やりたいことの宣言を意識的に発信しています。

 

「いつも見ています!」「応援しています!」と言ってもらえることで、直接のプロジェクトメンバーでなく、近い存在の人でなくても、誰かが背中を押してくれるような気がしていて、頑張れます。

 

ーじゅげむさんの人生において、TSGはどんな価値がありましたか?起こった変化や気づきなどがあれば教えてください。

 

年齢に関係なく、同期や仲間ができること!

自分と全く違う分野の仲間にも同じような悩みがあり、共に切磋琢磨していけます。

 

ーTSGに参加されて、どのような出会いがありましたか?

 

コンテスト終了後、ビジョンを語り合っていたメンバーからお誘いがあり、「カセットDJ×落語」でコラボし、落語にDJをつけ、お客さんに聞いてもらうイベントを開催しました。

 

また、TSGが終わった今でも相談できるメンターとの出会いもありました。1分ピッチを聞いてくれたメンバーがイベントに誘ってくれ、そのメンバーの事業の教育コンテンツでコラボをしたことも。

 

 

ー記憶に残っているTSG参加中のエピソードはありますか?

 

過去にファイナリストになられた、長岡彩子さんの着物をお借りして当日ピッチをしました。TSGはその年度の人達だけが作っているのではなく、過去関わった皆さんが作ったもの。このような形で繋がりを意識して参加できる喜びを感じました。

世界中に「落語マインド」を!

 

ー今後実現したい世界やビジョンがあれば教えてください。

 

「失敗を悲しむのではなく笑いに換えていくこと」。この落語マインドを日本から世界中に広め、生きることが楽しい! と感じられる人を増やしていきます。

 

ーこれから起業を考えている方や、TSGのエントリーをされる方に向けて、メッセージをお願いいたします。

 

迷っているのであれば出るべきです! 失うものは無く、得る物ばかりです。ファイナリストになれなくても、それ以上の知識や出会い、きっかけをいただけます。

 


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様々な起業家たちのチャレンジをぜひご覧ください。

>> 特集「夢みるために、生まれてきた。~世界を変える起業家たちの挑戦~」

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DRIVEメディア編集部です。未来の兆しを示すアイデア・トレンドや起業家のインタビューなど、これからを創る人たちを後押しする記事を発信しています。 運営:NPO法人ETIC. ( https://www.etic.or.jp/ )

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